一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2月21日の川口大野・植山教室(1)

2016-02-28 01:06:38 | 大野・植山教室
21日(日)は、埼玉県川口市にある「川口 大野・植山教室」に行った。自宅を出るのが少し遅くなったので、教室に着いたのは午後1時50分だった。
戸を開けて中に入ると、「今日は来ないと思ったら来た…」とFuj氏の声が聞こえた。
U君は「大沢さんだ」。私はたまにしか来ないので、いろいろ構ってもらえる。
Fuj氏が私に、3月19日に行われる「女流棋士との親睦会2016」のハガキをくれる。
昨日、和田あき女流初段が来席したらしく、彼女からのリレーだ。だが、2部の選択コースは、「C みんなで選ぼう次の一手」に、勝手に○を付けられていた。
これはどういうことかしらん? どうせなら「30秒将棋de二面指し」がよかったのだが、まさか定員に達してしまったのだろうか。もっとも、このコーナーの有無を事前に確認しなかった私がわるかったのだが。
今日もふつうに生徒は多い。15人近くいるが、これが当たり前になってしまった。
早速大野八一雄七段に教えていただく。もちろん角を落としていただいた。
対局開始。△5四歩▲7六歩△6二銀▲5六歩。いつもなら飛車先の歩を先に突くが、今日は矢倉を目論んでいたので、じっくり指す方針だった。
左はSato氏が平手で挑んでいる。大野七段が飛車を振ったようで、対抗型になっていた。
これがおもしろい戦いで、Sato氏が大野玉に詰めろを掛ける。大野七段は下手玉を詰ましたいが、詰まない。そこで△5一香とギリギリの受け。私のほうは序盤だから、こっちの観戦に夢中になってしまった。数手後に大野七段、△4七角と王手に打ち、△8三角成と成り返った。こうなると上手陣は厚い。
私は矢倉を組み、▲6八角と上がる。ここまで組んだのは久しぶりである。また左を見ると、奇怪な進行になっていた。

図以下の指し手。▲8二飛△同馬▲7四桂
まで、Sato氏の勝ち。

▲8二飛△同馬はいいとして、Sato氏はその馬を取らずに▲7四桂。△7四同歩に▲8二馬とするつもりか…と考えたら、大野七段は「アッ!!」と叫んで投了してしまった。
すぐに感想戦が始まる。しかし私は事態が把握できていない。▲7四桂△同歩▲8二馬に△8七歩成で、下手玉が詰みそうではないか。ここで投了する意味が分からない。
それを言うと、大野七段が再び「アッ!!!」と叫んだ。
よく分からないが、大野七段は、自玉が△8二にいると錯覚したらしい。いやそれでも▲8一に成銀がいるからあり得ないのだが、とにかく大野七段が大きな勘違いをしていたらしい。
これはSato氏も同様の錯覚をしていたようだ。
こういうケースは時々あるが、本局は珍局の部類に入ると思う。
ともあれこれで自分の将棋に専念できる。大野七段は△5五歩▲同歩△同金。いつもの私なら▲5八飛と転戦するところだが別の手を指し、△5四金引にも▲5六歩と謝っておいた。とにかく今日はじっくり指すのだ。
大野七段は△6四銀と圧力を掛けてきた。ここはチャンスである。

第1図以下の指し手。
▲6五歩△5三銀▲6六銀△6四歩▲7七桂△6五歩▲同銀△同金▲同桂△5四銀▲6四金△6二銀▲3五歩△6三歩▲5四金△同金▲3四歩△6五金▲6六歩△6四金▲3三歩成△同玉(第2図)

私は▲6五歩と突っ張る。こんなところで考えてはいけない。文字通りノータイムだった。
△5三銀▲6六銀。私の2手得で、駒の勢いが違う。△6四歩の合わせには▲7七桂。矢倉が崩れて、やっぱりこんな将棋になってしまった。
大野七段は△6五歩としたが、ここ△7三桂と対抗するのは▲5五歩△6五歩▲5四歩△6六歩▲5三歩成△6七歩成▲4三と(王手)で下手が1枚多く取れる。
大野七段は△5四銀。ここは△6四銀と思っていたから意外だった。私は▲6四金と張り付く。対して△6三銀打は、▲7三桂成△同桂▲同金△8一飛▲6三金△同銀▲5五桂で、下手指せると思う。
本譜△6二銀の辛抱には、▲3五歩の桂頭攻め。以下桂を取り合ったが、それはこちらに分がある。
△3三同玉に次の手は。

第2図以下の指し手。▲4五歩△5三銀▲2四歩△3五歩▲3四歩△同玉▲2三歩成(投了図)
まで、一公の勝ち。

第2図でふつうに▲2五桂と跳んでもいいが、一瞬飛車先が重くなるのが気に入らない。
角が働いていないので、▲4五歩と突いた。△5三銀の活用には、▲2四歩の合わせ。これで少しよくなったと思った。
△3五歩には、▲3四歩と最後の一歩を使う。△3四同玉に▲2三歩成。
と、ここで大野七段が投了してしまった。

ちょっと早い気もするが、△2三同銀に▲4三銀。以下△3三玉▲3四歩△2二玉に▲3五角で、上手に楽しみがないと見たものだろう(▲4三銀では▲4六桂もあるかもしれない)。
感想戦。大野七段は△6四銀を後悔した。「玉が▲7九だから▲6五歩とは突いてこないと思ったんだけど…」
「私は行きます」
後の△5四銀も、やはり△6四銀だったらしい。
まあもっとも、指導対局なのだから、多少緩手を散りばめてもらわないと、こちらに勝機がない。
ともあれ、まずまずうまく指せた一局だった。
(つづく)
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