一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

10月26日のジョナ研(後編)・久しぶりの実戦

2012-11-04 00:18:03 | ジョナ研
手合いは飛車落ちで、△3四歩▲7六歩△4四歩▲4八銀△3二金▲4六歩△4二銀▲4七銀△4三銀▲5六銀△5四歩▲4八飛△6二銀と進む。
△6二銀で通常は△3三桂だから、中倉彰子女流初段独特の誘いのスキだろうが、Tod氏は▲6八玉。だがここは、誘いに乗って▲4五歩と指してみたかった。
以下、Tod氏が三間飛車に振り直し、巧妙に捌く。▲5三角成、と角銀交換に出たところでは、Tod氏が決めに出たのかと思った。
ところが、△同銀に▲2三銀が大悪手。△3四金取りだから上手は△2四金と寄るが、Tod氏は▲1二銀成と香得する。Tod氏、これでしてやったりと思ったと言うが、私たちは呆れた。
私たちが大野教室で、大野八一雄七段や植山悦行七段に口を酸っぱくして注意されるのがこの類の手である。今回の場合、僻地の香を得しても、銀を手放しては下手の得がない。▲2三銀では、△6一玉を包囲すべく▲4三銀とこちら側から打つのが本手で、私たちにはそれしか見えなかった。
さらにTod氏の迷走は続く。▲8三桂成としたのはいいが、この成桂を▲8二~▲9一とし、また香を取ったのには再び呆れた。
将棋は香車を取るゲームではない。玉を詰ますゲームである。彰子女流初段は緩めているのか天然なのか分からぬが、下手にいくつもチャンスボールをくれている。それなのに下手は、ことごとく空振りをしている。まるで、勝てる将棋を拒否しているかのようだ。
最後は彰子女流初段が鮮やかな寄せを見せて、上手の勝ち。Tod氏はいい将棋を落とした。
続いては私とTod氏の実戦。私の二枚落ちである。彰子女流初段-Tod戦が飛車落ちで、私とは二枚落ち、というのも彰子女流初段に失礼な話だが、前回の私とTod氏の手合いが二枚で、しかも私が勝っているからこうなった。
私は△5五歩止めを選択する。ふつうに指していては勝てないときの奥の手である。そしてこれにTod氏がひるんだので、私が十分の形勢になった。
しかし▲7五歩△同歩▲同金△7四歩▲7六金に、△8四歩が緩手。ここは△7三桂と、桂の活用を急ぐべきだった。数手後Tod氏に▲6五歩と決戦されて、一遍にこちらが悪くなった。
しかしTod氏が手拍子で指した手が悪手で、ここからは上手持ちになったようである。最後は豊富な持ち駒に物をいわせて、下手玉を即詰みに討ち取った。
ここでHon氏は退席。合宿ではよろしくお願いします。
続いてはKun-Fuj戦。ふたりは2日後に社団戦の最終戦を控えているので、その調整の意味もある。Kun氏の所属するチームは現在12勝0敗+勝ち点1で、完全優勝の目標があるが、Kun氏の充実ぶりが窺える。
将棋は、Kun氏の先手三間飛車に、Fuj氏の5筋位取り。これは珍しい。
Kun氏は中飛車に振り直すが、△7三桂がやや軽率だったか。Kun氏にすかさず▲7五歩と突かれ、△6三金▲7四歩△同金と金が上擦っては、先手が指し易くなった。
私は「頼まずもがな」のつまみを頼む。のんべえでない私が店の売り上げに貢献しようと思えば、食事を頼むしかない。それでまた太る。
Kun氏の指し手は以後も冴える。一気に寄せるかと思えば自陣に手を入れ、容易に負けない形勢。カナ駒を入手したあと、一気にFuj玉を即詰みに討ち取った。
まずはKun氏、会心の一局。Fuj氏は不慣れな指し手で、力を出し切れなかった。
感想戦では、△4二銀をどこかで入れとくんだった、とFuj氏の感想があった。
ここでTod氏が退席。Tod氏は神奈川在住だから東京を縦断するが、これに懲りず、またジョナ研に参加してほしいと思う。
このあとは4人で雑談。せっかくなので、LPSA芝浦サロンの中倉宏美女流二段戦も並べてもらう。熱戦の末、Kun氏の勝ち。
11時25分、Kun氏も帰ることになったが、私たちはもう少し粘ることにする。この3人は大野教室の食事会でイヤというほど顔を合わせているのだが、話すことは尽きない。どうかしていると思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする