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モデルナ mRNA-1273 患者全員が抗体を獲得 後期大規模治験へ

2020年10月30日 18時05分58秒 | 新型コロナウイルス


モデルナのコロナワクチンで患者全員が抗体を獲得-初期臨床試験 27日ごろから後期大規模治験へ
 7月14日、新型コロナウイルスワクチンの臨床試験に関わった連邦機関の研究者は、米Moderna社とNIAID(米国立アレルギー・感染症研究所)が開発を進めているワクチン候補、mRNA-1273の前期臨床試験で、治験参加者45人全員が抗体を獲得したとことを明らかにした。
 生成された中和抗体の水準は、コロナに感染し、その後に回復した患者に見られた水準のレンジ上半分に相当した。中和抗体はウイルスに結合し、ウイルスがヒトの細胞を攻撃するのを阻止する。結果は14日に米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に掲載された。
 今回の第1相臨床試験は、ワクチン候補のmRNA-1237を、18歳から55歳の45人の健康な成人に28日間隔で2回、接種をした。治験対象者は、 シアトルのカイザーパーマネンテでのに参加したボランティアとアトランタのエモリー大学でのボランティアで、ボランティアは3つのグループに分けられ、25、100、または250マイクログラムの用量のワクチンの接種を受けた。最初のワクチン接種は3月16日から4月14日の間に行われた。
 一方、副作用については、2回の接種で重大な副作用は見られず、安全性を確認したが、注射部位の痛みなど、軽度から中程度の副作用があり、高用量ワクチンを接種したグループにより多く発生した。
 この結果を受けて、7月27日ごろから、第3相臨床試験を開始するとしている。
 この大規模臨床試験は、NIH(米国立衛生研究所)が、トランプ政権が進めてい「ワープ・スピード作戦」の一環として実施するもので、承認に向けての最終段階の治験で、約3万人規模の治験者を1グループにして数グループを対象に、米国内の87カ所で行われる。この内、モデルナのmRNA-1273を始め、Oxford/ Astra Zeneca 、Johnson & Johnson、Novavaxなどのコロナワクチン候補の試験は30州と首都ワシントンで実施され、うち半数程度は感染者が多いテキサス、カリフォルニア、フロリダなどで行われる。
 15日、NIAID(米国立アレルギー感染症研究所)のファウチ所長は、国は年末までに新型コロナウイルスワクチンを開発する目標を達成できるとし、中国に先を越される可能性があるとの観測には動じない姿勢を示した。
 14日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続伸し、前日比556.79ドル高の2万6642.59ドルで取引を終えた。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待が継続し、買いが優勢となった。
 金融大手JPモルガン・チェースの2020年4〜6月期決算は純利益が半減したものの、市場予想より良かったため、米景気の先行きが楽観視された中で、新型コロナのワクチン開発を巡り、米モデルナが最終段階の臨床試験を始めると発表し、買いに弾みが付いた。(Bloomberg/Reuters/CNN 7月14日)
 ニューヨーク株式市場は、「ワクチン相場」になっている。

Moderna 第三相臨床試験の準備完了  
 6月11日、モデルナ(Moderna)社は、7月に開始する最終段階の第3相臨床試験に向けて、治験者に接種するmRNA-1273の準備を終えたと発表した。
 治験者に接種するのは100マイクログラムの容量のワクチンとした。用量を100マイクログラムとしたことについて、免疫効果の最大化と副作用の最小化にする最適な水準と説明。治験者は1年間追跡する。
 同社では2021年からは最大10億回接種できるワクチンの生産が可能になるとし、製造についてはスイスの製薬会社ロンザ・グループと提携した。
 この臨床試験は、米アレルギー感染症研究所(NIAID)と共同で実施、30,000人の治験者を対象として行い、ワクチン候補がCOVID-19の発症を防ぐ効果があるかどうかを最終的に確かめる第3相試験である。
 ニューヨーク株式市場では、取引開始直後、モデナ株は3.2%上昇して61.98米ドルになり、年初から約3倍に値上がりした。


米モデルナ、臨床試験延期の報道 株価一時7%安

米モデルナ社の新型コロナワクチン、mRNA-1273 前期治験で有望な結果 米政府 約5億ドルの開発費支援

モデルナ ワクチン、mRNA-1273の第2相(フェ―ズⅡ)臨床試験を開始

Mederna RNA-1273 最先端の遺伝子技術を駆使して開発するmRNAワクチン


新型コロナウイルス 治療薬・ワクチン 開発最前線 ~レムデシベル アビガン モデルナ オックスフォード大学/アストラ・ゼネカ Johnson & Johnson Phizer 勝者は誰が?~

ワクチンの種類 遺伝子ワクチン ウイルス・ベクター・ワクチン プロテイン・ベース・ワクチン 不活性化ワクチン




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2020年7月14日
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トランプ米大統領 コロナ感染 抗体カクテル レムデシビル デキサメタゾン

2020年10月27日 09時40分30秒 | 新型コロナウイルス


ペンス副大統領、側近感染でも遊説を継続
 10月24日、米ホワイトハウスは、マイク・ペンス副大統領の側近が新型コロナウイルスに感染したと発表した。ペンス氏は濃厚接触者に該当するものの隔離はせず、米大統領選にむけた活動を継続し、25日夜は予定通りノースカロライナ州キンストンで選挙集会を行った。 ペンス氏の周辺では、マーク・ショート副大統領首席補佐官の感染が24日に明らかになったほか、複数の米メディアによると、ペンス氏周辺の4人も感染した。副大統領夫妻は25日、ウイルス検査で陰性と判定されたという。 アメリカで多数の新型ウイルス感染者が出ている中、COVID-19(新型ウイルスの感染症)問題が選挙戦で焦点となっている。
 一方、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)アンソニー・ファウチ所長はワクチンについて、BBCの取材に対して、「安全で効果的」であることが証明されれば、年末までに米国内で提供できる可能性があるとしつつ、医療従事者らが優先的に接種することになると述べた。  また、ワクチンをより幅広く提供できるようになるには、来年に入ってから数カ月はかかるだろうとした。

米イーライ・リリーのコロナ抗体薬、治験を一時中断
 米製薬大手イーライ・リリー社が開発中の新型コロナウイルス抗体薬について、臨床試験(治験)が一時中断されたことがわかった。複数の米メディアが報じ、イーライ・リリーが事実を認めた。治験の一時中断は「潜在的な安全上の懸念」が理由だったという。
 今回中断されたのは、カナダのアブセレラ・バイオロジクスと共同開発するモノクローナル抗体薬「LY-CoV555」の治験。米国立衛生研究所(NIH)が主導する、新型コロナの入院患者を対象とした治験だ。イーライ・リリーは声明で「我々にとって安全が最も重要。患者の安全を確保する決定を支持する」と述べた。
同社は7日、新型コロナ患者に投与するため、米食品医薬品局(FDA)に「LY-CoV555」の緊急使用許可を申請したと発表している。
治験の中断をめぐっては、12日にジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が新型コロナワクチンの最終段階の治験を一時中断したと発表したばかり。9月上旬にも、英製薬大手アストラゼネカが新型コロナワクチンの治験を中断。英国や日本では治験が再開されたが、米国ではまだ再開されていない。(Reuters 10月14日)

コロナに感染したトランプ米大統領 退院
 トランプ米大統領は米東部時間10月5日午後6時40分過ぎ(日本時間6日午前7時40分)に軍医療施設を退院し、ヘリコプターで移動し、ホワイトハウスに入った。トランプ氏の医師団は「完全に困難を乗り越えてはいないかもしれない」と説明し、今後も容体を注視する考えを示し、完治していないことを示唆した。
 トランプ氏は「20年前よりも元気だ」とし、「コロナを恐れるな」「コロナに生活を支配させてはならない」とツイッターに書き込んだ。
 一方、トランプ氏の治療では、医師団は入院前に、9月末に初期臨床試験の結果が公表されたばかりの米製薬大手レジェネロンが開発中の未承認の抗体カクテル、8グラムを投与。入院後は、抗ウイルス薬レムデシビル(Remdesivir)も投与を続けている。さらに2度目に血中酸素濃度が低下した3日には、抗炎症作用のあるステロイド剤デキサメタゾン(Dexamethasone)も追加された。酸素補給が必要な中等症と重症患者に勧められる薬だが、軽症者の場合は逆に危険な可能性も指摘されている。
 このうち抗体治療薬はまだ実験段階にあるため、大統領がこの治療を受けたというニュースは関係者にインパクトを与えた。臨床試験も終えてなく、トランプ大統領に使用するのは極めてリスクが高い。米国では未承認治療薬の使用を限定的に認める制度、「コンパッショネート・ユース(人道的使用)」がある。

 10月2日、トランプ大統領夫妻が新型コロナ陽性になったことが明らかになり トランプ大統領は、同日、米軍医療施設に入院し、 Remdesivir/Dexamethasoneの投与を受けた。 入院中のトランプ米大統領は3日夜、ツイッターに「気分が良くなってきた」とするビデオを投稿した。
 3日、米軍医療施設の医師団は、症状は改善していて、順調にいけば現地時間の5日にも退院する可能性があるという見方を示したが、2日に酸素吸入をしたことやステロイド剤Dexamethasoneも投与したことも新たを明らかにした。感染後、一晩で高熱が出て症状は重篤化していた可能性がある。同氏の容体をめぐっては公式発表の透明性を疑問視する声もあり、混乱が広がっている。
 メドウズ大統領首席補佐官は入院直後、ホワイトハウスの記者団に「過去24時間のバイタルサインは心配な数値で、今後48時間が峠になる。はっきりとした完治の見通しは立っていない」と語った。(CNN 10月4日)

米大統領、リジェネロンとイーライリリーのコロナ治療薬の緊急使用認める意向
 10月8日、トランプ米大統領は7日、ツイッターに投稿したビデオで、自身の新型コロナウイルス感染症からの回復を助けたとして、米リジェネロン・ファーマシューティカルズと米イーライリリーの新型コロナ治療薬の効果を絶賛し、これらの薬の緊急使用を認める考えを示した。
 トランプ氏は「(薬の投与後)すぐに気分が良くなった」とし、「リジェネロンとイーライリリーから薬が開発されており、われわれはこれらの緊急使用を認可しようと努めている。私がそれを認めた」と語った。
 新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領が米リジェネロン・ファーマシューティカルが開発中の「抗体カクテル」を使った治療を先週受けたとのニュースが広まる中、病院関係者によると、同治療薬の治験参加への問い合わせが増えている。
 医療専門家は、同治療薬の広範な使用を認める前に、さらなるデータを入手し、有効性を検証する必要があると指摘している。
 トランプ氏は5日遅くに、ワシントン郊外の米軍医療施設を退院。コロナ感染が判明してからわずか数日後だった。一時は肺が炎症を起こし、血中酸素濃度が低下していた。
 ホワイトハウス専属医によると、5日の血液検査で、トランプ大統領が新型コロナの抗体を持っていることが分かった。リジェネロンの広報担当者は、治療によるものである可能性が高いと述べた。
 トランプ氏はホワイトハウスの外で撮影した動画で、リジェネロンの治療薬のおかげで体調がかなり良くなったと強調。他のコロナ治療薬を含め、緊急使用を認可するよう働き掛ける考えを示した。

 リジェネロンは、2つの単クローン抗体を合わせた抗体カクテルの緊急使用認可について米食品医薬局(FDA)と協議していると明らかにした。同社はこれまでのところ治療薬の有効性を示す初期データの一部のみを公表しており、医療関係者は、トランプ氏への使用や同氏の働き掛けによって規制当局に圧力がかかる可能性があると懸念している。

 リジェネロンとイーライリリーの抗体治療薬の治験が行われているヒューストン・メソジスト病院のダーク・ソストマン博士は、治験参加を求める患者が増えていると述べた上で、さらなるデータが公表されるまでは使用対象を拡大することに慎重な立場を示し、トランプ氏が推進する国産技術で治癒したという政治的状況を踏まえると「規制当局に圧力がかかるだろう」と懸念を示した。

 米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は5日、CNNに対し、トランプ氏の回復にレジェネロンの治療薬が寄与したという見方に「非常に懐疑的」だと述べた。「治療薬の有効性を示す多くの治験が行われるまで、それは証明できないのは明らかだ」とした。
 リジェネロンの広報担当アレクサンドラ・ボウイ氏は電子メールで「この治療薬の効果を最も得られるのは、トランプ氏と同様に、検知不能な抗体が基礎にあり、感染の初期段階にある患者だとみられる」とした。
 同社は2つの抗体を合わせた抗体カクテルの最大30万回投与分について政府から4億5000万ドルの助成金を受けており、この量は無料で供給する計画をこれまでに明らかにしている。
(Reuters 10月7日)

密多発、マスクなしも横行… コロナ危険地帯のホワイトハウス
 10月3日、AFPは「コロナ危険地帯のホワイトハウス」と題して、新型コロナウイルスに無防備なホワイトハウスの現状を伝えた。

 室内には人々が密集し、人の出入りが激しく、“ボス”はマスクをする人を好まない──。新型コロナウイルスに感染したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が住むホワイトハウス(White House)は、そんな場所だ。
 トランプ氏がメラニア(Melania Trump)夫人とともに新型ウイルス陽性となったことが2日未明に明らかになると、職員らは接触者の特定と検査に追われた。だがそれは容易な作業ではない。

■選挙集会
 トランプ氏は、再選をかけた11月の大統領選に向け、選挙集会の開催を増やしていた。会場には数千人が密集し、参加者らは多くの場合、マスクを着用していなかった。
 最後の集会は9月30日、ミネソタ州で開催。トランプ氏はその際、翌日に新型ウイルス陽性が判明した側近のホープ・ヒックス(Hope Hicks)氏を伴っていた。
 選挙集会の多くは屋外で開催されているものの、トランプ氏は先週、フロリダ・ジョージアの両州で数百人の支持者との室内イベントを開いていた。

■ホワイトハウス
 ホワイトハウス内には小さな執務室や廊下が入り組んで配置されており、典型的な政府庁舎ではなく、政府利用のため改築された大邸宅のような建物となっている。
 大統領執務室(Oval Office)でさえもある程度の人数が入ればすぐ密集状態となる上、職員用「オフィス」の多くもアルコーブ(壁面に作られたくぼみ)に机1台を押し込んだような小部屋にすぎない。
 ホワイトハウスに勤務する職員は400人近く。これに加え、ジャーナリストらが手狭な記者室に詰めている。記者らはマスク着用を厳守する一方、職員の大半はマスクを着用していない。
 トランプ氏はしばしば、マスク着用をやゆし、自身は検査を頻繁に行っているから安全だと述べていた。ただ、トランプ氏の検査頻度もはっきりしていない。
 ケイリー・マケナニー(Kayleigh McEnany)大統領報道官は7月、トランプ氏は「1日に複数回」検査を受けていると説明。一方でトランプ氏はこれとは食い違う説明をし、「平均で2~3日に1回」とした。

■飛行機、ヘリ、自動車
 ホワイトハウス以上に密なのが、大統領専用機の「エアフォース・ワン(Air Force One)」や専用ヘリコプター「マリーンワン(Marine One)」、そして専用車「ザ・ビースト(The Beast)」だ。いずれも、同乗者は腕を伸ばせば大統領に届く距離にまで近づく。
 トランプ氏は先月29日、民主党の大統領候補ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領との初の討論会に出席するため、オハイオ州クリーブランド(Cleveland)に空路で移動。この時ヒックス氏も同じ機内にいた。翌日、ミネソタ州に再び空路で移動した際も、両者は同じ機内にいた。この際ヒックス氏は、機内が非常に狭いマリーンワンにも短時間ながらトランプ氏と同乗している。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、ヒックス氏が体調を崩したのはミネソタ州から戻るエアフォース・ワン内で、同機上で自主隔離に入った。

■討論会
 トランプ氏はこれまで頻繁にマスク着用の重要性を軽視したり、着用する人を冷やかしたりして、物議を醸してきた。その姿勢は、先月29日の大統領候補討論会でも浮き彫りとなった。
 トランプ氏の家族と側近らはマスクを着けて会場入りしたが、到着後はマスクを外した。トランプ氏側の参加者らは、医師が配ろうとしたマスクの受け取りを拒否したとも伝えられている。
 また、トランプ氏が数日前に行った討論会準備に参加したクリス・クリスティー(Chris Christie)前ニュージャージー州知事は、「準備中は部屋の誰もマスクを着けていなかった」と説明。部屋には5~6人がいたと述べている。
(出典 AFP 10月3日)


BBC NEWS 10月7日

トランプ氏、新型コロナウイルス感染 「軽い症状」
 10月2日未明(日本時間2日午後)、トランプ米大統領(74)は、自身と妻のメラニア氏が新型コロナウイルスの検査で陽性になったと、ツイッターで明らかにした。ホワイトハウスで療養する予定で執務も続けるという。ただ、11月の米大統領選を控え、選挙活動に影響が出るのは必至で、容体が悪化すれば政権運営への影響が懸念される。
 トランプ氏は1日夜、側近のヒックス大統領顧問が陽性となり、自身も検査を受けていたとツイート。その約2時間後、自らも陽性になったことを公表し、「我々は隔離と回復をすぐに始める。一緒に乗り越える!」とツイートした。AP通信はホワイトハウス関係者の話として、「軽い症状」が出ていると伝えた。ホワイトハウスが公開したトランプ氏の主治医の書簡によると、トランプ夫妻の容体は「現段階で良好」という。ペンス副大統領の報道官は2日朝、副大統領夫妻が検査の結果陰性だった、とツイートした。
 ヒックス氏は9月29日にオハイオ州で開かれた大統領候補の討論会で同行し、30日も選挙集会のため、ミネソタ州まで一緒に移動した。米メディアによると、ヒックス氏はミネソタ州で体調不良を訴えた。討論会では民主党のバイデン前副大統領(77)もトランプ氏と壇上で並んでおり、検査の必要性が指摘されている。
 トランプ氏はこれまで、新型コロナについて「(ウイルスは)奇跡のように消える」「99%無害」などと過小評価する発言を繰り返してきた。一方、マスク着用には難色を示し、数千人規模の選挙集会を繰り返し開催してきた。29日の討論会では、バイデン氏を「彼のようにマスクは着けない。見ると、いつもマスクを着けている」と揶揄(やゆ)していた。
 各国トップではこれまで、英国のジョンソン首相やブラジルのボルソナーロ大統領らが感染している。


式典の前方に座っていた人たちの感染が相次ぎ発覚している BBC NEWS 10月10日
「スーパースプレッダー・イベントだった」 ファウチ博士が批判



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オックスフォード大 アストラゼネカ AstraZeneca 抗体とT細胞の「二重防御」 ChAdOx1 nCov-19 AZD1222

2020年10月24日 07時58分07秒 | 新型コロナウイルス




Oxford COVID-19 vaccine to begin phase II/III human trials  出典 Oxford University

オックスフォード大/アストラゼネカ ワクチン 抗体とT細胞の「二重防御」の可能性 飛躍的進歩か
 7月15日、英オックスフォード大学とAstraZenecaが開発中の新型コロナウイルスワクチン、ChAdOx1 nCov-19の第1相臨床試験で、前向きな暫定結果が近く報告されるもようだ。英ITVの政治エディター、ロバート・ペストン氏が情報源を示さずに報じた。 第1相臨床試験は今年4月、英国国内で500人の治験者を対象に行われた。
 それよると、ワクチンは期待通りある種の抗体を生成させると共に、T細胞の応答も見られたとした。
 ただ、有効性が適切に実証されるには、ブラジルで進行中の大規模な第3相試験の結果を待つ必要があるという。
 新型コロナワクチンでオックスフォード大と提携するアストラゼネカは、この報道を受けて一時5%高と急伸。このワクチンはすでに臨床試験の最終段階に入っており、同社はこれまで、9月にも提供を開始できる可能性があるとの見方を示していた。
 同社の担当者はコメントを控えた。
 一方、7月15日、英紙テレグラフは、関係者筋の情報として、ChAdOx1 nCov-19の第1相臨床試験で、抗体と「キラーT細胞」の生成が認められ、ウイルスに対して「二重防御」をもたらして、ワクチン開発はブレークスルー(飛躍的進歩)を成し遂げた可能性があるとしていると報じた。
 オックスフォード大は、治験ボランティアから採取した血液サンプルから、抗体だけでなく「キラーT細胞」がヒトの体内に生成したこと確認としている。 「キラーT細胞」は、Covid-19を攻撃してヒトへの感染を阻止する働きをする。
 今週初め、英キングスカレッジ大(King’s College University)が公表した調査によると、Covid-19から回復した人の抗体は感染後3週間でピークに達し、2~3か月以内に消滅するとした。一方、16日にネイチャー誌に発表された研究では、2003年にSARSに感染した患者から検出されたT細胞が、17年間経った今も、依然として強力な量で循環していることが報告されている。
 ヒトの体内で何年も循環し続けることが可能性があるT細胞の生成が認められたことで、ワクチンの長期間の有効性に期待感が生まれている。
 しかし、関係筋は、結果は「非常に有望である」が、ChAdOx1 nCov-19がCovid-19に対する長期にわたる免疫を提供することをまだ証明していないことを警告した。



ChAdOx1 nCov-19 


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トランプ大統領 新型コロナに感染




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新型コロナウイルス 血漿療法 回復者の血漿療法

2020年10月09日 12時01分43秒 | 新型コロナウイルス



新型コロナの回復期血漿療法、米FDAが緊急使用許可
 8月23日、米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症患者の回復期血漿を使った治療法に関する緊急使用許可を発表した。同治療法について判明している潜在的メリットの方が、潜在的リスクを上回るとしている。
 FDAによると、これまでに7万人以上の患者が、新型コロナウイルス感染症から回復した人の血液を利用した血漿治療を受けてきた。
 ホワイトハウスで記者会見したトランプ大統領は、「チャイナウイルスとの闘いにおいて真に歴史的な発表を行う。これで無数の命が救われる」「致死率が35%も低下することが証明されている。驚異的な数字だ。これで多くの命が救われる」と強調した。
 FDAは3月末の時点で、研究者が回復期の患者の血漿を使った試験的な治療をできるようにしており、既に新型コロナウイルス患者7万人以上に対してこの治療法が使われている。

◆ 血漿療法とは
 血漿療法は、新型コロナウイルスから回復した人の血液を採取して、血液の55%を占めているのが血漿成分を機械で分離。血漿には、ウイルスを攻撃する「抗体」が含まれ、血漿を直接、患者に投与することで、患者の体内に抗体を生成させるという治療法である。
 中国では、血漿療法はすでに公式に認められている治療法の一つで、臨床研究では酸素投与が必要だが、人工呼吸器までは必要ではない中等症の患者に有効性があるとしている。発症してからなるべく早く投与することで、重症化の阻止に繋げられる可能性があるとされている。
 また日本をはじめ、各国でも研究が進められている。
 日本では、国立国際医療研究センターなどのグループが、回復した人の血液約40人分を採取して、冷凍保存をし、臨床研究の開始の備えて準備を進めている。
 ウイルスや細菌に感染すると、血液中の白血球の一種である免疫細胞が抗体を生み出す。抗体は「免疫グロブリン」というたんぱく質で、ウイルスに対しては結合して無力化したり、感染した細胞の破壊を促したりする。血液の上澄みの血清や血漿にはこの抗体が含まれ、別の感染者に投与すると治療効果がある。日本の近代医学を築いた北里柴三郎とドイツの医学者エミール・ベーリングが1890年に破傷風とジフテリアで初めて開発し、ベーリングは第1回ノーベル医学生理学賞を受賞した。

◆ 血漿療法の問題点 
(1) 血漿中の抗体量が不明
 血漿療法の問題点の一つは、新型コロナウイルスから回復した人から採取した血漿中に、中和抗体がどの程度あるのか測定できないままにで、臨床試験が行われていることだ。中和抗体の力価不明のまま、その時入手できた血漿を1単位(200mL)以上投与するというやり方で行われている。
 最新の研究では、血漿を提供した回復期患者の血漿中の抗体(特に中和抗体)のレベルは患者ごとに大きく異なり、血漿中にほとんど抗体が検出されていないにもかかわらず、回復する患者がいることが明らかになっている。多様な重症患者に、中和抗体の力価不明のまま(中にはほとんど抗体が含まれないまま)に投与しても血漿療法の効果は分からない。

 (2)血漿を使用するというリスク
 最大の問題は、新型コロナウイルスから回復した人の血漿を使用するというリスクである。
 血漿療法は、輸血と基本的には同じなので血液型の適合が必須となる。
 また人の血漿には未知の病原菌が潜み、別の感染症が発症する懸念やアレルギー反応や肺障害などの副作用が起きる可能性があるとされている。また、患者の症状回復に本当に効果があるのか、逆に症状を悪化させる可能性はないのか、安全性の確認検査は慎重に行うことが必須である。 次に新型コロナウイルス感染症から回復した人の血漿を大量に確保するのは不可能である。重篤な患者など極めて限定的な治療法に留まる。

(3)  血漿の供給量
 問題はドナーを必要とする血漿の供給量は限られているである。
 国立国際医療研究センターでは、十分に抗体があると確認された回復者から、献血と同じ量の400ccの血液を提供してもらい、血漿を分離して冷凍保存して、後に点滴して投与することを想定している。

◆ 血漿療法のデータは脆弱
 血漿療法については、一部では有望な兆候が見られるが、多数の患者を対象とした二重盲検でのデータは存在せず、まだ臨床試験が進行中だ。
 米紙ニューヨーク・タイムズが複数の政府高官の話として19日に伝えたところによると、FDAの緊急使用許可に対しては、米国立衛生研究所(NIH)の当局者が介入して待ったをかけていた。NIHのコリンズ所長や、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長などは、この治療法に関して浮上したデータはあまりにも弱すぎると指摘していた。

◆ WHO 血漿療法の緊急使用に慎重な見方
 一方、8月24日、世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染症から回復した人の血漿療法の効力を裏付ける確証は依然不十分として、同療法の緊急使用に慎重な見方を示した。
 WHOの主席科学者は、血漿治療が有効であることを示す臨床試験データは限られており、決定的でないと指摘。「現時点で示されている証拠の質は依然低い」とし、「血漿治療は実験的治療で、引き続きしっかりと計画された無作為化の臨床試験で評価される必要がある」と述べた。
 WHOのシニアアドバイザーも、血漿治療は軽度の発熱から重度の肺損傷や循環過負荷まで「多くの副作用を伴う」と警鐘を鳴らし、「臨床試験の結果が極めて重要だ」と強調した。

検証 回復期血漿療法
 血漿とは、血液から赤血球などの血球成分を取り除いたもので、さまざまな抗体が含まれる。そこで、感染症から回復した者の回復期血漿を患者に投与して、病原体の撃退に役立てようとする治療法である。
 1918年のスペインかぜ以来、医療関係者は血漿療法で感染症と闘ってきた。
 しかし、新型コロナの回復期血漿療法に関しては、もう何カ月も前から世界で70以上の臨床研究が行われているにも関わらず、重症患者への有効性はいまだに確認されていない。

◆ 承認を急いだFDA
 FDAの決定は、主に米ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックが8月に発表した臨床試験の暫定的な結果に基づいている。それによると、入院から3日以内に血漿療法を受けた患者の死亡率が、3.2%低下したという。ただし、この論文はまだ専門家による査読を受けていない。
 7月30日、メイヨー・クリニックのマイケル・ジョイナー氏の研究チームは、査読前の論文を公開するサイト「MedRxiv」に複数の小規模治験の結果をまとめた総説論文を投稿し、新型コロナ患者への回復期血漿療法の有効性が示唆されると結論付けた。FDAも、同じ治験と研究、そしてより広範囲なメイヨー・クリニックの「コンパッショネートユース(人道的使用)」の結果を引用して、緊急承認を決定したとしている。
 メイヨー・クリニックのプロジェクトは、回復期血漿療法の開発の道筋を、通常の十分に臨床試験と合わせて、命に関わる重症患者へ例外的に未承認薬を投与する「コンパッショネートユース」のスキームを使用した。

 血漿療法の治験には数百万ドルの連邦予算が投じられ、何万という患者を対象に実施されているが、大きな欠陥がある。メイヨー・クリニックが実施した治験には、治療の効果を比較するプラセボ(偽薬)対照群が存在していないことだ。回復期血漿療法の効果は依然としてエビデンスが認められていない。

◆ 「コンパッショネートユース」とは
 欧米では、「Expanded Access Program」あるいは「Compassionate use」 制度として、代替治療薬の存在しない致死的な疾患等の治療のために人道的見地から未承認薬の提供を行う制度を整備している。
 米国では、①利益がリスクを上回る、②有効性及び安全性が確認されているという根拠(過去の治験実績等)を条件して、さらに治験患者数に応じて厳しくなる実施条件を課している。患者個人ベースではベネフィットがリスクを上回ること、少数のCohort(グループ)では最低限の治験成績、大人数のCohortでは全ての治験が終了し、申請が計画されることが条件になっている。
 日本では、「日本版コンパッショネートユース」を掲げて、「拡大治験」スキームを創設した。この制度では、欧米の制度と同様に、生命に重大な影響がある重篤な疾患であって、既存の治療法に有効なものが存在しない未承認又は適応外の治療薬の使用を条件付きで認めた。
 対象は国内開発の最終段階である治験実施中か、終了後の未承認新薬である。
 日本では「人道的見地から実施される治験」を「拡大治験」として定義してルール化したが、あくまで「治験」の枠組みの中のスキームとしている。

◆ 肥大化した「コンパッショネートユース」
 ところが今、米国ではこの「コンパッショネートユース」が当初の予想以上に大きくなりすぎて問題が発生している。本来の臨床試験が二の次になり、予算やインフラの不足で、臨床試験の遅れが発生してことである。
 「WIRED」の2020年8月21日付けの記事によると、米国でのコンパッショネートユースは急速に拡大し、2700以上の病院で実施されているが、そのうちの一部は臨床試験の十分な仕組みもノウハウも持ち合わせていないという。メイヨー・クリニックだけでも、入院患者への回復期血漿の使用に保健福祉省から4800万ドル(約50億円)の予算を受けていた。
 「あまりの人気ぶりに、魔法の治療薬という印象を与えてしまっているが、それは正確ではない。全ての非無作為化試験で期待できる兆候がみられるものの、まだ自信をもって効果があるとは言えない、というのが現状だ」と、米ニューヨーク大学ランゴーン医療センターの感染症の専門家ミラ・オルティゴーザ氏は話す。
 本来であれば、大規模な治験を行い、無作為に分けられた被験者が本物の治療薬かプラセボ(偽薬)のどちらかを投与されてその結果を比較する。だが今のところ、世界では治験の規模が小さいか、あるいはメイヨー・クリニックのように対照群のない観察研究しか行われていない。対照群なしには、患者が自力で回復したのか、血漿なしでも結果は同じだったのかを知ることはできない。
 「率直に言って、回復期血漿療法を受けた数万人の患者が、それによって回復したのか、悪くなったのか、それとも全く変わらなかったのか、最終的に判断のしようがない」と、英国の治験を率いる1人である英オックスフォード大学心臓学教授のマーティン・ランドレー氏は言う。
 回復期血漿療法が、新型コロナウイルスの治療法に、本当に効果があるのか、まだ確認ができていない。
(出典 ナショナルジオグラフックス On-Line 2020年8月26日 「人道的見地から実施される治験」厚生労働省 医薬・生活衛生局 審査管理課)





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2020年8月24日
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廣谷 徹
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