Media Close-up Report 東京オリンピック ラグビーW杯 五輪レガシー 放送・通信・ICT 

4K8K 5G AR/VR AI 新国立競技場 FIFAW杯 メディア評論 国際メディアサービスシステム研究所

ウエアラブル端末 機能 NTT 東京オリンピック

2015年04月28日 18時12分17秒 | 東京オリンピック

ウエアラブル端末 NTT Future Vision 2020

“身につけられる”次世代のモバイル端末として注目されている“ウエアラブル端末”。
“ICTオリンピック”を目指す「2020年東京オリンピック・パラリンピック」では“主役”として活躍するのだろうか?
 2020年東京オリンピック・パラリンピックで、どんなサービスが考えらるのか、3月末に開催された「読売ICTフォーラム2015」で、鵜浦博夫NTT社長の基調講演の中で、「Future Vision 2020」というNTT研究所が制作したプレゼンテーション・ビデオが上映された。
 講演内容を掲載したウエッブ・ページ(Vol 3の最後)でビデオも公開している。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックでのウエアラブル端末のサービスモデルが分かりやすく描かれているのでご覧下さい



NTT研究所 Future Vision 2020

鵜浦博夫NTT社長の基調講演 読売ICTフォーラム2015


★★注目記事★★
サイバー攻撃  “正念場”は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催
「サイバーセキュリティ大国」 2020年東京オリンピック・パラリンピックのキーワード 人材確保に危機感
“進化”するサイバー攻撃 マルウェア 標的型攻撃(DoS攻撃/DDoS攻撃) 「サイバーセキュリティ立国」の脅威





東京オリンピック 競技場 東京ベイゾーン ヘリテッジゾーン
東京オリンピック IBC国際放送センター MPCメインプレスセンター
国際放送センター(IBC)システム オリンピック 国際スポーツ競技大会
“4K”“8K” BS試験放送 NHKと民放で実施へ>
4K放送 見るには 衛星 光回線 インターネット CATV 東京オリンピック
4K/8K 次世代高繊細テレビで日本は世界の主導権を握れるか
5G・第5世代移動体通信 “世界に先駆け”2020年東京オリンピックに向けて実現へ
東京オリンピック レガシー(未来への遺産) 次世代に何を残すのか?


2015年4月28日
Copyright (C) 2015 IMSSR

******************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net  /  imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
******************************************************







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

阪神大震災20年 ~震災報道担当者からのメッセージ~

2015年04月23日 21時32分49秒 | 評論

阪神大震災20年 震災体験をどう語り継ぐか

 毎年1月17日、神戸市東遊園地で行われる追悼行事で、その会場に設けられ、“シンボル”となっている「竹灯篭」の行事を担っていたボランティア団体「神戸・市民交流会」が高齢化のために解散を決めたという。(追悼の灯が岐路 高齢化で解散の意向 朝日新聞 2015年4月23日
 毎年、約1万本の竹灯篭を作製し、ろうそくも約2万個手作りしていたという。来年からは市内のNPO法人が引き継ぐという。
 筆者は、20年目を迎えた今年、追行行事に参加し、“思い”を新たにした。以下は、そのその直後に掲載した原稿だが、再掲したい

 2015年4月23日




阪神大震災20年 
~震災報道担当者からのメッセージ~


■ 阪神大震災 20年目の追悼行事
 1995年1月17日、未明の5時46分、阪神・淡路地方を襲った巨大地震は、一瞬で神戸の街を破壊した。死者6434名、全半壊家屋24万9180棟、約千か所の避難所に避難した人30万人以上、未曽有の大災害だった。
 あれから20年、あっと間の歳月である。

 20年目の節目の年である今年、筆者は、犠牲者の追悼行事に参加するために、1月17日、久しぶりに神戸市を訪れた。
 まだ暗闇の5時過ぎ、神戸市のJR三宮駅は、東遊園地で開催される追悼イベントの参加する人々で大混雑だった。駅から会場に向かう歩道は、親子連れ、夫婦、若者や高齢者のグループで、延々行列が続いていた。

 会場の東遊園地は、5時過ぎには、日の出前の暗闇の中、すでに参加者で立錐の余地もないほど埋っていた。神戸市の係員は、「こんなに参加者がくるとは思ってもいなかった。20年経っても震災は風化していないですね」と話していた。

 黙祷に入る前に、会場に流されたアナウンスが心にしみた。
 「震災で失ったもの。命、仕事、団らん、街並み、思い出。震災が残したもの。優しさ、思いやり、絆、仲間。」

 5時46分、時報と共に、参加者全員が黙とうした。
 東遊園地の隣にある関西電力の本社ビルには、「20 1.17」の文字が、浮かびあがっていた。
 20代の男女の若者の参加者もたくさん見かけた。20年前、震災が発生した時は、まだ幼い子供で、両親が懸命に、命を、暮らしを守ってくれたのに違いない。中には、親が震災の犠牲となった人もいると思われる。

 東遊園地の一角にある献花台は、大勢の参拝者で長蛇の列だった。
 献花台の下には、震災の6,434人の犠牲者の氏名が刻まれたプレートが壁面一杯に並べられている。
 「ほら、ここに名前がある。つらかったよね」、犠牲になった肉親の氏名のプレートを指でさすりながら手を合わせる人に何人も会った。


■ 震災報道
 筆者は、阪神大震災が発生した1995年、NHK大阪放送局勤務で、報道番組の責任者だった。
 震災発生から、ほとんど不眠不休で、大阪放送局に寝泊まりした震災報道にあった。発生から136時間、絶え間なく続けた震災関連ニュースや情報番組、そしてクローズアップ現代やNHKスペシャルなどのドキュメンタリー、特集番組、避難所情報、電気・ガス・救援物資などの生活情報、安否情報、NHKのテレビやラジオを総動員して、無我夢中で、やれることは何でもやった。
 とりわけ安否情報については、特別チームを組み、NHKとしては初めて本格的に取り組んだ。
 震災報道を担当した一人として、20年経った今でも頭にこびりついていることが3つある。


■ 初動情報の重要性
 その一つは、大災害発生時の「初動情報」である。
 大災害発生時の災害情報の伝え方の最大の問題は、「初動」である。
 大災害であればあるほど、被災地からの情報が途絶し、被災地で何が起きたのか、今、どんな状況にあるのか、現場はどこなのか、災、害の規模はといった情報が伝わってこない。
 とりわけ災害の規模感は、重要で、国が初動体制を組む時に必須な情報である。官邸、防災関連官庁、警察、消防、自衛隊、一刻も早く体制を動かさなければならない。事態は一刻を争う。被災者の命がかかっている。
 
 阪神大震災の場合、わずか10kmしか離れていない大阪では、かなり揺れたが、被害が起きるほどではなかった。地震が発生すると、NHKではニュース速報を放送するが、初動は気象庁発表の震度情報と津波警報、注意報主な情報だ。巨大地震に阪神地域が襲われたことは分かっていたが、一体どこに地域でどんな被害が出ているのかまったく情報がない。発生後、数時間は、「大阪市内で倒れた家具でお年寄りがけがをした」とか「石塀が倒れた」といったニュースを繰り返し流していた記憶がある。
 一方、壊滅的な被害を受けていた神戸からの被災情報は、「初動」では、ニュースを送出する大阪局ニュースに伝わって来なかった。神戸のニュース拠点、NHK神戸放送局が被災し、電気、電話、通信が途絶していた。
 電話で取材しようにも電話は不通、取材車は使用できない、かろうじてNHK神戸放送局の周辺の被災状況は伝えられたが、神戸市全体がどうなっているのかまったくわからない。地震発生が未明だったこともあり、局内にいる要員は数人しかいない。大地震発生で、局に駆けつけるスタッフも、自らが被災者で家族の安全確保に奔走しなければならなかったり、道路が崩壊しているために自宅から駆け付けるまでに時間がかかったりして、取材体制の立ち上げには時間がかかる。
 もどかしい時間がむなしく過ぎて行った。

 災害報道のもっとも重要なポイントは「初動」である。一刻も早く、災害の規模、状況を伝えて、住民や国・地方自治体、関係諸機関などに「初動」の立ち上げに必要な情報を提供することである。消防や警察、防災機関の災害情報とは違って、全国の視聴者に、瞬時に災害情報が伝達可能で、そのパワーは絶大である。

 こうした膠着状況を一気に打開したのは、8時過ぎに伊丹空港を飛び立ったNHKの生中継ヘリコプターだった。

 午前8時49分のNHKの臨時ニュース。
息を飲むすさましい光景がカメラに写し出された。
 神戸市内のあちこちから立ち上る黒煙と炎、倒壊した阪神高速道路、倒壊した建物、壊滅した住宅街。
 初めて巨大地震に襲われた被災地「神戸」の姿だった。
 この映像に衝撃を受けた、政府、防災関連省庁、近隣自治体、全国各地の警察、消防、自衛隊、そして企業、一気に動き始めたのである。

 阪神大震災をきっかに、大災害時に、災害の全体状況、規模感をどう素早く、的確に把握するかは、その後の災害対策本部の立ち上げ、救命救助の広域応援体制や医療・物資・食糧などの広域支援体制など「初動」体制をどう始動させるかに係る、極めて重要な要件である。大災害発生時の危機管理体制が整えられ始めのは阪神大震災がきっかけだった。。
 緊急消防援助隊(消防)や広域緊急援助隊(警察)や、最近テレビドラマでも取り上げられている災害派遣医療チーム(DMAT)が創設されたのもその一環である。


■ 地域コミュニティの防災力
 2つ目は、地域コミュニティの防災力である
 10年前、NHK総合テレビで「難問解決!ご近所の底力」というユニークな番組を放送していた。
問題を抱えている町内会・自治会の代表(お困りご近所)20人がスタジオに登場し、以前同じような問題を抱えていた町内会・自治会の解決法を参考に問題を解決していくという内容である。「ごみ問題」「駐車問題」「防犯」「防災」さらに「町おこし」などのテーマを取り上げ、「ご近所の底力」で「難問解決」に知恵を出すという番組だ。
 大都会では、隣近所のコミュニティが崩壊したと言われてから久しい。
 阪神大震災では、その「ご近所の底力」が命を救ったという被災者の証言を頻繁に聞いた。
 「隣のおばあちゃんが見当たらない。おばあちゃんはいつも1階の台所の隣に寝ていた」「よしそこを掘り起こそう」  
 倒壊家屋の下敷きになった被災者のかなりの数は、地域コミュニティ・パワーで救われたという。警察、消防、自衛隊、駆けつけるまでに時間がかかる。大災害になればなるほど、全国から緊急支援体制に頼らざる得をない。阪神大震災の場合、広域支援チームが活動を始めたのは、1月17日の夕方から夜にかけてだった。猛烈な交通渋滞で緊急支援車は行く手を遮られていた。すでに発生から12時間以上過ぎていた。救命救助は時間勝負、「初動」の速さでは、地域コミュニティ・パワーにかなわない。
 警察、消防、自衛隊には機動力はあるが、「あの家には、おばあちゃんの一人暮らしで、おばあちゃんはいつも1階の台所の隣に寝ていた」という地域コミュニティ・パワーの情報力はない。 
 昨年の広島土砂災害時の救命救助活動にも、どこの家に誰が、どのように暮らしていたのかという情報が非常に役立ったという。

 東日本大震災の津波警報の住民の避難についても、テレビやラジオ、そして防災無線で、避難を呼びかけるのは勿論だが、結局、一番決定的なのは、隣の人の「おばちゃん、何も持たなくていいから、早く逃げよう」という一言なのでなないか。


■ なぜ助けられなかったのか
 3つ目は、なぜ助けられなかったのか。“無念”の思いである。
 阪神大震災で最も多くの犠牲者を出した神戸市長田区菅原地区。
 昔ながらの木造住宅の多い商店街だった。この地区の家屋はほとんどが倒壊し、多くの被災者が、倒壊した家具や、柱、壁、天井の下敷きになり、閉じこ められた。負傷はしていたと思われるが、まだ一命はとりとめていた。
 倒壊した木造家屋は、火災に極めて弱い。一度火がつくと、あっという間に延焼し、大火となってしまう。長田区は震災発生後の大火に見舞われた。

 1月17日午前7時、震災発生から約2時間、建物火災は神戸市全体で63件、これに対して神戸市の消防車は40台、消防隊は29チーム、消防隊が初動の消火活動で駆けつけた火災現場は半分で、半分は、燃え盛るままだったと思われる。神戸市の消防能力を完全に上回る災害であった。
 長田区は、古い木造家屋が多く、地震での倒壊率も高くて、大きな被害を受けていた。神戸市内のいたる所で発生した火災の消火活動に追われて、消防車が駆け付けた火災現場は、長田町では半分以下だったと想定されている。

初動に消火活動は、長田区の消防団や町内会に頼らざるを得なかった。
しかし、倒壊木造家屋は、出火すると火の回りは極めて早い。
防火水槽は瞬く間に空っぽ、消火栓は地震の被害で水は出なかった。
猛烈な火の手に、長田町の人たちはなすすべがなかった。
夕方から夜にかけて応援の消防車が到着して消火活動が始まる。しかし、すでに防火水槽は空っぽ、地域の学校のプールの水も瞬く間になくなり、消火栓は地震の被害で使用できない。燃え盛る炎を前に、消防隊員も茫然と立ち尽くす他はなかった。
倒壊家屋に閉じこめられた被災者を救助する警察、機動隊などの救助隊もほとんど手が回らなかった。命を守ったのは地元の人たちで、懸命に救出活動を行い、救助された被災者も多かったと聞く。
しかし、あまりにも被災した住宅が多く、重機もないので、作業は進まない。

 「おとうさん、もういいから逃げて」
 猛烈な火の手がすぐそばまで迫っている中で、倒壊した家屋の瓦礫に閉じこめられた被災者が、懸命に助けようとしていた夫に、最後に叫んだ一言である。
 同じ話をあちこちで耳にした。
 まさに凄惨な光景である。

地震の一撃で、亡くなった犠牲者も多いが、なんとか一命をとりとめて救助を待っていた被災者が閉じこめられた倒壊家屋ごと、焼き尽くされ、犠牲になったケースもかなりあったことが明らかになっている。

 長田区の消火活動は、その後、続々と到着する消防車が加わり、消火用の水を、神戸港からポンプ車を7台も連結し、ホースを100本余り使用して海水を送水して行われた。海から延々引かれたホースは、あちこちで通行車両に踏まれて破裂し、その交換に奔走しながらの消火活動だった。
広域緊急消防体制の問題も、阪神大震災を契機に浮上した。
各地から応援に来た消防車のホースの径が、各都道府県によって異なり、連結ができなかった。また消防防災無線が1波しかなく、混信や輻輳で、大混乱した。またヘリコプターを使用しての消火活動の可能性など、防災体制の強化に向けて改善の動きが始まっている。

■ 「ボランティア元年」
「ボランティア元年」、いつしか、阪神大震災はこう呼ばれるようになった。
全国各地から高校生、大学生、社会人、主婦など、1日2万人、発生から1年間で延べ138万人が被災者の支援に訪れた。
阪神大震災発生直後にできた避難所は1000か所、30万人を超える被災者が避難した。これに対し、神戸市の職員は約3000人、一人一人の被災者の支援には、とうてい手が回らないだろう。
市内各地の避難所に張り付き、被災者の支援を担ったのは、ボランティアだった。
「ボランティア元年」の流れは、その後、東日本大震災に見事に引き継がれた。

筆者は、取材で行った避難所で、「ご苦労さま。寒いでしょう。これで温まって下さい」とボランティアから炊き出しの「豚汁」をもらったことがある。
あの冬、神戸は寒かった。腹の中に熱い「豚汁」がしみた。
そして20年後、慰霊祭の会場となった神戸市東遊園地でも、ボランティアが「豚汁」の炊き出しを行っていた。長い列に並んで、「豚汁」をもらいあの日と同じように味わった。炊き出しは「豚汁」が定番である。
今年の「豚汁」は、野菜、豚肉、具たくさん、ふと20年前の「豚汁」を思い出した。具は、器の底に申し訳なさそうにあるだけで、ようは「みそ汁」、だけどうまかった。
東遊園地で毎年開催する追悼行事には、神戸市のボランティアの団体が灯篭の竹やろうそくを提供している。あれから20年、竹灯篭は、犠牲者への鎮魂の思いを込めて、今年も灯っていた。


■ 結び2011年3月11日、三陸地方を襲った巨大津波で、犠牲者1万8517人という戦後最悪の被害となった東日本大震災から、まもなく4年を迎える。
また昨年は、長野県北部地震、御嶽山噴火などが発生するなど日本列島の地殻変動は、確実に「活動期」を迎えているように思える。地球温暖化による気象変動の影響と考えられる巨大台風、集中豪雨が日本列島を次々と襲っている。
「防災力」という言葉を最近、よく耳にする。
国や地方自治体、防災関連機関では、危機管理体制を強化し、災害に強い“国”づくりを推進するのは、勿論のことが、「防災力」を高めるのは、私たち一人一人が果たす役割も大きいのではと痛感している。

 震災から20年、震災報道に携わった一人として、果たして阪神大震災の報道は本当に被災者のためになったのか、復興に役立ったのかという自省の思いと6434人の犠牲者の魂への追悼の念を込めて、結びとしたい。

2015年2月1日

国際メディアサービスシステム研究所
代表  廣谷 徹
(元NHK報道番組プロデューサー)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4K放送 勝者は誰か 衛星 光回線 インターネット CATV 東京オリンピック

2015年04月17日 17時49分08秒 | 国際放送センター(IBC)

“4K”サービス”競争 勝者は誰か?
出そろった“4K”(放送・配信)サービス
~衛星・IPTV・インターネットTV・CATV~




 2020年の東京オリンピック開催に向けて、次世代映像サービスの“大黒柱”、“4K”サービスの骨格が出そろい始めた。
 「東京オリンピックは“4K”で」というキャチフレーズで、“4K”テレビ、“4K”DVDを中心に“4K”PC、“4K”スマホ、“4K”タブレット、家電業界、パソコン業界、モバイル業界の過熱した商戦が始まっている。
“4K”サービスを担うのは(1)衛星放送、(2)IPテレビ、(3)インターネットテレビ、(4)CATVの4つである。現在では、「衛星放送」と「IPテレビ」が先行して、「インターネットテレビ」と「CATV」は準備中で、それぞれ長所、短所がありそうだが、“熾烈な”競争が始まっている。
勝負の決め手のもう一つの重要な切り札は、“キラーコンテンツ”、映画、ドラマ、エンたーテインメント、スポーツ中継、コンサート中継、視聴者を引きつけるコンテンツをどれだけ揃えられるかだ。果たして、誰が主導権を握るのだろうか?





■ 衛星放送
 2015年3月15日、「スカイパーフェクト!4K」が、いち早く、“4K”専門チャンネルを、スタートさせた。「スカパー!4K 総合」と「スカパー! 映画」の2chである。
「スカパー!4K 総合」は、プレミアムサービス(既存のHDサービス)の契約をすれば、付加サービスとして提供される。“売り物”は、プロ野球中継やJリーグ中継、そしてコンサートのライブ中継である。その他、エンターテインメントやドキュメンタリー番組もあり、毎日、10時から24時まで放送している。
「スカパー! 映画」は、これまでのHDサービスと同様、ペイ・パー・ビュウ(PPV)方式で、番組ごとに視聴料を払う。平日は12時から24時、休日は10時から24時まで放送している。
CS衛星アンテナ、スカパー!対応衛星チューナー、スカパー!ICカード(機器に添付されていない場合)、4K対応テレビが必要。


2015年6月2日、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は、4Kテレビ試験放送“Channel 4K”を開始した。
放送時間は、平日12時から19時、休日10時から24時、視聴料金は無料。
   番組は、フォーラム加盟のNHKや民放、スカパー!やWOWOWなど放送局各社が制作した音楽番組や紀行番組、スポーツ番組などを中心に、4Kテレビ放送ならではの高画質番組を編成する方針である。



2016年には、衛星放送での難視解消サービスが終了することによってうまれる“空きチャンネル”を利用して、“8K”を1チャンネル、“4K”を3チャンネルの高繊細BS衛星放送を開始することが決まっている。“8K”チャンネルと“4K”チャンネルは、1日を半分に分けて12時間づつ放送することとしている。
“8K”チャンネルはNHK、“4K”チャンネルは民放各社が担当すると見られている。


■ IPTV
 2014年10月27日、「NTTぷらら」は、日本で初の“4K”VODサービス「ひかりTV 4K」を開始した。
NTT東日本やNTT西日本の「フレッツ光」回線を利用するサービスで、ひかりTV対応のチューナーが必要である。映画 ドラマ ドキュメンタリー 音楽 スポーツ キッズ・特撮 バラエティ アイドル・グラビア NHKオンディマンド(一部)など、266本のコンテンツが利用できる。(2015年4月現在)
またテレビ東京とNHKの番組について“見逃しサービス”や“先行サービス”も始めている。

   2015年4月4日、「スカイパー!プレミアムサービス光4K」で、NTT東日本やNTT西日本の「フレッツ光」回線を利用するサービスを始めた。配信するコンテンツは、「スカパー!4K 総合」と「スカパー! 映画」、そして“Channel 4K”である。利用条件は、「スカイパー!プレミアムサービス4K」と同じである。“Channel 4K”は、無料で視聴できる。スカパー!対応チューナー、スカパー!ICカード(機器に添付されていない場合)、4K対応テレビが必要。


■ インターネットTV 
パナソニック、ソニー、シャープ、東芝、日立などの主要家電企業が設立したアクトビラは、ブロードバンド・インターネットを利用して映像コンテンツをビデオ・オン・ディマンド(VOD)でサービスしている。テレビで視聴するためには、アクトビラ対応チューナー内蔵のテレビが必要である。スマートフォンやタブレットでの利用も可能。
2015年2月には“4K”サービスを開始するとしていたが、準備が整わず延期しているが、今年中には“4K”配信を開始すると思われる。



■ NETFLIX
 アメリカ・カリフォルニア州に本拠地のある“世界最大”のエンターテインメント映像配信サービス企業、NETFLIXが2015年秋、遂に日本でサービスを開始するとしている。NETFLIXの北米での会員数は5000万人越え、北米で販売されているテレビは、「Netflix」対応機能が付いていないと売れないといわれている。
ハリウッド映画、人気テレビドラマ、ドキュメンタリー、コメディー、そしてNETFLIXの独自製作したオリジナル映画、ドラマ作品を低料金の「月額定額制」でサービスしている。米国内でのサービス料金は月額わずか8.99ドルだ。
 アメリカでは、“4K”サービスもすでに開始しており、日本での“4K”サービスも実施したいとしている。
 スマートテレビ、タブレット、スマートフォン、パソコン、インターネットに接続できるゲーム機器でも視聴可能にする予定である



■ CATV
 “4K”競争の“主役”としてCATVを忘れてはならない。
全国約2,800万世帯がCATVを利用している“最強”のプラットフォームだ。
CATV会社で構成する日本ケーブルテレビ連盟では、“ケーブルテレビ業界全体として4K”サービスの普及を推進しようと、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の4Kテレビ試験放送、“Channel 4K”を、約40社のCATV局やショールームに配信して公開している。
 CATVの最大手、“J:COM”(ジュピターテレコム)は、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の設立当初から参加するなど、“4K”サービスには積極的に取り組んでいる。4Kの試験放送でも、自社のプラットフォームを使用して、全国の全国のJ:COMエリア11カ所で一般公開している。
J:COMでは、一般の家庭でSTBを設置して視聴できるようになる時期は、2016年ごろを見込んでいるとしている。



総務省 4K/8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告



サイバー攻撃  “正念場”は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催
「サイバーセキュリティ大国」 2020年東京オリンピック・パラリンピックのキーワード 人材確保に危機感
“進化”するサイバー攻撃 マルウェア 
標的型攻撃(DoS攻撃/DDoS攻撃 「サイバーセキュリティ立国」の脅威)


東京オリンピック 競技場 東京ベイゾーン ヘリテッジゾーン
東京オリンピック IBC国際放送センター MPCメインプレスセンター
国際放送センター(IBC)システム オリンピック 国際スポーツ競技大会
4K48K BS試験放送 NHKと民放で実施へ
4K8K 次世代高繊細テレビで日本は世界の主導権を握れるか
東京オリンピック レガシー(未来への遺産) 次世代に何を残すのか?








2015年4月17日
Copyright © 2015 IMSSR




**************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
**************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Remastering & Restoration Film Preservation Silk Road NHK

2015年04月15日 13時06分29秒 | 国際放送センター(IBC)

Re-mastering The Silk Road: Digital Image-Restoration Technology Re-masters Film Images as High Quality HD

Vast deserts where time stands still; camels trains passing slowly; the hot sands of oases and lives of the people who dwell there; countless traces of exchange at the crossroads of East and West… The Silk Road was a joint production of Japan and China, made for showing as an NHK Special Series, a documentary travelogue along 13,000 km of the ancient road between civilizations that spanned Eurasia from Chang’an (Xian) to Rome.
The Silk Road Part I: Glories of Ancient Chang’an was first broadcast in 12 episodes from April, 1980. The scenes were shot from Chang’an to the Pamir Highlands and featured the rise and fall of ancient civilizations of the region. Japanese viewers were deeply impressed with viewer ratings constantly over 20%. The series was also broadcast in 38 other countries of Asia and Europe. It was followed by Part II: Road to Rome and Part III: The Silk Road of the Sea. A grand total of 52 instalments was made and aired over a period of 10 years.



Title of the NHK Special Silk Road series

The programs were shot on 16 mm film. 450,000 feet of film was used for Part I alone. Upon completion, the unedited film was all transferred to the co-producer, CCTV.
In 2005, NHK commemorated the 80th anniversary of its broadcasting service with a new project to produce a digital HD re-mastered version of all 12 episodes of The Silk Road Part I: Glories of Ancient Chang’an. The idea was to present the program in HD by making full use of NHK’s digital image reconstruction technology.
The Silk Road was shot on 16 mm negative film so each episode had to be dubbed into NTSC(525). Images deteriorate when up-converted from NTSC(525) to HD and do not regain their original vividness and clarity even with the very best digital image reconstruction technology.
The original film did, however, contain very precise image information at the molecular level. It was further discovered that HD picture quality could be obtained with the use of HD tele-cine and direct dubbing onto HD format video tape.
NHK asked CCTV to send the original film back to Japan. Its quality had been preserved by storage under strict temperature and humidity control.
NHK applied state-of-the-art HD tele-cine to dubbing the HD digital images from the film. This HD tele-cine system was equipped with a highly effective automatic restoration function for scars and scratches on the film. It also had a colour corrector to for use in reversing tonal deterioration cut by cut.
There were, however, other difficulties to overcome as well. The countless specks of dust on the film and grain noise peculiar to filming, which could previously be ignored, now became noticeable.
NHK developed a noise reducer capable of eradicating these problems automatically by means of advanced digital techniques and high-speed computer processing.
Very fine scars that still remained after those operations were carefully deleted one by one manually, frame by frame, using a paint function.
Several thousands to ten thousand reconstructions are required to re-master a 60-minute program.



The state-of-the-art HD image re-mastering system used for the Silk Road series. The HD Tele-cine is seen on the left and the noise reducer and color correction system are on the right. (Yokocine D.I.A .Shibuya, Tokyo)


This was how The Silk Road Part I: Glories of Ancient Chang’an was re-mastered as a high definition TV program, revealing again the ancient crossroads of civilizations between East and West, vast desert sunsets, the murals of Dunhuang and the Mogao Caves, mummies of women and children from Loulan and much else besides, in much greater clarity and vividness than in the original series.

Re-mastering is no longer a technique only for Hollywood movies. Today, the techniques are displaying their great capabilities in the production of images for television.



Camel train advancing slowly across the desert at sunset

Digital restoration technology has already done much to revive valuable image properties of the 20th century, passing on images of war and peace in truly remarkable clarity
NHK has also discovered long-lost colour footage of places around Japan in the 1930’s. This was used in the recent NHK Special: War and Peace in the Showa Era – Reviving Scenes of the Times from Color Film.
Most of the footage that was not preserved at film companies or in image archives had suffered serious deterioration of colour tones and was badly scarred.
NHK made full use of advanced digital restoration techniques to erase the scars and correct colour tones with great success. Viewers were deeply impressed by the vivid depiction of the lives of ordinary Japanese people in those tragic times of war and their prayers for peace across a gap of more than half a century.


Besides the footage described here, more than 7,000 filmed TV programs have been preserved at the NHK Archives. The utmost care is taken with humidity and temperature control but some deterioration is even so unavoidable over the passage of time.
The NHK Archives is now tackling the task of handing down this valuable visual legacy to future generations.



ARCHIVE ZONES
The official journal of Focal International
Autumn 2007 No 63


April 15 2015
Copyright (C) 2015 IMSSR




**************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
**************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Portrait Rights Japan

2015年04月14日 14時35分04秒 | 評論
I Who Owns our Faces? -- Portrait Rights

Archivists and librarians who handle image sources are well aware of portrait rights. The concept has taken root all over the world. In fact, though, few countries have defined these rights clearly in statute and problems often arise. In France, for example, an airline that used photographs of the president and his wife in an advertisement without permission has been ordered to pay compensation. In the United States, the rights to portraits of the actress, Marilyn Monroe, have been annulled and it is no longer necessary to pay any fee to her estate for their use. In Japan, a web site has been sued for damages for using the picture of a woman taken while she was walking down a busy street. Images are, of course, covered by copyright and appropriate copyright arrangements must be made prior to use. Portrait rights are different in that they refer to portraits that appear within the image. The interpretation of portrait rights varies from country to country. This report’s discussion centers on portrait rights in Japan.

II Two Elements of Portrait Rights: Privacy and Publicity rights

No specific law regulates portrait rights in Japan but the issue has been raised frequently in case law and the nature of these rights has gradually been clarified through legal precedent. Portrait rights entail the two elements of rights related to privacy and publicity.
Portrait privacy rights apply to the freedom not to have one’s features or figure photographed without permission (photograph rejection rights). There is also a publication rejection right to prohibit the release of one’s photographic portrait without permission. Portrait privacy rights are considered personal and fundamental, belonging to everybody.
Portrait publicity rights, on the other hand, are regarded as a proprietary right to monopolize the profit derived from the use of one’s own portrait. The portraits and names of famous actors/actresses, celebrities, sports stars and so are often used to advertise merchandise and this gives rise to a form of commercial value known collectively as publicity. The concept grew up in the U.S. and several states there, including New York and California, have established laws related to publicity rights. Japan has no law that defines portrait publicity rights but they have gradually been accepted on the basis of case law.



* Figure 1 for the relationship between portrait rights, portrait privacy rights and portrait publicity rights.

III-1 How are Portraits Protected in Streets and Crowds? -- The Citizen’s Portrait Privacy Rights

Ordinary people are necessarily seen when images are shot in a busy city such as London, Paris and Tokyo. Do these people have any recourse to portrait rights? Can archives and libraries sell such footage freely?
In the case of Japan, the answer is yes but with various conditions attached. There is no violation of a person’s rights if the person is only small on the screen and it is hard to distinguish his or her features. There is also no problem if the person is photographed as a part of a crowd in a wide or long shot of a busy street.
Even if the photographed person is quite large on the screen and can be distinguished, there is still no problem if the portrayal remains within the “tolerable” range. This is deemed to be the case when, for example, such a person only appears incidentally in the scene, such as when a person passes behind a reporter. The same applies to inclusion in a general crowd of an unspecified number of people, as in scenes of shopping districts, commuting at railway stations, pedestrian crossings, and airports, and also to inclusion in views of seasonal landscapes.
The “tolerable” range may be transgressed, however, by such scenes as a person who stumbles on a snowy road, or whose clothes have been ruffled by the wind, or who is wearing swimwear at a beach or pool, or who is made a special focus of attention. This also applies when people clearly reject being filmed and to inappropriate modes of coverage, such as the use of hidden cameras. There are also cases which touch on the public utility of the purpose of the coverage.
There was a case in Tokyo in which a woman sued for damages after being photographed without permission while walking in Tokyo’s Ginza district when those images appeared on a website. The court accepted this as a case of publishing identifiable images photographed without permission and ordered the website managers to pay her compensation.
The photograph showed the clearly recognizable woman wearing a brand-name T-shirt and was uploaded to a fashion website. Gossip about her later appeared on a different website and she complained that this had caused her mental distress. The court ruling noted that the aim of introducing could have been achieved without publishing a picture of the plaintiff in an identifiable manner and rejected the defendant’s plea stating it was an appropriate exercise of expression.
The website probably did not photograph this woman and publish her picture on the web with malicious intent. Once the unanticipated gossip had emerged, however, they did have to take responsibility for the violation of her portrait rights.
Scrupulous care is necessary when photographs focus on a specific and clearly identifiable individual. In order to avoid trouble, the basic practice must be to obtain the person’s consent.



* Figure 2 NHK image of people on a pedestrian crossing. Most are seen from the rear.


III - 2 Portrait Rights of Politicians and Other Famous People

Portrait privacy rights are extremely limited in the case of famous people. This applies to such public figures as members of the Imperial family, presidents, prime ministers, cabinet ministers, other politicians, executives of major companies, and representatives of organizations.
When filming such people within a private domain, however, such as their own home or in hospital, or when the manner of shooting is remarkably unfair, a violation of privacy may be recognized. In practice, very few cases are regarded as problematic.


IV Is a Celebrity Portrait a Property? – Portrait Publicity Rights

Conversely, portrait publicity rights are a big issue in the case of celebrities. The Right of Publicity – the right to use the commercial value of a portrait or name – of celebrities such as film actors/actresses, singers, sports stars is acknowledged in many advanced economies. Celebrities can demand appropriate compensation on this basis.
In Japan, celebrities can claim publicity rights when their portrait or name is used for a commercial purpose. Examples include commercial advertising and publicity, merchandise that commercializes their portrait or name (calendars, pictures, photographic publications etc.), commodities that use their portrait or name (snack foods, drinks, sports goods), DVD and CD covers using their portrait or name, and publications featuring the portrait and name of the celebrity. This includes use of the name or portrait in sales promotion activity for merchandise or services, and for the purpose of attracting customers.
Agencies that represent celebrities and the Japan Association of Music Enterprises are running a campaign to highlight portrait rights issues. They use a banner that reads, “Stop Portrait Rights Violation!” and display the small portraits of more than 70 actors/actresses and other personalities together with the statement, “These portraits belong to us.” This is representative of a growing tendency to assert publicity rights.



* Figure 3 The “Stop Portrait Rights Violation!” campaign
From the website of the Japan Association of Music Enterprises


Other cases do arise, however, in which publicity rights are not recognized. Publicity rights are not violated when celebrities’ names and portraits are used without permission on television, in a newspaper or magazine, or on a DVD or website etc. for news reporting purposes.
In general, television programs (news/information programs, talk shows etc.) are not deemed to be using publicity value. The point at issue is whether the portrait or name is used for a commercial purpose. Publicity rights to portraits are not recognized in the cases of press conferences, attendance and greetings given at events, autograph sessions, departure and arrival at an airport, etc.
In cases in which the celebrity, actor/actress or singer is performing in a TV drama or theatrical production, however, performing rights do apply even when publicity rights do not and appropriate arrangements do, therefore, have to be made.
One issue that arises frequently is the question of publicity rights for animals, such as pet cats or dogs and racehorses. Case law now limits publicity rights to people and they are not extended even to famous animals. Similarly, buildings, vehicles, and flowers are not included. Publicity rights are not accorded to objects.
Japan has no legislation on publicity rights and the details of such rights have not been codified. At present, this area of law is growing through the accumulation of legal precedents.



V Conclusion

Television, film, DVD, website, newspaper and magazine images are important driving force of modern information culture. Further, the freedoms of expression and the press are fundamental principles of democratic society. It is, therefore, important to ensure the sound development of image use in our culture. It is, however, also essential to pay due attention to the growing rights consciousness of those who are photographed.
There do seem to be differences of interpretation between countries with regard to criteria for freedom of expression in filming and publishing on the one side and for the portrait rights of those who are photographed on the other. To avert complications, archives and libraries that deal with images do need to deepen their mutual understanding of the global situation by exchanging information and, thereby, contributing to the continuing development of the international image use culture.


ARCHIVE ZONES
The official journal of Focal International
Summer 2009 No 70


April 14 2015
Copyright © 2015 IMSSR

**************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
**************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京オリンピック 4K8K 超高精細テレビ

2015年04月10日 18時03分56秒 | 4K8K

4K/8K 次世代高精細テレビ
日本は世界の主導権を握れるか


■世界の映像コンテンツ見本市、“MIPTV/MIPCOM”  
フランス地中海のコートダジュールと呼ばれる海岸線にあるカンヌ。フランス国内は勿論、ヨーロッパ各国から人気のある保養地である。穏やかな気候に恵まれ、真っ青な地中海と真っ青な空が広がるこの町は、海辺には高級リゾートホテルやマンションが立ち並び、ヨットハーバーには豪華なクルーザーが停泊している。

 この町の中心にある国際会議場、パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ(Palais des Festivals et des Congrès)は、毎年、カンヌ映画祭が開催されることで世界中に知れ渡っている。この会議場では、カンヌ映画祭だけでなく、MIPTV、MIPCOM、カンヌ国際広告祭、NRJミュージック・アワード、国際ゲーム・フェスティバルなどが開催され、ほぼ1年中、イベントや国際会議が催されている。
 この国際会議場で、毎年4月に開かれるMIPTV、10月に開かれるMIPCOMは世界最大の“映像コンテンツ見本市”である。世界各国からテレビ、映画、インタネーネット、モバイル、DVD、ゲーム、広告、ライセンス、通信、ありとあらゆる映像コンテンツ機関が集まり、ドラマや映画、エンターテインメント、ドキュメンタリー、自然番組、旅紀行番組、教育・子供番組、ゲームなどの映像コンテンツの“売り買い”のビジネスを行う“見本市”である。
MIPCOM2014のデータによれば、参加国数は109ヵ国、参加者数は14,030人、参加企業数4,754社、参加バーヤーは4,500人、展示場フロア面積は、23,705平方メートルというまさに巨大な見本市である。


■ 注目を浴びた“4K”
 MIPCOM2014でひときわ注目を集めたのが“4K”。
 世界で最も熱心に4Kの開発に取り組んでいるSONYは、会議場の一部屋を借り切って、「SONY 4Kシアター」を設置、間中、「SONY 4Kセッション」と名付けて“4K(Ultra HD)”の映像の素晴らしさをPRするイベントを3日間で13回も開催したのである。
中でも、BBCやNHKの“4K”番組のスクリーニング(試写会)には、立ち見をする参加者もいたほど盛況だった。
「SONY4Kセッション」には、BBCやNHKの他に、RAI、フランスTV、SKY、ユーロサット、レッドブル、アトランティックなどが加わって、“4K”のプロモーションを行った。

MIPCOMの会場でも、次世代の超高精細映像、“4K”の注目度は一気に高まり、“4K”映像コンテンツの制作が各国で加速し始めているように思える。
もっともヨーロッパでは、未だにSDの“PAL”の“横長画面”デジタル方式が主流である。HD化もすべて完了してない中で、“4K”を冷ややかに見る関係者もいる。しかし、BBCやフランスTV、RAIなどは、HDの先を見据えている。
 2020年、“4K”が主役になるのは確実な流れだろう。
 テレビに関しては、SD(標準テレビ)からHD(ハイビジョン)への移行に際しては、日本が主導権を持って世界をリードした。HD(ハイビジョン)から“4K(Ultra HD)”の移行については、再び日本は主導権を持てるのだろうか。


■世界最初の「テレビオリンピック」 1964年東京大会
 1964年10月10日、今は取り壊された国立競技場で開かれた開会式は、未だに多くの人々にとって忘れなれない“思い出”の一つだろう。真っ青に晴れ渡った青空を背景に、赤々と燃え上がる聖火は未だに目に焼き付いている。
この開会式の中継に、NHKは初めてカラーテレビで生中継を行った。
その他、閉会式やレスリング、バレーボール、体操、柔道など8競技がカラーで中継された。
テレビ中継の実施には、NHKを中心に、日本の放送関係者が総力をあげて、取り組んだ。撮像管の開発から衛星中継までの一連の機器は、国産で開発したという。電話回線用の通信衛星を利用して世界に初めて生中継にも成功した。
またスローモーションVTR、接話マイクなど新しいテレビ技術も登場した。東京五輪は、「テレビオリンピック」ともいわれたのである。                      
東京五輪は、世界に日本の放送技術力の高さを示すとともに、日本の映像処理技術や映像関連企業が世界に大きく飛躍する機会ともなった。


■4K/8Kの2020年東京大会
 そして、2020 年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定した。
世界中で多くの人々がテレビ観戦を楽しむオリンピック・パラリンピックは、これまでも放送関連技術の発展で、大きな役割を果たしてきた。
2020 年には4K(Ultra HD)サービスは“キーワード”になるだろう。
さらに、次の次の世代の超繊細映像“8K(スーパーハイビジョン)”の開発もNHKを中心に急展開を、“出番”を待っている。 “8K(スーパーハイビジョン)”サービスも実現させることで、東京オリンピック・パラリンピックで、臨場感があふれた超高精細の映像を、日本国内だけなく世界中に配信し、その“感動”を伝えることができれば、東京で再び開催する意味も増すのではないか。
同時に日本の最先端技術を世界に発信する機会とする絶好の舞台だということも忘れてはならない。



出典 2020年に向けた情報通信基盤整備の戦略 総務省




“ウエアラブル端末 NTT Future Vision 2020
サイバー攻撃  “正念場”は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催
「サイバーセキュリティ大国」 2020年東京オリンピック・パラリンピックのキーワード 人材確保に危機感
“進化”するサイバー攻撃 マルウェア 
標的型攻撃(DoS攻撃/DDoS攻撃 「サイバーセキュリティ立国」の脅威)


東京オリンピック 競技場 東京ベイゾーン ヘリテッジゾーン
東京オリンピック IBC国際放送センター MPCメインプレスセンター
国際放送センター(IBC)システム オリンピック 国際スポーツ競技大会
“4K”“8K” BS試験放送 NHKと民放で実施へ
4K放送 見るには 衛星 光回線 インターネット CATV 東京オリンピック
5G・第5世代移動体通信 “世界に先駆け”2020年東京オリンピックに向けて実現へ
東京オリンピック レガシー(未来への遺産) 次世代に何を残すのか?






2015年4月10日
Copyright (C) 2015 IMSSR



******************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net  /  imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
******************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国際放送センター(IBC) 映像フォーマット

2015年04月01日 12時05分52秒 | 国際放送センター(IBC)




国際放送センター(IBC)で使用される映像信号フォーマット
(Video Signal Format)


◆ HD-SDI  (SDI : Serial Digital Interface)  
HD-SDIとは、High Definition Serial Digital Interfaceの略で、放送用ハイビジョン映像用のシリアル・デジタル・ビデオ・フォーマットの規格。非圧縮のHDデジタル映像と、デジタル音声信号を16チャンネル、タイム・コードなどのデータを多重して伝送可能である。

▼ HD-SDI 1080i
信号規格         :  SMPTE292M
ビットレート        :  1.485Gbps  
総走査線         :  1125本
有効走査線        :  1080本
               (インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
解像度          :  1920×1080(フルハイビジョン方式:衛星デジタル放送 ISDB-S)/
                1440×1080(地上波デジタル放送 ISBD)ピクセル
画格(Aspect Ratio)   :  16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU

*日米方式   HD-SDI 1080/59.94i (HD-SDI 1080/60iと表記する場合もある)
          (日本のNHK/民放 アメリカ カナダ メキシコ)
*欧州方式   HD-SDI 1080/50i
        (欧州、アフリカ、中東、アジア諸国のPAL圏のデジタル方式)

▼ HD-SDI  720P
総走査線         :  750本
有効走査線        :  720本
(プログレッシブ・スキャン方式)
画格(Aspect Ratio)  :  16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU
          (CSデジタル放送方式)

▼ HD-SDI  1080P
総走査線         :  1125本
有効走査線        :  1080本
(プログレッシブ・スキャン方式)
画格(Aspect Ratio)  :   16:9
デジタル音声 : 最大16ch 重畳(embeded)可能  通常は8ch重畳(embeded)
デジタル音声規格    :  AES/EBU

  ◆ SD-SDI   (SDI : Serial Digital Interface)    
SD-SDIとは、Standard Definition Serial Digital Interfaceの略で、放送用SD映像用のシリアル・デジタル・ビデオ・フォーマットの規格。非圧縮のSDデジタル映像と、デジタル音声信号を8チャンネル、タイム・コードなどのデータを多重して伝送可能である。
信号規格         :  SMPTE259M
ビットレート        :  270Mbps/360Mbps
総走査線         :  525/625本
有効走査線        :  480
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  29.97
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  59.94Hz
解像度          :  720×480/ 720×576ピクセル
画格(Aspect Ratio)  :  16:9と4:3
デジタル音声:最大8ch重畳(embeded)
        デジタル音声規格   :  AES/EBU
*日米方式   SD-SDI 1080/59.94i (SD-SDI 1080/60iと表記する場合もある)
          (日本のNHK/民放 アメリカ カナダ メキシコ)
*欧州方式   SD-SDI 1080/50i
       (欧州、アフリカ、中東、アジア諸国のPAL圏のデジタル方式)
          欧州先進国では画格が「横長サイズ」 (画格約16:9)のテレビが普及している。

◆ NTSC(Analogue)   525/59.94i   (NTSC : National Television Standards Committee)
地上波アナログカラーテレビ放送の方式を策定するアメリカの標準化委員会が1953年に策定した方式の名称。この方式は日本や北米、中南米で採用されている。水平方向の走査線数が525本で毎秒29.97フレーム(1秒間に29.97回画面を書き換える Flame Rate : fps)のインターレース方式。

           ビットレート        : 143Mbps
画格(Aspect Ratio)  :  4:3
総走査線         :  525本
有効走査線        :  480
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  29.97
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  59.94Hz
水平同期周波数    :  15.734KHz
解像度           :  720×480ピクセル
           SD(標準画質・アナログ)映像信号の日米方式   
(日本、韓国、フィリピン、アメリカ、カナダ、メキシコ、南米[一部])

◆ PAL(Analogue)    625/50i    (PAL : Phase Alternation by Line)
 地上波アナログカラーテレビ放送の方式の一つ。1967年に旧西ドイツで開発され、ヨーロッパ諸国をはじめ、中国などのアジア諸国やアフリカなどで利用されている。水平方向の走査線数が625本(ブラジルでは525本)で、毎秒25フレーム(1秒間に25回画面を書き換える Flame Rate:fps)のインターレース方式。走査線(Line)毎に位相(Phase)を反転(Alternation)させることから命名された。
 PALには、ブラジルで使われているPAL-M、南米のPAL-N、イギリスのPAL-Iなどいくつかのバリエーションがある。
ビットレート        : 177Mbps
画格(Aspect Ratio)  :  4:3
総走査線         :  625本
有効走査線        :  576本
(インターレース・スキャン方式 : 飛び越し走査方式)
フールド数/秒     :  25
垂直同期周波数(フレーム数/秒)   :  50Hz
水平同期周波数    :  15.625KHz
解像度          :  720×576ピクセル
         SD(標準画質・アナログ)映像信号の欧州方式
 (欧州、中国、東南アジア、オセアニア、インド、パキスタン、中東、アフリカ[一部]、南米[一部])
               
◆ NTSCとPALの比較
 NTSCはモノクロテレビの規格として登場し、後にモノクロ放送との整合性を取りながら、カラー信号にも対応するように規格を拡大していった経緯がある。そのため、フレーム数が29.970/秒という中途半端な数字になっている。
 PAL (Phase Alternation by Line)規格は、最初からカラー放送を前提として定められた規格である。25フレーム/秒で走査線本数もNTSCより多い(625本)。またNTSCに比べて、信号伝送時の色歪みが小さいなど、より高画質の規格になっている。(テレビ受像機の信号補正性能の向上によってPALとNTSCの差は小さくなっている)


◆ SECAM(Analogue)   625/50i
 SECAMは1秒あたり25枚の映像を625本の走査線に分割して放送する。NTSCとは異なり最初からカラー放送用として設計されている。白黒テレビとの互換性は低い。走査線数が625本で、毎秒25フレーム(1秒間に25回画面を書き換える)のインターレース方式で、PALと同じである。。開発したフランスを中心にロシア、東ヨーロッパの大部分、旧フランス植民地を中心としたアフリカ諸国、中東の一部などで採用されている。


◆ アナログコンポジット: 1.0V(p-p) 75Ω  BNC端子使用
 コンポジット映像信号 (Composite Video SignalまたはCVBS : Composite Video, Blanking, and Sync)は、映像信号を構成する同期信号、輝度信号(Y)、カラーの場合は色信号(C)、を合成して、1本のケーブルで扱えるようにした信号のことをいう。映像を構成する情報が一つの伝送信号に重畳されている。同軸ケーブルを使用し、コネクターはBNC端子を使用する。地上アナログ放送で振幅変調(AM)することで、各家庭に電波として送信している。日本国内では2011年7月24日まで、地上アナログ放送としてコンポジット信号を用いたテレビジョン放送が行われていた。伝送品質は標準画質映像(SD映像)までがサポートされており、HD映像にはコンポジット信号規格はない。
テレビジョンに用いられるコンポジット信号には、NTSC、PAL、SECAMの3方式がある。

コンポジット信号を用いると、伝送路の機器構成は単純になるが、ビデオカメラやモニターや映像機器は元来コンポーネント信号で処理するために相互変換が必要になり、画質が低下する。このため、画質の劣化を避けるためには、コンポーネント信号対応機器でシステムを構成する。

MPEG (MPEG-1、MPEG-2、MPEG-4) などのデジタル映像に変換するするためには、コンポジット信号を一度、コンポーネント信号に変換する必要があるため、コンポジット方式はデジタルビデオ機器とは相性が良くない。しかしテレビやビデオ機器にアナログコンポジット信号に対応した入出力端子が標準的に備わっている。2014年以降の新機種では著作権が保護されたコンテンツはアナログ出力そのものができなくなる。

◆ アナログコンポーネント Y(輝度信号)/Cb/Cr(色差信号)
 コンポーネント映像信号 (Component Video Signal)は、テレビジョン映像を構成する輝度信号、同期信号、色差信号をそれぞれ分解して扱えるようにした映像信号。Y/Cb/Cr、Y/Pb/Pr、Y/Pb-CB/Pr-Crの3種類の端子がある。緑、青、赤の3色のAVケーブルとRCA端子を使用する。放送機器用では、BNC端子を使用する場合もある。
また、デジタル映像信号は、コンポーネント信号を用いて行われることから、デジタル映像機器との接続が必要なシステムではコンポーネント映像信号を用いる。
NTSC (525/60) 向けとPAL (625/50) 向け、画面のアスペクト比4:3および16:9に対応する。
サンプリング方式(色信号の圧縮方式)は、4:2:2、4:2:0、4:1:1がある。

▼ Y/Cb/Cr
 D端子のD1相当で、D1相当で、480iや576iのアナログ映像で使用可能。D端子が普及する以前に発売されたDVD-Videoプレーヤーなどに多く装備されている。

▼ Y/Pb/Pr
 コンポジット信号で処理する場合に比べ、機器構成が複雑になるが、ビデオカメラやモニターは元来コンポーネント信号で動作することから、相互変換が不要で画質の低下を招く恐れが少ない。画質を劣化が必要な画像合成にはコンポーネント信号を使用する。

▼ Y/Pb-CB/Pr-Cr
D端子のD2以上に相当する。2004年頃までに発売されたプログレッシブ (480p) 出力が可能な高画質のDVDプレーヤー、D-VHSデッキ、デジタルチューナーで装備されている事が多い。D端子との変換ケーブルを用いることでD端子を備えたセットトップボックスやBDレコーダーなどとも接続できる。


◆ 次世代映像フォーマット
 現在、世界の放送機関に普及している映像フォーマットは、1080i/60(NTSC方式)と1080i/50(PAL方式)のHDフォーマット(High-Definition)である。欧州や発展登場国ではHD化が進んでおらず、525/60(NTSC方式)や625/50(PAL方式)のアナログSDフォーマットや480i/60(NTSC方式)や576i/50(PAL方式)のデジタルSDフォーマットを使用している国も多い。
 さらにここ数年、4K(Ultra High-Definition/4K UHDTV)が、日本や韓国、欧米で急速に普及し始めている。放送波としてサービスを始めている放送機関も次々と登場してきた。
また8K (Super Hi-Vision/8K UHDTV)の開発を進めているNHKでは、2016年には実験放送を開始し、2020年の東京オリンピックに向けての本放送を実施する計画である。

▼ HD・4K・8K 高度化する映像フォーマット
 現在主流のフルHDテレビ(2K)の画素数は、横(水平画素)1920×縦(垂直画素)1080、縦横合計で約207万、4Kテレビは、横3840×縦2160で約830万、フルHDの4倍の画素数となる。8Kテレビともなると横7680×縦4320で約3318万、フルHDの16倍の画素数となる。
 HD(2K)、4K、8Kと解像度は、飛躍的に改善されるが、処理するデータ量も飛躍的に増える。HD(2K)と4Kでは、4倍、8Kでは16倍に増える。

 ここ数年、テレビは大型化が進んでいるが、HD(2K)テレビでは50~60インチを超えるあたりから映像が荒くなる感じが出てくるが、HD(2K)の4倍のデータ量を持つ4Kテレビであれば解像度は確保できる。さらに4Kテレビの4倍となる画素数の8Kテレビが実用化されれば、80インチ以上の超大型パネルに表示しても、高画質の映像を楽しむことができる。

▼ 8K映像・音声規格
 8Kテレビの映像規格では、色の再現性や1秒間あたりの画像の枚数(フレームレート)が2Kテレビに比べ飛躍的に向上している。表示可能な色の範囲を意味する「色域」は、2Kテレビの色域規格に比べ格段に広くなり、より実物に近い色表現が可能にる。フレームレートも120Hz(1秒あたり120枚のフレームで画像を表示)の規格が追加され、サッカーやテニスなど動きが激しい映像でも、動きがスムーズな「動画」が表現できる。

 音響システムも強化される。音声は22チャンネル、さらに低音域効果用の2チャンネルを加えて、「22.2ch」が規格として定められている。マルチチャンネル再生により、圧倒的な臨場感にあふれた音響を楽しむことが可能になる。しかし、一般家庭では、20台以上ものスピーカーを設置することは現実的でないため、劇場やホールでのパブリックビューイング用として威力を発揮できると思われる。

▼ 次世代映像圧縮技術 HEVC
 飛躍的に増大したデータ量を圧縮して、映像処理を容易にする技術も飛躍的に進歩した。国際標準化団体であるITU-T及びISO/IECは、次世代映像圧縮技術 HEVC(High Efficiency Video Coding H.265)を規格化している。最先端の映像圧縮方式で、従来方式(H.264/MPEG-4 AVC)に比べて、理論的に2倍のデータ圧縮率が可能になった。HEVCの登場で、4K放送サービスやモバイル端末向けのHDサービスが実現している。
      
▼ 4K放送サービス 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F) 「Channel 4K」
       4Kサービスは、世界各国で急速に普及し始めている。
 日本では、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)が、スカパーJSATが使用しているCS衛星を利用して、新チャンネル「Channel 4K」(ちゃんねるよんけい)の放送を、2014年6月から開始した。
 映像フォーマットの仕様は4K/60p/35Mbpsで、エンコード方式はHEVC。色域はBT.2020、符号化信号形式はYCbCr 4:2:0が採用されている。音声はMPEG-2 AACで、最大5.1chのサラウンドフォーマットをサポートしている。5.1chサービス時の最大ビットレートは約500kbpsとなっている。

▼ 4K・8Kサービスの展開
 放送サービス4K対応テレビは、これまでの液晶HDテレビの売れ行きが大幅に減少するなかで、家電メーカー各社が、一斉に売り出して、家電製品の主力商品の座に据えようとしている。4K対応の家庭用チューナーや録画機も商品化されている。
一方、放送機関用の中継カメラやENG取材カメラを始め、スイッチャーなどの映像機器は、各放送機器メーカーが競って開発し、いまや4K対応機器が主流になりつつある。

 8Kテレビサービスは、ロンドン五輪やブラジル・FIFAワールドカップなどで、イベント会場や映画館、ホールで行うパブリックビューイング・サービスを行っている。8K対応のテレビやチューナーはまだ発売はされていないが、NHKを中心にシステムの開発を進め、2016年から実験放送を開始する計画である。東京オリンピックには8K中継車を10台程度配備し、8K対応機器を揃え、開会式や主要競技中継を実施したいとしている。

 こうした動きの中で、G8サミット、APEC首脳会合などの大規模な国際会議では、従来のHD(2K)を標準信号として、SD(NTSC/PAL)のダウンコンバート映像サービスを組み合わせてスキームを組む方式に、4K/8K映像サービスをどう組み込むか今後の重要な検討課題だと思われる。

◆ SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineer)
 米国映画テレビ技術者協会。
 映画・テレビに関連する法人・団体及び映画・テレビの技術に携わる個人会員で組織されている団体で、映像技術全般にわたる標準規格の策定等を行っている。
 この協会が定めた標準規格をSMPTEと呼ぶ。

◆ AES/EBU
 AES(Audio Engineering Society)とEBU(European Broadcasting Union)が確立した、デジタル・オ-デイオ信号用入出力インターフェース・フォーマットの規格。世界的に通用する標準規格として放送用機器に採用されている。1回線で2チャンネル分(ステレオ1チャンネル)の信号に対応しているのが特徴で、通常XLRタイプの接続で送信される。

◆ 走査線(Scanning line)
 走査線とは、テレビやディスプレイの画面の水平方向の線。
テレビやディスプレイの画面では、画素(Pixel)という小さい画面の単位に分割することができる。この画素を左から右へ、上から下へ順に表示ことでテレビやディスプレイの画像となる。このように順に表示していくことを走査といい、走査線とは、走査によって描かれた画素の横1行分の映像信号のことを指す。

◆ インターレース方式(Interface)
 走査線を一本ずつ飛び越して偶数・奇数の片方ずつを交互に走査して画面を表示する方式。一度に走査する走査線量を全体の半分に抑える(人の目には残像によって連続して見えている)ことで、半分のフレーム周波数で倍のフィールド周波数映像を表示できる。動きの速い画面は、動きがスムーズに表示できるという長所があるが、画面に“ちらつき”(フリッカ)が目立つという難点がある。
日米方式の場合、1秒間の画像枚数は30枚(29.97フレーム)、これを上から1・3・5・7……という具合に一本飛ばしで表示して、一番下まで行った後 再び上から2・4・6・8……と残った走査線を表示する。二回(2フィールド)で一枚の画像(1フレーム)を作っている。擬似的に60フレームを実現し、早い動きがスムーズに表現できる。

◆ プログレッシ方式(Progressive)
 1回の走査で、1つの画面(フレーム)を作る方式。フリッカー(チラツキ)がないので安定的な画面を表示できる。
 画面一枚あたりのフレームレートは59.94fpsとなるため、 インターレース方式に対して倍の情報量となる。
プログレッシブ方式はインターレース方式にくらべ動きのある映像を滑らかに表現するのは性能が劣るが、静止画像や 文字を扱うことが多いパソコンのディスプレイや高度防犯カメラの映像などはフリッカーがなく高画質の映像が表示可能なのでプログレッシブ方式が採用されている。
液晶テレビやプラズマテレビでは、インターレース方式で受信した信号を内部処理ですべてプログレッシブ方式に変換して画像を表示している。 これをプログレッシブ変換(IP変換)と呼ぶ。
1080/29.97p、1080/25p、720Pなどが普及している。

◆ サンプリング方式 / Sampling
 サンプリング(標本化)とは、アナログ信号をデジタル信号に変換(AD変換)することである。
 人の目は色相や彩度には比較的敏感ではないとされており。この特性を利用して、色データを「間引く」のがサンプリング。色信号の圧縮方式である。
サンプリング方式は、「4:2:2」とか「4:1:1」などと記されが、この数字が「間引き方」を表す。

 4:2:2 Yは全画素、Pb、Prは2回に1回の画素をサンプリング         放送・業務用映像機器
 4:2:0   Yは全画素、Pbは2ブロックにつき1つの画素をサンプリング     HDV
 4:1:1   Yは全画素、Pb、Prは4回に1回の画素をサンプリング        DV(NTSC)    
 4:4:4   YPbPrのすべての画素をサンプリング              高画質の映像機器                                                    
◆ サンプリング周波数 (Sampling Frequency ) 
 アナログ信号からデジタル信号への変換(AD変換)を1秒間に何回行うかを表す数値。
単位はHzで、1秒間に何回、信号の波形をデデジタル信号として記録するかをあらわす。たとえば、44.1khz(CD音声)なら、1秒間に441000回の波形をデジタル信号として記録する。サンプリング周波数が大きいほど高品質の信号の記録が可能で、サンプリング周波数の半分にあたる周波数成分までなら完全に元のアナログ信号に復元することができる。


◆ 量子化ビット数 (Quantization bit rate)    サンプリングビット数 / Sampling bit rate
アナログ信号からデジタル信号への変換(AD変換)の際に、信号を何段階の数値で表現するかを示す値。この値が高いほど、元の信号に忠実な高品質のデジタル信号が変換するができるが、データ量は増える。
音や光、電気の流れなどは連続的に変化するため、そのままの形ではコンピュータで扱うことができない。このため、一定の間隔でその強度を測定し(サンプリング、標本化 Sampling)、コンピュータの扱うことのできる飛び飛びの数値データで記録する。この過程を量子化という。

 例えば量子化ビット数が8ビットの場合は、得られた信号を0~255の256段階の数値で表現する。これが16ビットになると0~65535の65536段階で表現するため、8ビットの場合よりも高品質のデジタル信号が得られる。

◆ アスペクト比 (Aspect ratio)
 画面や画像の縦と横の長さ(ピクセル数)の比。SDアナログ放送(地上波、衛星放送)や通常のコンピュータのモニターはアスペクト比4:3である。これに対して、HD地上波放送やHD衛星デジタル放送はアスペクト比が16:9で、横長画面である。コンピュータのモニターはVGA、SVGA、XGA、UXGA、SXGA+などのアスペクト比は4:3だが、SXGAのみ5:4である

◆ ビットレート(Bit rate)
        単位時間あたりに何ビットのデータが処理あるいは送受信されるかを表す語。単位としては  「ビット毎秒」(bps:bits per second)を使う。圧縮された映像データや音声データが1秒あたりどのくらいの情報量で表現されているかを表したり、通信回線が1秒間にどのくらいのデータを送受信できるかを表したりするのに使用する

◆ コーデック(Codec)
 コーデックとは、符号化方式を使ってデータのエンコード(符号化)とデコード(復号)を双方向に可能にする装置やソフトウェアなどのこと。コーデックには、データ圧縮機能を使ってデータを圧縮・伸張するソフトウェアや、音声や動画などのデータを別の形式に変換する装置およびソフトウェアが含まれる。

◆ MPEG
 MPEGとは、映像データを圧縮する際に用いられる方式。ISOにより設置されたグループ(Moving Picture Experts Group)の名称がそのまま用いられている。

▼ MPEG2
 MPEG2は、DVDやデジタル放送等での使用を前提に作られた規格である
高品質な画質に重心を置いた動画圧縮フォーマットである。

 MPEG2 Logn GOP     HDV
複数のフレームにまたがって圧縮する方式で、圧縮比率が高くすることが可能。
                        GOP : Group of picture
 MPEG-2 MP@HL    XDcam HQ
         フル・ハイビジョンの解像度を実現する圧縮方式。プロファッショナル用映像機器で使用。
 MPEG-2 MP@H-14   XDcam SQ  HDV

 MPEG-2 MP@ML      DVD、DVC、D-VHS
             DVD、DVC、D-VHSなどで採用されている、SDTV解像度におけるMPEG-2の主流。
 MPEG2-PS NXcam    HDV 
             MPEG2の単一番組を多重化し、伝送するための規格。画質には影響しない。
             DVD、ブルーレーなどの蓄積メディアで使用されている。
            (PS : Program-stream)

MPEG2-TS        家庭用HDテレビ、ブルーレー・デッキ等
 MPEG-2の複数番組を多重化し、伝送するための規格。画質には影響しない。
 日本の地上/BSデジタル放送や世界各国のデジタル放送規格の多くで採用されている。インターネット配信での使用されている。D-VHSやMiniDVテープにHDTVビデオ映像を記録するHDV規格や次世代DVD規格でもある
Blu-ray DiscやHD DVD、ハイビジョンテレビ放送を録画するレコーダーなどにも採用されている。
            (TS : Trans-stream)

▼ MPEG4
 MPEG4とは、動画圧縮方式の一つ。コンピューター・ネットワークでの使用を前提とした規格で、低速の回線や保存領域の少ないハードウェアでの使用を考えているため圧縮率が大きくなっている。業務用、家庭用のHD映像記録フォーマットとして最も多く採用されている。

◆ AVCHD(Advanced Video Codec HD)  業務用、家庭用のHD映像記録フォーマット
 2006年5月に松下電器産業(現:パナソニック)とソニーが基本仕様を策定したハイビジョン動画記録フォーマットである
映像には高効率符号化が可能なH.264/MPEG-4 AVC方式を採用、音声にはドルビーデジタル (AC-3) 方式(LPCM:オプション)を採用、多重化にMPEG2-TSを採用したものである。
業務用のデジタル・ビデオ・カメラ、家庭用のデジタル・ビデオ・カメラ、DVD等で幅広く採用されている。
2011年7月に 「AVCHD Ver. 2.0」が策定され、3D記録用の「AVCHD 3D」、1080/60p,50p記録用の「AVCHD Progressive」、3Dと1080/60p,50p記録の「AVCHD 3D/Progressive」が規定された。

▼ MPEG4-AVC/H.264
家庭用のデジタル・ビデオ・カメラやブルーレイ・デッキで幅広く使用されているハイビジョン動画記録フォーマット。
 SONY、Panasonic、Canon、JVCなど主要な家庭用のデジタル・ビデオ・カメで採用されている。

◆ AVC-Intra
 パナソニック株式会社が放送機関やコンテンツ制作プロダクション向けに開発したプロフェッショナル用映像圧縮方式。従来のDVCPRO-HDを改良した。
時間軸による圧縮を行わず、フレーム内(Intra-Frame)で圧縮(I-only圧縮)を行うので、各フレームが他のフレームに依存せず、動きの速い映像にも対応できる。画質が安定しており、編集・映像加工作業に適している。また、メモリーカード用のカメラなどやファイルベースの映像機器へのインターフェースが良い。
AVC-Intraは、MPEG2の約2倍の圧縮比率を実現している。高画質でフルHD仕様の100とニュース向けの圧縮比率の高い50の2種類がある
 DVCPRO収録・再生デッキ、P2ビデオ・カメラなどで使用。

▼ AVC-Intra100 
 ビットレート 100Mbps 画素数 1920x1080 サンプリング・フォーマット 10bit 4:2:2

▼ AVC-Intra50
 ビットレート 50Mbps 画素数 1440x1080 サンプリング・フォーマット 8bit 4:2:0

◆ Prores 422
 ProRes 422、マルチストリームのリアルタイム編集での高いパフォーマンスと、保存サイズが小さいにもかかわらず高品質の映像が確保できる圧縮方式。Final Cut Pro 用の高いパフォーマンスを実現する編集コーデックとして機能するよう設計されている。
Apple ProRes コーデックファミリーのすべてのコーデックは、フル解像度の SD、HD、2K、4K のフレームサイズをサポートする。
KiPro(AJA)やHypeDeck Studio(Blackmagic Design)で採用している。

◆ H.264
H.264/MPEG-4 AVC  H.264 AVC
MPEG-4 AVC / MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding
2003年5月にITU(国際電気通信連合)によって勧告された、動画データの圧縮符号化方式の標準の一つ。ISO(国際標準化機構)によって動画圧縮標準MPEG-4の一部(MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding)としても勧告されている。このため、「H.264/MPEG-4 AVC」「H.264/AVC」のように表記する場合が多い。
H.264は、業務用や家庭用の映像機器や地上デジタル放送の携帯電話向け放送「ワンセグ」、ソニーの携帯ゲーム機「PSP」、「Blu-ray Disc」、Apple社の携帯音楽プレーヤー「iPod」やマルチメディアソフト「QuickTime」などで標準動画形式として採用されている。
H.264は携帯電話のテレビ電話といった低速・低画質の用途から、ハイビジョンテレビ放送などの大容量・高画質の動画まで幅広く使用されている。H.264は、MPEG2よりも圧縮アルゴリズムが改良され、圧縮効率は約2倍と言われている。




サミット開催地はどこに決まる? 主要国首脳会議2016
国際放送センターIBC (International Broadcasting Centre) サミット APEC サービス・システム
東京オリンピック IBC国際放送センター MPCメインプレスセンター
国際スポーツ競技会・オリンピック 国際放送センターIBCシステム
北海道洞爺湖サミット国際放送センター(IBC)
国際放送センター(IBC) IMF世銀総会 東京国際フォーラム 2012年10月
国際放送センター(IBC)で使用される映像信号フォーマット(Video Signal Format)
IBC International Broadcasting Center System
国際放送センター(IBC) 設営・運営業務実績
国際メディアサービスシステム研究所 International Media Service System Research Institute(IMSSR) 設立についてのご案内





Copyright (C) 2015 IMSSR





******************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
Mobile 81-(0)80-5059-3261
******************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする