一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

けたたましいジョナ研(後編)

2013-08-12 00:34:01 | ジョナ研
ドリンクバーに行く途中、その声の主を確認すると、老婆だった。病気か何かと思ったが、そうでもないようだ。向かいにいる男性は息子か。
戻ってくると、また「アアッ、アッ、アッ!!」。たぶんこれは笑い声なのだろうが、人間の発する笑いは「ハハハ」だろう。それが室内に響く甲高い声で「アアッ、アッ、アッ!!」とくるから、周りは不快になってくるのだ。
R-Hon戦はR氏が飛車銀交換の駒得で有利。しかしHon氏も△5四に馬を作り、居飛車を楽にさせない。「アアッ、アッ、アッ!!」
盤上に△4五馬がいる局面で、R氏は▲6四飛と横に滑る。Hon氏は△5五銀。ここでR氏は▲6五飛だが、△6六歩と▲7八玉のコビンを攻められ、劣勢に陥った。
▲6五飛では思い切って、▲6一飛成はなかったか。「アアッ、アッ、アッ!!」以下△同銀▲4一飛△7二馬▲4二と△6二金▲5一と。これなら居飛車も相当だったと思う。
本譜はHon氏が手固くまとめて制勝。先の好手順の指摘といい、Hon氏は好調のようだ。
続いて私がHon氏と対戦。「アアッ、アッ、アッ!!」きょうは3人しかいないから、相手を変えると、私も将棋を指すしかなくなる。
Hon氏が先手を所望する。女流棋士と指導対局するときさえ振り駒なのに、きょうのHon氏はずいぶん殊勝だ。「アアッ、アッ、アッ!!」きょうは勝つ気満々のようだ。
Hon氏が左銀を▲5七に持って行き、三間飛車に振る。さらに▲3八金から▲1八香。これが正調「Hon流変態三間穴熊」だ。「アアッ、アッ、アッ!!」
私は棒銀に出るが、Hon氏が▲4六銀と出たので、私は△4四歩と突いた。Hon氏はこの手を軽視していたようで、考え込む。何かのときに△4五歩があるから、▲4六銀の進退がままならないのだ。「アアッ、アッ、アッ!!」Hon氏は▲3七銀引と辛抱するが、こんな正統の手はHon氏の将棋ではなく、ここからHon氏の歯車が狂いだした。▲4六銀ではHon定跡どおり▲4八銀引として、これからの将棋だった。
本譜は△4七歩成から△3八歩が利き、私の勝ち。
先ほどの老婆は、相変わらずけたたましい。様子を見ると、会話はふつうにしている。そこからどうして、あんなに騒がしい笑い声になるのか。「はは…アアッ、アッ、アッ!!」。まったくイライラする。
続いてR氏と私の対局。私が飛車を落としてみる。ここ最近は平手の対局だったから、これは珍しい。
R氏の居飛車引き角で角交換になる。私は△3五歩~△8二角。そういえば以前、大野八一雄七段がR戦で用いていた。
R氏も臆せず、▲6五歩~▲7五歩と筋よく攻める。実際、イヤなところを攻められた。
通路を挟んだ隣の若者が、「ウルセエ、あのババア…」とつぶやき席を立つ。私たちも彼も長時間粘っているから、エラソーなことはいえないのだが、そうつぶやきたくなる気持ちは分かる。あの客は明らかに、周りに迷惑を掛けている。あの息子さんは、もう少し周りに気を遣う義務がある。
R氏は角銀交換の駒損から、我が玉頭に猛攻する。「アアッ、アッ、アッ!!」私はR氏の飛車を取る。駒得に走っているスキに自玉を寄せられたら、しょうがないと思った。
実際ヨリもあったと思うのだが、R氏の攻めがわずかに単調になり、最後は指し切って投了となった。「アアッ、アッ、アッ!!」R氏の実力を考えれば、これは僥倖の勝利である。
気を良くした私は、6月7日(金)に指した中倉宏美女流二段との将棋を並べる。「アアッ、アッ、アッ!!」本来自分の将棋は並べたくないのだが、私の会心局なので、つい見せびらかしてしまう。
それでまた雑談していたら、Hon氏が帰ることになった。じゃあ私たちも帰りましょうか…と仕度を始めたが、Hon氏はギリギリまで踏ん張ったようで、ダッシュで帰ってしまった。「アアッ、アッ、アッ!!」ときに午後10時18分。いつもは10時退席だから、Hon氏、かなり無理をしたようだ。
R氏と会計を済ませる。3人で7時間以上粘り、5,752円は安すぎだ。次回は大人数でお邪魔して、この穴埋めはしたい。ただそのときは、あの声がないことを祈る。
コメント (2)
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