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国際放送センター(IBC) 映像フォーマット

2015年04月01日 12時05分52秒 | 国際放送センター(IBC)




国際放送センター(IBC)で使用される映像信号フォーマット
(Video Signal Format)


◆ HD-SDI  (SDI : Serial Digital Interface)  
HD-SDIとは、High Definition Serial Digital Interfaceの略で、放送用ハイビジョン映像用のシリアル・デジタル・ビデオ・フォーマットの規格。非圧縮のHDデジタル映像と、デジタル音声信号を16チャンネル、タイム・コードなどのデータを多重して伝送可能である。

▼ HD-SDI 1080i
信号規格         :  SMPTE292M
ビットレート        :  1.485Gbps  
総走査線         :  1125本
有効走査線        :  1080本
               (インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
解像度          :  1920×1080(フルハイビジョン方式:衛星デジタル放送 ISDB-S)/
                1440×1080(地上波デジタル放送 ISBD)ピクセル
画格(Aspect Ratio)   :  16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU

*日米方式   HD-SDI 1080/59.94i (HD-SDI 1080/60iと表記する場合もある)
          (日本のNHK/民放 アメリカ カナダ メキシコ)
*欧州方式   HD-SDI 1080/50i
        (欧州、アフリカ、中東、アジア諸国のPAL圏のデジタル方式)

▼ HD-SDI  720P
総走査線         :  750本
有効走査線        :  720本
(プログレッシブ・スキャン方式)
画格(Aspect Ratio)  :  16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU
          (CSデジタル放送方式)

▼ HD-SDI  1080P
総走査線         :  1125本
有効走査線        :  1080本
(プログレッシブ・スキャン方式)
画格(Aspect Ratio)  :   16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU

  ◆ SD-SDI   (SDI : Serial Digital Interface)    
SD-SDIとは、Standard Definition Serial Digital Interfaceの略で、放送用SD映像用のシリアル・デジタル・ビデオ・フォーマットの規格。非圧縮のSDデジタル映像と、デジタル音声信号を8チャンネル、タイム・コードなどのデータを多重して伝送可能である。
信号規格         :  SMPTE259M
ビットレート        :  270Mbps/360Mbps
総走査線         :  525/625本
有効走査線        :  480
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  29.97
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  59.94Hz
解像度          :  720×480/ 720×576ピクセル
画格(Aspect Ratio)  :  16:9と4:3
デジタル音声:最大8ch重畳(embeded)
        デジタル音声規格   :  AES/EBU
*日米方式   SD-SDI 1080/59.94i (SD-SDI 1080/60iと表記する場合もある)
          (日本のNHK/民放 アメリカ カナダ メキシコ)
*欧州方式   SD-SDI 1080/50i
       (欧州、アフリカ、中東、アジア諸国のPAL圏のデジタル方式)
          欧州先進国では画格が「横長サイズ」 (画格約16:9)のテレビが普及している。

◆ NTSC(Analogue)   525/59.94i   (NTSC : National Television Standards Committee)
地上波アナログカラーテレビ放送の方式を策定するアメリカの標準化委員会が1953年に策定した方式の名称。この方式は日本や北米、中南米で採用されている。水平方向の走査線数が525本で毎秒29.97フレーム(1秒間に29.97回画面を書き換える Flame Rate : fps)のインターレース方式。

           ビットレート        : 143Mbps
画格(Aspect Ratio)  :  4:3
総走査線         :  525本
有効走査線        :  480
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  29.97
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  59.94Hz
水平同期周波数    :  15.734KHz
解像度           :  720×480ピクセル
           SD(標準画質・アナログ)映像信号の日米方式   
(日本、韓国、フィリピン、アメリカ、カナダ、メキシコ、南米[一部])

◆ PAL(Analogue)    625/50i    (PAL : Phase Alternation by Line)
 地上波アナログカラーテレビ放送の方式の一つ。1967年に旧西ドイツで開発され、ヨーロッパ諸国をはじめ、中国などのアジア諸国やアフリカなどで利用されている。水平方向の走査線数が625本(ブラジルでは525本)で、毎秒25フレーム(1秒間に25回画面を書き換える Flame Rate:fps)のインターレース方式。走査線(Line)毎に位相(Phase)を反転(Alternation)させることから命名された。
 PALには、ブラジルで使われているPAL-M、南米のPAL-N、イギリスのPAL-Iなどいくつかのバリエーションがある。
ビットレート        : 177Mbps
画格(Aspect Ratio)  :  4:3
総走査線         :  625本
有効走査線        :  576本
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  25
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  50Hz
水平同期周波数    :  15.625KHz
解像度          :  720×576ピクセル
         SD(標準画質・アナログ)映像信号の欧州方式
 (欧州、中国、東南アジア、オセアニア、インド、パキスタン、中東、アフリカ[一部]、南米[一部])
               
◆ NTSCとPALの比較
 NTSCはモノクロテレビの規格として登場し、後にモノクロ放送との整合性を取りながら、カラー信号にも対応するように規格を拡大していった経緯がある。そのため、フレーム数が29.970/秒という中途半端な数字になっている。
 PAL (Phase Alternation by Line)規格は、最初からカラー放送を前提として定められた規格である。25フレーム/秒で走査線本数もNTSCより多い(625本)。またNTSCに比べて、信号伝送時の色歪みが小さいなど、より高画質の規格になっている。(テレビ受像機の信号補正性能の向上によってPALとNTSCの差は小さくなっている)


◆ SECAM(Analogue)   625/50i
 SECAMは1秒あたり25枚の映像を625本の走査線に分割して放送する。NTSCとは異なり最初からカラー放送用として設計されている。白黒テレビとの互換性は低い。走査線数が625本で、毎秒25フレーム(1秒間に25回画面を書き換える)のインターレース方式で、PALと同じである。。開発したフランスを中心にロシア、東ヨーロッパの大部分、旧フランス植民地を中心としたアフリカ諸国、中東の一部などで採用されている。


◆ アナログコンポジット: 1.0V(p-p) 75Ω  BNC端子使用
 コンポジット映像信号 (Composite Video SignalまたはCVBS : Composite Video, Blanking, and Sync)は、映像信号を構成する同期信号、輝度信号(Y)、カラーの場合は色信号(C)、を合成して、1本のケーブルで扱えるようにした信号のことをいう。映像を構成する情報が一つの伝送信号に重畳されている。同軸ケーブルを使用し、コネクターはBNC端子を使用する。地上アナログ放送で振幅変調(AM)することで、各家庭に電波として送信している。日本国内では2011年7月24日まで、地上アナログ放送としてコンポジット信号を用いたテレビジョン放送が行われていた。伝送品質は標準画質映像(SD映像)までがサポートされており、HD映像にはコンポジット信号規格はない。
テレビジョンに用いられるコンポジット信号には、NTSC、PAL、SECAMの3方式がある。

コンポジット信号を用いると、伝送路の機器構成は単純になるが、ビデオカメラやモニターや映像機器は元来コンポーネント信号で処理するために相互変換が必要になり、画質が低下する。このため、画質の劣化を避けるためには、コンポーネント信号対応機器でシステムを構成する。

MPEG (MPEG-1、MPEG-2、MPEG-4) などのデジタル映像に変換するするためには、コンポジット信号を一度、コンポーネント信号に変換する必要があるため、コンポジット方式はデジタルビデオ機器とは相性が良くない。しかしテレビやビデオ機器にアナログコンポジット信号に対応した入出力端子が標準的に備わっている。2014年以降の新機種では著作権が保護されたコンテンツはアナログ出力そのものができなくなる。

◆ アナログコンポーネント Y(輝度信号)/Cb/Cr(色差信号)
 コンポーネント映像信号 (Component Video Signal)は、テレビジョン映像を構成する輝度信号、同期信号、色差信号をそれぞれ分解して扱えるようにした映像信号。Y/Cb/Cr、Y/Pb/Pr、Y/Pb-CB/Pr-Crの3種類の端子がある。緑、青、赤の3色のAVケーブルとRCA端子を使用する。放送機器用では、BNC端子を使用する場合もある。
また、デジタル映像信号は、コンポーネント信号を用いて行われることから、デジタル映像機器との接続が必要なシステムではコンポーネント映像信号を用いる。
NTSC (525/60) 向けとPAL (625/50) 向け、画面のアスペクト比4:3および16:9に対応する。
サンプリング方式(色信号の圧縮方式)は、4:2:2、4:2:0、4:1:1がある。

▼ Y/Cb/Cr
 D端子のD1相当で、D1相当で、480iや576iのアナログ映像で使用可能。D端子が普及する以前に発売されたDVD-Videoプレーヤーなどに多く装備されている。

▼ Y/Pb/Pr
 コンポジット信号で処理する場合に比べ、機器構成が複雑になるが、ビデオカメラやモニターは元来コンポーネント信号で動作することから、相互変換が不要で画質の低下を招く恐れが少ない。画質を劣化が必要な画像合成にはコンポーネント信号を使用する。

▼ Y/Pb-CB/Pr-Cr
D端子のD2以上に相当する。2004年頃までに発売されたプログレッシブ (480p) 出力が可能な高画質のDVDプレーヤー、D-VHSデッキ、デジタルチューナーで装備されている事が多い。D端子との変換ケーブルを用いることでD端子を備えたセットトップボックスやBDレコーダーなどとも接続できる。


◆ 次世代映像フォーマット
 現在、世界の放送機関に普及している映像フォーマットは、1080i/60(NTSC方式)と1080i/50(PAL方式)のHDフォーマット(High-Definition)である。欧州や発展登場国ではHD化が進んでおらず、525/60(NTSC方式)や625/50(PAL方式)のアナログSDフォーマットや480i/60(NTSC方式)や576i/50(PAL方式)のデジタルSDフォーマットを使用している国も多い。
 さらにここ数年、4K(Ultra High-Definition/4K UHDTV)が、日本や韓国、欧米で急速に普及し始めている。放送波としてサービスを始めている放送機関も次々と登場してきた。
また8K (Super Hi-Vision/8K UHDTV)の開発を進めているNHKでは、2016年には実験放送を開始し、2020年の東京オリンピックに向けての本放送を実施する計画である。

▼ HD・4K・8K 高度化する映像フォーマット
 現在主流のフルHDテレビ(2K)の画素数は、横(水平画素)1920×縦(垂直画素)1080、縦横合計で約207万、4Kテレビは、横3840×縦2160で約830万、フルHDの4倍の画素数となる。8Kテレビともなると横7680×縦4320で約3318万、フルHDの16倍の画素数となる。
 HD(2K)、4K、8Kと解像度は、飛躍的に改善されるが、処理するデータ量も飛躍的に増える。HD(2K)と4Kでは、4倍、8Kでは16倍に増える。

 ここ数年、テレビは大型化が進んでいるが、HD(2K)テレビでは50~60インチを超えるあたりから映像が荒くなる感じが出てくるが、HD(2K)の4倍のデータ量を持つ4Kテレビであれば解像度は確保できる。さらに4Kテレビの4倍となる画素数の8Kテレビが実用化されれば、80インチ以上の超大型パネルに表示しても、高画質の映像を楽しむことができる。

▼ 8K映像・音声規格
 8Kテレビの映像規格では、色の再現性や1秒間あたりの画像の枚数(フレームレート)が2Kテレビに比べ飛躍的に向上している。表示可能な色の範囲を意味する「色域」は、2Kテレビの色域規格に比べ格段に広くなり、より実物に近い色表現が可能にる。フレームレートも120Hz(1秒あたり120枚のフレームで画像を表示)の規格が追加され、サッカーやテニスなど動きが激しい映像でも、動きがスムーズな「動画」が表現できる。

 音響システムも強化される。音声は22チャンネル、さらに低音域効果用の2チャンネルを加えて、「22.2ch」が規格として定められている。マルチチャンネル再生により、圧倒的な臨場感にあふれた音響を楽しむことが可能になる。しかし、一般家庭では、20台以上ものスピーカーを設置することは現実的でないため、劇場やホールでのパブリックビューイング用として威力を発揮できると思われる。

▼ 次世代映像圧縮技術 HEVC
 飛躍的に増大したデータ量を圧縮して、映像処理を容易にする技術も飛躍的に進歩した。国際標準化団体であるITU-T及びISO/IECは、次世代映像圧縮技術 HEVC(High Efficiency Video Coding H.265)を規格化している。最先端の映像圧縮方式で、従来方式(H.264/MPEG-4 AVC)に比べて、理論的に2倍のデータ圧縮率が可能になった。HEVCの登場で、4K放送サービスやモバイル端末向けのHDサービスが実現している。
      
▼ 4K放送サービス 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F) 「Channel 4K」
       4Kサービスは、世界各国で急速に普及し始めている。
 日本では、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)が、スカパーJSATが使用しているCS衛星を利用して、新チャンネル「Channel 4K」(ちゃんねるよんけい)の放送を、2014年6月から開始した。
 映像フォーマットの仕様は4K/60p/35Mbpsで、エンコード方式はHEVC。色域はBT.2020、符号化信号形式はYCbCr 4:2:0が採用されている。音声はMPEG-2 AACで、最大5.1chのサラウンドフォーマットをサポートしている。5.1chサービス時の最大ビットレートは約500kbpsとなっている。

▼ 4K・8Kサービスの展開
 放送サービス4K対応テレビは、これまでの液晶HDテレビの売れ行きが大幅に減少するなかで、家電メーカー各社が、一斉に売り出して、家電製品の主力商品の座に据えようとしている。4K対応の家庭用チューナーや録画機も商品化されている。
一方、放送機関用の中継カメラやENG取材カメラを始め、スイッチャーなどの映像機器は、各放送機器メーカーが競って開発し、いまや4K対応機器が主流になりつつある。

 8Kテレビサービスは、ロンドン五輪やブラジル・FIFAワールドカップなどで、イベント会場や映画館、ホールで行うパブリックビューイング・サービスを行っている。8K対応のテレビやチューナーはまだ発売はされていないが、NHKを中心にシステムの開発を進め、2016年から実験放送を開始する計画である。東京オリンピックには8K中継車を10台程度配備し、8K対応機器を揃え、開会式や主要競技中継を実施したいとしている。

 こうした動きの中で、G8サミット、APEC首脳会合などの大規模な国際会議では、従来のHD(2K)を標準信号として、SD(NTSC/PAL)のダウンコンバート映像サービスを組み合わせてスキームを組む方式に、4K/8K映像サービスをどう組み込むか今後の重要な検討課題だと思われる。

◆ SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineer)
 米国映画テレビ技術者協会。
 映画・テレビに関連する法人・団体及び映画・テレビの技術に携わる個人会員で組織されている団体で、映像技術全般にわたる標準規格の策定等を行っている。
 この協会が定めた標準規格をSMPTEと呼ぶ。

◆ AES/EBU
 AES(Audio Engineering Society)とEBU(European Broadcasting Union)が確立した、デジタル・オ-デイオ信号用入出力インターフェース・フォーマットの規格。世界的に通用する標準規格として放送用機器に採用されている。1回線で2チャンネル分(ステレオ1チャンネル)の信号に対応しているのが特徴で、通常XLRタイプの接続で送信される。

◆ 走査線(Scanning line)
 走査線とは、テレビやディスプレイの画面の水平方向の線。
テレビやディスプレイの画面では、画素(Pixel)という小さい画面の単位に分割することができる。この画素を左から右へ、上から下へ順に表示ことでテレビやディスプレイの画像となる。このように順に表示していくことを走査といい、走査線とは、走査によって描かれた画素の横1行分の映像信号のことを指す。

◆ インターレース方式(Interface)
 走査線を一本ずつ飛び越して偶数・奇数の片方ずつを交互に走査して画面を表示する方式。一度に走査する走査線量を全体の半分に抑える(人の目には残像によって連続して見えている)ことで、半分のフレーム周波数で倍のフィールド周波数映像を表示できる。動きの速い画面は、動きがスムーズに表示できるという長所があるが、画面に“ちらつき”(フリッカ)が目立つという難点がある。
日米方式の場合、1秒間の画像枚数は30枚(29.97フレーム)、これを上から1・3・5・7……という具合に一本飛ばしで表示して、一番下まで行った後 再び上から2・4・6・8……と残った走査線を表示する。二回(2フィールド)で一枚の画像(1フレーム)を作っている。擬似的に60フレームを実現し、早い動きがスムーズに表現できる。

◆ プログレッシ方式(Progressive)
 1回の走査で、1つの画面(フレーム)を作る方式。フリッカー(チラツキ)がないので安定的な画面を表示できる。
 画面一枚あたりのフレームレートは59.94fpsとなるため、 インターレース方式に対して倍の情報量となる。
プログレッシブ方式はインターレース方式にくらべ動きのある映像を滑らかに表現するのは性能が劣るが、静止画像や 文字を扱うことが多いパソコンのディスプレイや高度防犯カメラの映像などはフリッカーがなく高画質の映像が表示可能なのでプログレッシブ方式が採用されている。
液晶テレビやプラズマテレビでは、インターレース方式で受信した信号を内部処理ですべてプログレッシブ方式に変換して画像を表示している。 これをプログレッシブ変換(IP変換)と呼ぶ。
1080/29.97p、1080/25p、720Pなどが普及している。

◆ サンプリング方式 / Sampling
 サンプリング(標本化)とは、アナログ信号をデジタル信号に変換(AD変換)することである。
 人の目は色相や彩度には比較的敏感ではないとされており。この特性を利用して、色データを「間引く」のがサンプリング。色信号の圧縮方式である。
サンプリング方式は、「4:2:2」とか「4:1:1」などと記されが、この数字が「間引き方」を表す。

 4:2:2 Yは全画素、Pb、Prは2回に1回の画素をサンプリング         放送・業務用映像機器
 4:2:0   Yは全画素、Pbは2ブロックにつき1つの画素をサンプリング     HDV
 4:1:1   Yは全画素、Pb、Prは4回に1回の画素をサンプリング        DV(NTSC)    
 4:4:4   YPbPrのすべての画素をサンプリング              高画質の映像機器                                                    
◆ サンプリング周波数 (Sampling Frequency ) 
 アナログ信号からデジタル信号への変換(AD変換)を1秒間に何回行うかを表す数値。
単位はHzで、1秒間に何回、信号の波形をデデジタル信号として記録するかをあらわす。たとえば、44.1khz(CD音声)なら、1秒間に441000回の波形をデジタル信号として記録する。サンプリング周波数が大きいほど高品質の信号の記録が可能で、サンプリング周波数の半分にあたる周波数成分までなら完全に元のアナログ信号に復元することができる。


◆ 量子化ビット数 (Quantization bit rate)    サンプリングビット数 / Sampling bit rate
アナログ信号からデジタル信号への変換(AD変換)の際に、信号を何段階の数値で表現するかを示す値。この値が高いほど、元の信号に忠実な高品質のデジタル信号が変換するができるが、データ量は増える。
音や光、電気の流れなどは連続的に変化するため、そのままの形ではコンピュータで扱うことができない。このため、一定の間隔でその強度を測定し(サンプリング、標本化 Sampling)、コンピュータの扱うことのできる飛び飛びの数値データで記録する。この過程を量子化という。

 例えば量子化ビット数が8ビットの場合は、得られた信号を0~255の256段階の数値で表現する。これが16ビットになると0~65535の65536段階で表現するため、8ビットの場合よりも高品質のデジタル信号が得られる。

◆ アスペクト比 (Aspect ratio)
 画面や画像の縦と横の長さ(ピクセル数)の比。SDアナログ放送(地上波、衛星放送)や通常のコンピュータのモニターはアスペクト比4:3である。これに対して、HD地上波放送やHD衛星デジタル放送はアスペクト比が16:9で、横長画面である。コンピュータのモニターはVGA、SVGA、XGA、UXGA、SXGA+などのアスペクト比は4:3だが、SXGAのみ5:4である

◆ ビットレート(Bit rate)
        単位時間あたりに何ビットのデータが処理あるいは送受信されるかを表す語。単位としては  「ビット毎秒」(bps:bits per second)を使う。圧縮された映像データや音声データが1秒あたりどのくらいの情報量で表現されているかを表したり、通信回線が1秒間にどのくらいのデータを送受信できるかを表したりするのに使用する

◆ コーデック(Codec)
 コーデックとは、符号化方式を使ってデータのエンコード(符号化)とデコード(復号)を双方向に可能にする装置やソフトウェアなどのこと。コーデックには、データ圧縮機能を使ってデータを圧縮・伸張するソフトウェアや、音声や動画などのデータを別の形式に変換する装置およびソフトウェアが含まれる。

◆ MPEG
 MPEGとは、映像データを圧縮する際に用いられる方式。ISOにより設置されたグループ(Moving Picture Experts Group)の名称がそのまま用いられている。

▼ MPEG2
 MPEG2は、DVDやデジタル放送等での使用を前提に作られた規格である
高品質な画質に重心を置いた動画圧縮フォーマットである。

 MPEG2 Logn GOP     HDV
複数のフレームにまたがって圧縮する方式で、圧縮比率が高くすることが可能。
                        GOP : Group of picture
 MPEG-2 MP@HL    XDcam HQ
         フル・ハイビジョンの解像度を実現する圧縮方式。プロファッショナル用映像機器で使用。
 MPEG-2 MP@H-14   XDcam SQ  HDV

 MPEG-2 MP@ML      DVD、DVC、D-VHS
             DVD、DVC、D-VHSなどで採用されている、SDTV解像度におけるMPEG-2の主流。
 MPEG2-PS NXcam    HDV 
             MPEG2の単一番組を多重化し、伝送するための規格。画質には影響しない。
             DVD、ブルーレーなどの蓄積メディアで使用されている。
            (PS : Program-stream)

MPEG2-TS        家庭用HDテレビ、ブルーレー・デッキ等
 MPEG-2の複数番組を多重化し、伝送するための規格。画質には影響しない。
 日本の地上/BSデジタル放送や世界各国のデジタル放送規格の多くで採用されている。インターネット配信での使用されている。D-VHSやMiniDVテープにHDTVビデオ映像を記録するHDV規格や次世代DVD規格でもある
Blu-ray DiscやHD DVD、ハイビジョンテレビ放送を録画するレコーダーなどにも採用されている。
            (TS : Trans-stream)

▼ MPEG4
 MPEG4とは、動画圧縮方式の一つ。コンピューター・ネットワークでの使用を前提とした規格で、低速の回線や保存領域の少ないハードウェアでの使用を考えているため圧縮率が大きくなっている。業務用、家庭用のHD映像記録フォーマットとして最も多く採用されている。

◆ AVCHD(Advanced Video Codec HD)  業務用、家庭用のHD映像記録フォーマット
 2006年5月に松下電器産業(現:パナソニック)とソニーが基本仕様を策定したハイビジョン動画記録フォーマットである
映像には高効率符号化が可能なH.264/MPEG-4 AVC方式を採用、音声にはドルビーデジタル (AC-3) 方式(LPCM:オプション)を採用、多重化にMPEG2-TSを採用したものである。
業務用のデジタル・ビデオ・カメラ、家庭用のデジタル・ビデオ・カメラ、DVD等で幅広く採用されている。
2011年7月に 「AVCHD Ver. 2.0」が策定され、3D記録用の「AVCHD 3D」、1080/60p,50p記録用の「AVCHD Progressive」、3Dと1080/60p,50p記録の「AVCHD 3D/Progressive」が規定された。

▼ MPEG4-AVC/H.264
家庭用のデジタル・ビデオ・カメラやブルーレイ・デッキで幅広く使用されているハイビジョン動画記録フォーマット。
 SONY、Panasonic、Canon、JVCなど主要な家庭用のデジタル・ビデオ・カメで採用されている。

◆ AVC-Intra
 パナソニック株式会社が放送機関やコンテンツ制作プロダクション向けに開発したプロフェッショナル用映像圧縮方式。従来のDVCPRO-HDを改良した。
時間軸による圧縮を行わず、フレーム内(Intra-Frame)で圧縮(I-only圧縮)を行うので、各フレームが他のフレームに依存せず、動きの速い映像にも対応できる。画質が安定しており、編集・映像加工作業に適している。また、メモリーカード用のカメラなどやファイルベースの映像機器へのインターフェースが良い。
AVC-Intraは、MPEG2の約2倍の圧縮比率を実現している。高画質でフルHD仕様の100とニュース向けの圧縮比率の高い50の2種類がある
 DVCPRO収録・再生デッキ、P2ビデオ・カメラなどで使用。

▼ AVC-Intra100 
 ビットレート 100Mbps 画素数 1920x1080 サンプリング・フォーマット 10bit 4:2:2

▼ AVC-Intra50
 ビットレート 50Mbps 画素数 1440x1080 サンプリング・フォーマット 8bit 4:2:0

◆ Prores 422
 ProRes 422、マルチストリームのリアルタイム編集での高いパフォーマンスと、保存サイズが小さいにもかかわらず高品質の映像が確保できる圧縮方式。Final Cut Pro 用の高いパフォーマンスを実現する編集コーデックとして機能するよう設計されている。
Apple ProRes コーデックファミリーのすべてのコーデックは、フル解像度の SD、HD、2K、4K のフレームサイズをサポートする。
KiPro(AJA)やHypeDeck Studio(Blackmagic Design)で採用している。

◆ H.264
H.264/MPEG-4 AVC  H.264 AVC
MPEG-4 AVC / MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding
2003年5月にITU(国際電気通信連合)によって勧告された、動画データの圧縮符号化方式の標準の一つ。ISO(国際標準化機構)によって動画圧縮標準MPEG-4の一部(MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding)としても勧告されている。このため、「H.264/MPEG-4 AVC」「H.264/AVC」のように表記する場合が多い。
H.264は、業務用や家庭用の映像機器や地上デジタル放送の携帯電話向け放送「ワンセグ」、ソニーの携帯ゲーム機「PSP」、「Blu-ray Disc」、Apple社の携帯音楽プレーヤー「iPod」やマルチメディアソフト「QuickTime」などで標準動画形式として採用されている。
H.264は携帯電話のテレビ電話といった低速・低画質の用途から、ハイビジョンテレビ放送などの大容量・高画質の動画まで幅広く使用されている。H.264は、MPEG2よりも圧縮アルゴリズムが改良され、圧縮効率は約2倍と言われている。




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国際メディアサービスシステム研究所 International Media Service System Research Institute(IMSSR) 設立についてのご案内





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廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
Mobile 81-(0)80-5059-3261
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