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だだちゃ豆 秘話 食の都庄内

2023年02月24日 18時14分41秒 | グルメ
だだちゃ豆 秘話

 だだちゃ豆は、鶴岡市の郊外の白山地区で栽培されていたが、その知名度が全国に広がると鶴岡市周辺の各地区の栽培されるようになった。国の減反政策の中で、休耕田を利用しての転作としてだだちゃ豆は格好の作物になった。
白山地区のだだちゃ豆は今でも「特別」とされ、高い評価を得ている。
 だだちゃ豆は見た目には、サヤの表面が茶色い毛で覆われ、豆は小ぶりで、美味しそうには見えない。しかし、茹で上がること頃になるとなんともいえない独特な甘い香りが漂うのが特徴、口に含んだとたんに広がる甘味と、噛むほど感じるコクが絶妙で、食べ始めると止まらなくなる。


庄内平野のだだちゃ豆畑  出典 山形県

だだちゃ豆 出典 山形県

 鶴岡だだちゃ豆生産者組織連絡協議会では、鶴岡地域で栽培される「茶毛在来種枝豆」で、特有の風味を持つものだけを「だだちゃ豆」と認定して、「だだちゃ豆」(登録商標)と表示して販売することを認めている。
 「だだちゃ豆」の品種は、収穫が早いもの順に、小真木、早生甘露、甘露、早生白山、白山(本豆)、晩生甘露、平田、尾浦の8品種が指定されている。収穫時期は、7月下旬~9月上旬まで。

「だだちゃ豆」などの枝豆は、大豆になる前に収穫される「未熟豆」である。
枝豆は未熟な豆ほど美味しいとされており、サヤが膨れて実がパンパンになると味が落ちる。
「だだちゃ豆」は、鶴岡周辺の限られた地域で江戸時代から農家が大切に守り生産されてきた枝豆の「在来種」である。
 収穫時期は、7月下旬から8月上旬のお盆前に収穫する「早生」と8月の旧盆の頃から9月上旬までのごく短い期間に収穫する「本豆」がある。
 「だだちゃ豆」は、鶴岡周辺の豊かな土壌と自然条件に育まれ栽培されることが必須で、他地域で生産してもだだちゃ豆の特性が消されてしまうという「わがまま」な品種とされている。

 「だだちゃ豆」のルーツは、明治時代末期に、鶴岡市白山地区(旧大泉村)の森屋初という農家の主婦が、早生の「娘茶豆」という品種から晩生変異個体を選び出して育てた「藤十朗だだちゃ」だとされている。森屋初の実家の家号が藤十郎だったことから「藤十朗だだちゃ」と呼ばれた。
この「藤十朗だだちゃ」を白山地区の女性たちが中心となって栽培を広げて、この地区の農家に代々伝承してきた。各農家はそれぞれに工夫を凝らし良質の種の選抜を長年繰り返し「だだちゃ豆」をより美味しい豆に育てることを競い合っていたという。それが原型となって「白山だだちゃ豆」が誕生した。
  白山地区には、金峰山から流れ出て、湯田川温泉を通る「湯尻川」が流れ込む。「湯尻川」もたらす土壌が「だだちゃ豆」の生産に適しているという。
今でも各農家は、翌年の種子は自家で自家採種し、門外不出の家伝の宝として扱っているという。



JA鶴岡経由で販売する「だだちゃ豆」シール

協議会加盟メンバーが生産した「だだちゃ豆」と原料とした加工品シール


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2023年1月1日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute(IMSSR)
President
E-mail
thiroya@r03.itscom.net
imssr@a09.itscom.net
Media-closeup Report 深層情報 Think before you trust Trueth and Justice
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