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トシリズマブ アクテムラ 中外製薬 免疫暴走 サイトカインストーム

2020年06月30日 16時02分44秒 | 新型コロナウイルス


トシリズマブ(中外製薬の「アクテムラ」)
 4月8日、スイスの製薬大手ロシェグループの中外製薬は、新型コロナウイルス肺炎治療薬としての承認取得に向け、抗ヒトIL-6(インターロキシン6)モノクローナル抗体製剤、「アクテムラ」(ACTEMRA)(一般名:トシリズマブ)の国内治験(第III相臨床試験)を実施すると発表した。
 治験の対象は、国内の重症COVID-19肺炎の入院患者。中外製薬は「今後試験の詳細を確定の上、速やかな患者登録の開始を目指す」としている。
 アクテムラは、中外製薬が開発した国産初の抗体医薬品。国内では関節リウマチ、キャッスルマン病などの治療薬としてすでに承認され、海外では米国、欧州で承認されている。
 「アクテムラ」は他の生物学的製剤とは異なり、インターロイキン6(IL-6)という物質が引き起こす「免疫暴走(サイトカインストーム)」の働きを抑えるモノクローナル抗体製剤で、体内で過剰に作られたIL-6は免疫暴走を誘発して、炎症を引き起こす作用がある。関節リウマチの患者では、炎症に由来する様々な症状を発生させる。「アクテムラ」はIL-6が入り込もうとする受容体に結合して、IL-6が受容体に結合するのをブロックすることで炎症に由来する様々な症状を抑えて関節破壊の進行を抑制して症状を改善する。
 海外では、3月19日に、中外製薬の親会社のロシュ社(スイス)が、重症COVID-19肺炎の入院患者約330例を対象に、アクテムラの安全性・有効性を評価する第III相臨床試験の開始を発表している。
 重症の患者に対するアクテムラの効果については、国内の研究者・臨床医から期待する声が上がっており、ノーベル医学生理学賞受賞者の本庶佑京大特別教授も4月6日付で公表したCOVID-19対策の緊急提言で、①急性期には抗ウイルス剤「アビガン」、②重症肺炎時の炎症反応の暴走時にはトシリズマブ(アクテムラ)などを実地導入すべきとだとしている。

免疫暴走(サイトカインストーム)の抑制

 トシリズマブ(アクテムラ)は、フランスでは、129人の新型コロナウイルスの患者に投与したところ、アクテムラを投与しなかった患者に比べて、著しく死者が減少したという報告がされている。また中国では、2020年3月から重症の患者に投与したところ、20人中19人が症状が改善し、約2週間で退院したという症例が報告されている。
 国内では、大阪はびきの病院では重症患者にアクテムラを投与したところ、全員が症状改善に向かったとしている。
 インターパーク倉持呼吸内科院長の倉持仁氏は、「関節リュウマチの患者にはアクテムラをすでに使用しているが、通常、重症の感染症がないことやリューマチ内科の専門医と一緒になって治療にあたっていくことが重要だ」と述べ、「アクテムラを使用すると、どしても感染症がおこったり足が壊疽したりすることが発生する。普通は血液検査でCRPという数字が上昇したり、発熱したりしたりして気が付くことが多いが、アクテムラを服用しているとこうした症状がカバーされてしまい気が付かないケースが発生する。アクテムラ使用の臨床体験がある医師の十分な診療体制が不可欠である」とした。(出典 テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー 5月6日)





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新型コロナウイルス治療薬 イベルメクチン 抗寄生虫薬 大村智北里大学特別栄誉教授

免疫暴走(サイトカインストーム)の抑制

混迷 抗マラリア薬 ヒドロキシクロロキン




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2020年6月1日
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抗マラリア薬 ヒドロキシクロロキン 混迷 迷走

2020年06月30日 15時40分47秒 | 新型コロナウイルス



混迷 抗マラリア薬 ヒドロキシクロロキン

トランプ氏 抗マラリア薬を毎日服用
 5月18日、トランプ米大統領は、新型コロナウイルス向けに推奨する抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」について、自身も服用していると明らかにした。ヒドロキシクロロキンをめぐっては、新型コロナへの効果を疑問視する見方が出ているほか、心臓への副作用をもたらす恐れがあると専門家が警告している。
 トランプ氏は、ホワイトハウスで記者団に「この1週間半ほど、私も錠剤を毎日飲んでいる」と語った。自身は新型コロナ感染検査で陰性と診断されているが、それでも服用する理由について「いい話を多く聞いている」と説明した。
 また、副作用の副作用の危険性を否定するとともに、ホワイトハウスの医師も反対しなかったと主張。「最前線で新型コロナ対応に当たる人も、多くの医師も服用している」と強弁し、新型コロナの予防や治療用にヒドロキシクロロキンを推奨した。
 トランプ氏の主治医は同日、大統領報道官を通じて声明を出し「大統領と十分に議論した末、ヒドロキシクロロキン服用の潜在的効能が、リスクを上回るという結論に達した」と説明した。治療法に関する研究成果を引き続き注視していくとも強調した。
 米食品医薬品局(FDA)は4月、ヒドロキシクロロキンを新型コロナの治療や予防に用いた場合「命に関わりかねない心拍異常など深刻な副作用が報告されている」と警告を出していた。

 6月3日、トランプ米大統領(73)の主治医はランプ氏が新型コロナウイルス感染予防のため2週間の抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」服用を終え、副作用がなかったことを確認した。ヒドロキシクロロキンをめぐっては、新型コロナへの効果を疑問視する声が出ているほか、心臓への副作用のリスクも指摘されている。
 ホワイトハウスがこの日公表した健康診断結果によれば、トランプ氏は体重が前年からやや増加し約111キロになったが、健康状態に大きな変化はなく、マケナニー大統領報道官は3日の記者会見で「大統領は引き続き健康だ」と強調した。トランプ氏は昨年の健診で、肥満度を示す体格指数(BMI)が医学的に「肥満」とされる30を上回っているとしている。

英医学誌 患者の死亡リスクを高めるとする研究結果
 5月22日、英医学誌ランセットは、ドナルド・トランプ米大統領が新型コロナウイルスの感染症「COVID-19」予防のために服用していると発言した抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」について、患者の死亡リスクを高めるとする研究結果を掲載した。
 アメリカやスイスの研究者たちの報告によると、ヒドロキシクロロキンを患者に投与しても治療効果はみられなかったという。
 ヒドロキシクロロキンはマラリアやループス腎炎、関節炎などの治療には安全に使用できるが、COVID-19への効果は実証されておらず、複数の公衆衛生当局が心臓に悪影響を及ぼす恐れがあると警告している。
 この研究では、新型ウイルス患者9万6000人のデータが用いられた。このうち約1万5000人が、ヒドロキシクロロキンあるいはそれに類するクロロキンを、単独もしくは抗生物質との併用で投与されていた。
その結果、抗マラリア薬を使わなかった患者に比べ、使った患者は入院中に死亡する確率が高く、心拍異常がみられたという。
 致死率は、ヒドロキシクロロキンを投与された患者では18%、クロロキンでは16.4%、これらを投与されていない場合は9%だった。ヒドロキシクロロキンあるいはクロロキンを抗生物質と併用で投与された場合の致死率はさらに高かった。
研究者たちはヒドロキシクロロキンを臨床試験以外で使用すべきではないと警告している。
 しかし、6月5日、この医学誌の論文は、データの信用性に対する懸念を理由に、執筆者によって取り下げられた。
 論文の内容について、執筆者のうち3人が正確さを保証できないとした。データを出した医療関連企業サージスフィアが、独立した検証に協力しないためだと説明した。
 サージスフィアの最高経営責任者(CEO)で論文の執筆者として名を連ねたサパン・デサイ氏は、英紙ガーディアンに、独立した検証に協力する意向を示したが、データの公表は「顧客との契約と守秘義務に違反」すると述べ拒否をする姿勢だという。

相次ぐ治験中止 ヒドロキシクロロキン
 5月25日、世界保健機関(WHO)は関節リウマチの治療などに使われる薬剤の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する効果を確かめるため各国で進められている臨床試験について、予防措置として「一時的に」中断したと発表した。
 5月27日、フランス政府は使用禁止とする新たな規制を導入した。またイタリアでは臨床試験が差し止めとなり、英規制当局はオックスフォード大学主導で実施されていた試験を停止したと発表した。 同薬剤は、トランプ米大統領がコロナ予防とし服用を公表した薬剤だが、有害となる恐れもあるとして論争が起きていた。
 しかし、6月3日、テドロス事務局長は、急遽一転して「ヒドロキシクロロキン」について、安全性を再検証し、治験再開を認めると表明した。担当委員会が服用者の致死率などデータを検証した結果、「ヒドロキシクロロキン」の使用を含めて治験内容を「修正する理由はない」と結論付けた。
 一方、6月3日、米ミネソタ大学は、新型コロナウイルス感染症治療への抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」が最近ウイルスの感染リスクに遭遇した821人を対象に初めて臨床試験を実施してその結果を公表し、投与しても効果が認められないとした。但し深刻な副作用や心臓への副作用は確認されなかったという。

米FDA、抗マラリア薬の許可撤回 コロナ治療効果認められず  
 6月15日、米食品医薬品局(FDA)は「ヒドロキシクロロキン」と「クロロキン」を新型コロナウイルス感染症治療に用いることを認めた緊急使用許可を撤回した。両薬剤はトランプ米大統領が推奨してきたが、FDAの決定により政治色の強い治療法が利用不可能となった。
 両薬剤は当初、研究室での実験で新型ウイルスを不活性化させる効果が確認され、初期の小規模な試験では人間の体内での有効性も示唆されていたことから、FDAが今年3月に新型ウイルス感染症の治療目的での緊急使用を承認した。
 しかしその後、より大規模で管理の行き届いた実験により、両薬剤が新型コロナウイルス感染症の治療にも、ウイルスにさらされた人の感染防止にも効果がないことが判明。同時に、特定の患者に不整脈を起こす恐れなどの安全性の懸念が浮上していた。(AFP 6月15日)





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製造はタカラバイオ 中間体はAGC Biologics(米) ヒトへの新規投与デバイス提供はダイセル アンジェスと大阪大学DNAワクチン

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トシリズマブ 中外製薬の「アクテムラ」

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免疫暴走(サイトカインストーム)の抑制


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タカラバイオ AGC Biologics ダイセル アンジェスと大阪大学DNAワクチン

2020年06月30日 09時16分07秒 | 新型コロナウイルス




製造はタカラバイオ 中間体はAGC Biologics(米) ヒトへの新規投与デバイス提供はダイセル アンジェスと大阪大学DNAワクチン
 2020年3月、アンジェスと大阪大学は新型コロナウイルスのDNAワクチン、「AG0301-COVID19」の開発を開始した。
 アンジェス株式会社は、遺伝子医薬の開発を行う日本のバイオ製薬企業。大阪大学医学部森下竜一教授の研究成果を基に、1999年12月発足。2002年9月に大学発創薬型バイオベンチャーとして初めて東証マザーズに上場した。
 このDNAワクチンは、大腸菌のDNA分子であるプラスミドをベクターとして利用するプラスミドDNA・ワクチンである。
 アンジェスと大阪大学(臨床遺伝子治療学・健康発達医学)はプラスミドDNAを利用した慢性動脈閉塞症の開発実績があり、この技術を新型コロナウイルスのワクチン開発に応用する。
 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のゲノム配列を元に、ウイルスのスパイク・タンパク質の遺伝子を大腸菌のプラスミドのDNA(環状のDNA)に組み込む。この遺伝子組み換えプラスミドを大量に培養して、非臨床試験(GLP Good Laboratory Practice)に使用するDNAワクチンの原薬を製造する。
 スパイク・タンパク質のDNAが組み込まれたプラスミドDNAを接種することで、スパイク・タンパク質をヒトの体内に発現させて、新型コロナウイルスに対する免疫抗体を作り上げる。
 DNAワクチンは、病原体を弱毒化させて製造する弱毒化生ワクチンとは異なり、病原性を全く持たないため、安全性が高いワクチンであるとされている。また短期間で大量に製造できるというメリットがある。
 ワクチンの製造はプラスミドDNAの製造技術と製造設備を保有するタカラバイオが担当する。タカラバイオは、AGC(旧称 旭硝子)のCDMO事業子会社であるAGC Biologics(米国)にDNAワクチン中間体の製造を委託した。
 タカラバイオは、滋賀県草津市に本社を置く、宝ホールディングス傘下のバイオテクノロジー関連の研究開発型企業、遺伝子工学技術を中心としたバイオテクノロジーにで高い評価を受けている。
 また化学品製造企業のダイセルが、新規投与デバイスによる皮内へのプラスミドDNAの導入を開発する。
 ダイセルは、DNAワクチンを、針を使わず火薬の駆動力で皮膚内に送り込む技術を提供する。皮膚層は筋肉に比べて免疫に関わる細胞が多く、抗体の産生能力を高めることができるという。
 この技術は火薬の燃焼エネルギーでノズルの先端から薬液を射出し、特定の組織内に送り込む技術で、動物実験では針による注射に比べて、正確に組織に薬液を送達でき、遺伝子発現効率や抗体産生力を高められるとしている。ダイセルは新規投与デバイス「アクトランザ ラボ」として2019年に市場に投入した。





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免疫暴走(サイトカインストーム)

2020年06月30日 09時05分35秒 | 新型コロナウイルス


免疫暴走(サイトカインストーム)の抑制
 本来自分の体をウイルス感染から守る働きをする抗体細胞が、新型コロナウイルスの重症の患者では、体内でインターロキシン6(IL-6)インターロイキンという物質が過剰に発生し、免疫暴走(サイトカインストーム)を発生させて、暴走を繰り返して、患者を更に重篤化させているという症例が明らかになっている。
 免疫暴走(サイトカインストーム)とは、本来ウイルスを攻撃してヒトの体を守る免疫細胞が通常より強く働き過ぎる状態引き起こすことで、感染初期では、肺の細胞が新型コロナウイルスに感染すると、インターロキシン6(IL-6)という物質が発生し、ウイルスと攻撃する抗体細胞を誘発させる。このインターロキシン6(IL-6)が過剰に発生すると抗体細胞が増えすぎ暴走を引き起こす可能性が生まれる。
 増殖した抗体細胞は、感染した細胞だけでなく、正常な細胞も攻撃してしまい、正常な細胞まで喪失して患者の肺は機能不全に陥る。
 機能不全になった肺からウイルスが血管を通って体内の他の臓器に移動してその臓器を感染させてしまし、多臓器不全を引き起こし、生命は危険にさらされてしまう。
 新型コロナウイルスの感染者が数時間で症状が急速に悪化してしまう症例が多数報告されているが、その原因としてインターロキシン6(IL-6)の存在の可能性が指摘されている。
 免疫暴走(サイトカインストーム)は、新型コロナウイルスだけではなく、重篤な肺炎を引き起こす原因とされている。
 この免疫暴走を(サイトカインストーム)を抑える薬が、トシリズマブ(「アクテムラ」)なのである。
 レムデシビルやアビガンなどの 抗ウイルス薬とは基本的に性格の違う治療薬である。





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新型コロナウイルス治療薬 イベルメクチン 抗寄生虫薬 大村智北里大学特別栄誉教授

2020年06月28日 12時33分23秒 | 新型コロナウイルス



イベルメクチン(MDS社の「ストロメクトール」)
 イベルメクチンは、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が開発した抗寄生虫薬である。アフリカなどで寄生虫による感染症の撲滅に効果を上げている。世界で5億人以上の投与実績があり、高い安全性が確認されている。
 米製薬企業、Merck&Co.,Incが製造し、日本ではMSD(日本法人)が販売している錠剤である。

 米ユタ大学などの研究チームは、イベルメクチンを新型コロナウイルスの患者に投与したところ、投与していない患者に比べて死亡率が約6分の1に低下したとの報告をまとめた。
 研究チームは、2020年1月~3月に新型コロナウイルスの患者約1400人を調査。北米や欧州、アジアの169の医療機関でイベルメクチンを投与した約700人の患者と、投与しないで別の薬などによる治療を受けた約700人の死亡率を比較した。
 その結果、イベルメクチンを投与していない患者の死亡率は約8%だったのに対し、投与した患者は約1%と低かった。人工呼吸器が必要な重症者の死亡率をみると、投与していない患者で約21%だったのに対し、投与した患者では約7%だった。重症者に効果があることが分かった。
 研究チームは、今後は信頼度の高いランダム(無作為)プラセボ比較臨床試験を進め、治療効果が確実かどうか確かめる必要があるとしている。
 北里大学・大村智記念研究所の花木秀明センター長は「これまでのイベルメクチンの通常の投与量とほぼ同じ量で、死亡率が大きく下がる結果が出たことに驚いている」と話した。
 イベルメクチンは、細胞内に入ったウイルスの複製を抑えたり、核内へ移動するのを阻害したりする働きがあるとされている。
 北里大学でも3月から研究を開始し、今後、臨床試験を実施して、1年以内には承認を得ることを目指す。

 安倍晋首相は、経口駆虫薬イベルメクチン(ストロメクトール:MSD)、膵炎治療薬フサン(「ナファモスタット:日医工)、関節リウマチ治療薬アクテムラ(トシリズマブ:中外製薬)の治療薬は、新型コロナウイルスへの有効性が確認された場合は早期に薬事承認する考えを示した。
 これらの治療薬は、いずれも日本で開発されたもので、すでに他の病気への治療薬としてすでに承認されていて、副作用を踏まえて処方すれば、安全性は確認されているとした。





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レムデシビル、米国では当初患者に十分行き渡らない見通し 患者への投与開始

2020年06月25日 12時09分18秒 | 新型コロナウイルス


レムデシビル、米国では当初患者に十分行き渡らない見通し 患者への投与開始
 米ギリアド・サイエンシズ社は、抗ウイルス薬レムデシビルを、今後6週間に150万回投与分を寄付すると表明している。しかし、米国向けは、半分以下の約60万7000回投与分に留まる見込みである。
 米厚生省によれば、この量で治療できる入院患者は約7万8000人としている。関係筋によると、ギリアドの寄付全体のうち8割が米国向けになると予想していたという。最初2回での出荷量も5万回投与分を下回り、ペースも予想より遅いとされている。
 米国内では30万人超の重症患者が7月末まで、レムデシビルによる治療を受けられないことになりそうだ。さらに年末まで供給が限定された状況が続くと予想されている。(Bloomberg 5月11日)
 米国内でもレムデシビルの奪い合いがしばらく続きそうである。

 一方、日本国内でも医療機関への供給が始まりまった。
 5月12日朝、加藤厚生労働相が会見で明らかにしたもので、「レムデシビル」は、11日から配送が始まり、すでに一部の医療機関に到着したという。
 人工呼吸器などをつけている重症患者を対象とし、加藤大臣は「必要とする患者の方々に適宜適切に届けられるよう、ウェブ調査で、各医療機関の投与対象者の情報を把握し、適切に供給できるよう努力したい」と述べた。
 供給量について加藤厚生労働相は、企業側から「公表しないということを前提に供給を受けた」などと述べ、明らかにしなかった。





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mRNA-1273 最先端の遺伝子技術を駆使

2020年06月25日 11時39分59秒 | 国際放送センター(IBC)


最先端の遺伝子技術を駆使 mRNA-1273
 モデルナ社のワクチン候補であるmRNA-1273は、メッセンジャーRNA(mRNA)と呼ばれる遺伝子を使って生成する最新の遺伝子工学を駆使して作るワクチンである。
 新型コロナウイルスは、ウイルスの細胞の外郭に「突起」(スパイク)が付いている形状をしていて、この「突起」がヒトの細胞の受容体(外部の物質を細胞内入れる“入口”)に吸着して侵入する。「突起」は、スパイクたんぱく質で形成されている。スパイクたんぱく質はウイルスが胚細胞に侵入する際に、外部から細胞内に入る入口である受容体(Recptor)に吸着して、そのロックを解除する鍵として機能する。


mRNAワクチンのスキーム 出典 About mRNA-1273, Moderna

 このスパイクタンパク質を形成させる遺伝子、mRNAを人工的に作り上げて大量に培養して、無害化させた脂質ナノ粒子(脂肪の塊の粒子)組み入れ、疑似ウイルスを作り上げる。脂質ナノ粒子は、ウイルスベクターとして働く物質で、遺伝物質を細胞に送達させるようを作り上げた粒子である。このmRNA遺伝子が組み込まれたナノ粒子を凝縮してワクチンをつくる。
 mRNA-1273ワクチンをヒトに接種すると、新型コロナウイルスに感染した時と同じように、疑似ウイルス(ウイルスベクター)がヒトの細胞に侵入して、細胞のたんぱく質の生成・増殖システムを乗っ取り、細胞内にスパイクたんぱく質(新型コロナウイルスの「突起」[Spike]にあるたんぱく質)を増殖させる。スパイクたんぱく質は、外部の物質の細胞外にも進出するようになると、ヒトの免疫システムが反応し、これを撃退しようとキラーT細胞などの免疫抗体を総動員して対抗する。
 こうして免疫システムは、新型コロナウイルスの細胞への侵入の鍵となっているスパイクタンパク質の撃退法を学習して記憶をする。これを「免疫記憶」と呼ぶ。
 実際にヒトが新型コロナウイルスに遭遇して、ウイルスが胚細胞に侵入しようとした時には、免疫システムが記憶を呼び戻して体内の免疫抗体を総動員してウイルスの侵入をブロックして撃退する。ワクチンの接種で、免疫システムはスパイクタンパク質への対抗策を学習・記憶しているので、いち早くウイルス感染を撃退する体制を整えることが可能になっているのである。


新型コロナウイルスの侵入をブロックする免疫抗体(Y) 出典 About mRNA-1273, Moderna

 モデルナ社のワクチンは、こうした最新の遺伝子工学を利用して開発したワクチンのある。新型コロナウイルスの遺伝子構造はすでに中国が完全に解明して公開しているので、実際に新型コロナウイルスを持っていなくてもワクチン開発は可能である。
 モデルナ社は開発をスピードアップし、今年の夏には第3相(フェーズⅢ)臨床試験に向けて準備を進めており、「2021年までに」には新型コロナウイルスのワクチンとして承認を得たいとしている。
 5月7日、ニューヨーク証券取引所では、モデルナの株価は一時13%も急騰した。 今年の初め以来、同社の株式は150%以上も値上がりした。
 またワクチンを製造する世界のバイオテクノロジー企業は、いずれもワクチンの生産を急ピッチで進める体制を整えており、今年7月には備蓄の構築を開始できるとしている。 先週、モデルナ社はスイスの製薬企業であるロンザ(Lonza)との10年間の提携を発表した。
(出典 ニューヨークタイムズ 5月7日)





新型コロナウイルス 治療薬・ワクチン 開発最前線 ~レムデシベル アビガン モデルナ オックスフォード大学/アストラ・ゼネカ Johnson & Johnson臨床試験 勝者は誰が?~

米FDA、「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認

レムデシビル 薬事承認 厚労省

新型コロナウイルスは変異する 米英の研究者が確認

ワクチンの種類 遺伝子ワクチン ウイルス・ベクター・ワクチン プロテイン・ベース・ワクチン 不活性化ワクチン






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レムデシビル 薬事承認 厚労省

2020年06月19日 11時04分53秒 | 新型コロナウイルス


レムデシビル 薬事承認 厚労省
 5月7日、厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補となっている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」に基づき薬事承認した。国内初の新型コロナ治療薬で、投与は原則として人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)を使う重篤な患者に限定され、5月中にも医療現場で使用が始まる見通しとなった。レムデシビルは副作用として急性腎障害、肝機能障害などを引き起こす可能性が指摘されていて、投与する場合は、患者の文書による同意を必要とする。
 加藤厚労相は承認後に取材に応じ「重症者の改善や回復につながっていくことを期待したい。一日も早く医療機関に届けられるように必要な量の確保に努力したい」と述べた。
 レムデシビルは、エボラ出血熱の治療を目的に米ギリアド・サイエンシズ社が開発。同社が発表した臨床試験(治験)結果では、新型コロナ感染者に投与した場合、一定の効果が出た。特に重症患者への効果が期待された
 これを受けて、5月1日、米食品医薬品局(FDA)は重症の入院患者を対象に緊急使用(emergency use)を許可した。
 日本国内での薬の承認は、国内での治験に基づき通常は1年ほどかけて審査される。
 政府は4月末、レムデシビルについては緊急の使用が必要として、海外での承認などを条件に審査手続きを大幅に短縮できる医薬品医療機器法の特例承認を適用する方針を表明していた。
 レムデシビルを米国が認可したことを受けて、5月2日、政府は、持ち周りで閣議を開き、レムデシビルに特例承認が適用されるよう政令を改正した。
 そして5月4日、ギリアド社は厚労省に薬事承認を申請したが、わずか3日後の5月7日という超スピード承認だった。
 しかし、日本への供給量が限られることが予想され、厚労省は当面の間、国が薬の配分を管理し、重症患者を治療する医療機関に配る方針で、患者への投与は無償となる見込みとしている。
 一方、国内メーカー開発の抗インフルエンザ薬、アビガン(富士フイルム富山化学)については、3000例近くの治験が行われており、厚生労働省では、有効性が確認されれば5月中の承認を目指すとしている。
 アビガンは、レムデシビルとは異なり、現時点では海外での承認がないため、特例承認の対象にはならず、国内での薬事承認が必要になる。
 しかし、安倍首相は「アビガン」も薬事承認も急ぐとし、5月中にも承認される見通しである。


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米FDA、「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認

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新型コロナウイルスは変異する 米英の研究者が確認

2020年06月14日 10時03分10秒 | 新型コロナウイルス


新型コロナウイルスは変異する 米英の研究者が確認
 米国と英国の研究者は、新型肺炎Covid-19を引き起こすウイルスが数百も変異していることを確認した。
 しかし、これが新型コロナウイルスの感染拡大に対してどのような意味を持つのか、そして現在開発中のワクチンが効果的なものになるだろうかは未解明だとしている。要は、「新型コロナウイルスは変異している」、それが確認できたということである。
 問題は、突然変異したウイルスの中で、どのタイプが実際に症状の重篤化や強力な感染力を持つウイルスなのか特定することである。
 米国の予備調査では、特定の突然変異のタイプの1つである“D614G”が、感染力を高める可能性があることが示唆されている。
 ニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所の研究者らは、全インフルエンザデータの共有に関するグローバルイニシアチブ(GISAID)と呼ばれるデータベースを使用して、ウイルスの「スパイク」の変化を追跡し、変異したウイルスに個別の型式を付けて分類している。そしてD614Gには何らかのウイルスの成長が早くなる要素があることが判明しが、それがどのような結果につながるのかは不透明だという。
 また英シェフィールドの新型ウイルス患者のデータを分析したが、このデータではD614Gが特に多かったものの、この変異したウイルスにかかった患者が重症化したり、入院期間が長期化したりする証拠は得られなかったとしている。
 ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(UCL)による別の研究では、ウイルスに対する198の反復変異を確認した。
 著者の一人であるフランソワバルー教授は、次のように述べています。「突然変異自体は悪いことではなく、SARS-CoV-2が予想よりも速くまたは遅く変化していることを示唆するものは何もないし、これまでのところ、SARS-CoV-2が多かれ少なかれ致命的に狭量な伝染力を持っているのかどうかわからない」と述べている。
 一方、グラスゴー大学では突然変異をしているウイルスを分析し、これらの変化はウイルスの異なる菌株には該当ないと述べ、現在流行しているのは1種類のウイルスのみだと結論付けた。
 ワクチンの開発を理解するには、ウイルスの構造の小さな変化を監視することが重要である。インフルエンザウイルスのワクチンの場合は、変異が非常に速いため、毎年、流行する特定の菌株に対処するためにワクチンを毎年調整している。
(出典 5月6日 BBCNEWS)



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米FDA、「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認




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米FDA「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認 コロナ治療に「明確」な効果

2020年06月12日 08時02分05秒 | 新型コロナウイルス



米FDA、「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認 コロナ治療に「明確」な効果
 2020年5月1日、トランプ米大統領は、ギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences)の抗ウイルス薬、レムデシビル(remdesivir)について、米食品医薬品局(FDA:U.S. Food and Drug Administration)が新型コロナウイルス感染症治療のための緊急使用(emergency use)を承認したと発表した。
 ギリアド・サイエンシズ社の最高経営責任者(CEO)、ダニエル・オーデイ(Daniel O’Day)氏は、トランプ大統領との会談で、この動きを重要な第一歩と呼び、同社は患者を助けるために150万個(vials)の点滴薬を寄付すると語った。
「私たちは治療薬を待ち望む患者が薬を手に入るようにしたいと考えるので、約150万個の点滴薬を寄付することを決定した」と表明した。
 但し、ギリアド社は、無償提供後の薬価の見通しについては明らかにしなかった。
 FDAの認可は、酸素補給を必要とする重度のCOVID-19で入院している患者への適用である。
 ギリアド社は、連邦政府がレムデシビルの寄付とCOVID-19で最も大きな打撃を受けた都市の病院への配布を調整するし、レムデシビルの供給が限られていることから、政府が最も必要としていると判断した集中治療室のある病院などが優先されるだろうと述べた。
 4月29日、ギリアド社は、点滴で投与されるレムデシビルは、新規コロナウイルスによって引き起こされる呼吸器疾患であるCOVID-19患者の回復を改善するのに役立ち、感染過程の初期投与に効果があったとする治験結果を公表した。 
 一方、米国立衛生研究所(NIH:National Institutes of Health)が発表した大規模臨床試験の治験データでは、1063人を対象に、レムデシビルと、薬成分を含まないプラセボを投与するグループに分けて薬効を比較したところ、プラセボ群ではは回復まで平均15日かかったが、レムデシビルを投与した患者群は平均11日で、約4日(31%)短かった。 しかし、死亡率は統計的に意味のある差はみられなかったという。 FDAはこの大規模臨床試験の治験データを根拠に緊急使用を承認したのである。
 先週、世界保健機関(WHO)が誤って発表した中国での臨床研究のドラフトでは、レムデシビルが患者の症状を改善したり、血流中の病原体の存在を減らしたりできなかったとしたが、ギリアド社はこの研究が早期に終了したので調査結果は決定的ではないと反論していた。 武漢のロックダウンが成功して患者が少なくなり、臨床試験の継続が困難になったとされている。
 エボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデシビルは、新型コロナウイルスなどのウイルスが、感染した患者の体内に自身のコピーを作成して急速に増殖して、患者の免疫力を無力にするメカニズムを破壊するように設計されている。 COVID-19に対して有力な治療薬の一つにとされている。
 マイクペンス副大統領は、150万個の点滴剤が月曜日に病院に配布されると語った。


レムデシビル、コロナ治療に「明確」な効果 米発表  
 4月29日、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として注目を集めている抗ウイルス薬「レムデシビル」の大規模な臨床試験の結果、プラセボ(偽薬)と比べCOVID-19患者の回復を30%以上早めることが示されたと発表した。同研究所のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長はレムデシビルの「明確」な効果が示されたと述べた。
 レムデシビルは静脈注射で投与される抗ウイルス薬で、COVID-19治療効果が示された初の薬となった。
 試験を監督したファウチ氏はホワイトハウスの記者会見で、「レムデシビルには、回復までの期間を短縮させる点において、明確かつ有意で、好ましい効果があることが、データで示された」ことを明らかにした。試験結果は「薬でこのウイルスを阻止できる」ことを示す証拠だと説明し、1980年代に初のエイズウイルス(HIV)治療薬となった抗レトロウイルス薬の登場になぞらえてこの結果を歓迎した。
 米国立アレルギー感染症研究所の発表によると、レムデシビルを投与された患者群の回復期間の平均値(中央値)は11日で、プラセボを投与された患者群の15日と比較して、回復期間を4日間、31%早めた。また、致死率もレムデシビルを投与された患者では8.0%だったのに対し、プラセボを投与された患者では11.6%に改善したという。
 臨床試験は2020年2月21日に始まり、米国、欧州、アジアの計68か所で1063人が参加した。最初の参加者は、集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」から米国へと退避して、ネブラスカ州の医療機関で治療を受けた米国人だった。
 一方、中国の医療チームは、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「レムデシビル」を投与した患者で明確な治療効果が確認できなかったとする臨床試験の結果を英医学誌ランセットに発表した。
 この臨床試験は、中国の医療チームが、中国・武漢で患者237人(人工呼吸器が必要な患者は除く)を対象に行ったもので、レムデシビルを投与した患者群とプラセボ群を比較した結果、「統計的に有望な治療効果は確認できなかった」とした。
 その一方で、症状が現れてから10日以内に投与した場合には回復が早かったとして、症状の改善が望める可能性は示されたという。しかし、中国の感染者が減って予定した治験参加者数が達成できず、試験を途中で打ち切ったため、有効性を評価するにはさらにデータが必要とした。
 レムデシビルの治療効果については、依然、大きな疑問が残されたままである。
4月29日、NIAIDの肯定的な試験結果が伝えられ、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は反発し、前日からの上昇幅は一時、500ドルを超えた。





新型コロナウイルス 治療薬・ワクチン 開発最前線 ~レムデシベル アビガン モデルナ オックスフォード大学/アストラ・ゼネカ Johnson & Johnson臨床試験 勝者は誰が?~

米FDA、「レムデシビル」のコロナ向け緊急使用を承認

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レムデシビル、米国では当初患者に十分行き渡らない見通し 患者への投与開始

米FDA、抗マラリア薬の許可撤回 コロナ治療効果認められず

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