鎌倉に住んでる

うまいものを食べて飲んで、のんびり暮らしたい。

アルケオメトリア

2012-04-27 23:30:00 | 日記

東京大学総合博物館

「アルケオメトリア」

なにっ? 考古学計測、という意味らしい。

120427_1.jpg

理学的方法などによって遺物の計測をすること、

について展示してあった。

入り口のところから、ずっと縄文人の骨が展示してあって、

そっちのほうについつい時間を費やしてしまう。

それで、一番奥の部屋に、

「火焔土器」が数点置いてあって、

いよいよ「アルケオメトリア」。

C14年代測定、CTスキャンを使った測定、

電子顕微鏡による観察など、

あまりなじみのない難しいところを、

なんとか示そうという努力のあとは見えた。

高校のとき、物理と化学を選択しなかったことが、

ここまで引きずるとは。


小柴昌俊氏がノーベル物理学賞を受賞した記念にと、

製造もとの浜松ホトニクスから贈られた

「カミオカンデ」でニュートリノを捉えた光電子増倍管が、

本郷通りに面してひっそり。

120427_2.jpg

東京大学総合博物館

「アルケオメトリア-考古遺物と美術工芸品を科学の眼で透かし見る

~6月17日(日)




皇居のまわりを

2012-04-26 23:30:00 | 日記

雨の午後、手持ち無沙汰だったので、

ふらふら散歩。

東京国立近代美術館は竹橋にあるのだが、

もうちょっと坂をのぼっていくと、

重要文化財に指定されている

旧近衛師団司令部庁舎(1910年竣工)の建てものを利用した

東京国立近代美術館工芸館というのがある。

120426_2.jpg

ここで「越境する日本人」という展示がはじまったので寄ってみる。

越境する、とはつまり、戦前の朝鮮半島、

さらに中国大陸へ、おもに陶芸技術の探索に出かけた日本人、

という意味だった。なんだ、そうか。

120426_1.jpg

というわけで、その後民藝運動として実を結ぶ、

そう言い切ってしまっていいものかどうかは不明だが、

高麗青磁、粉青、青花、磁州窯などのコピーを熱心にやった軌跡。

高麗青磁のコピーは見分けがつかないほどの精巧さでした。

東京国立近代美術館工芸館

「越境する日本人-工芸家が夢みたアジア1910s1945

~7月16日(日)

そのまま北桔橋門から皇居東御苑に入って、

江戸城天守台のよこを通り、

120426_3.jpg

汐見坂から、かつて海だった丸の内のビル群をながめ、

120426_4.jpg

マチュピチュの住居あとのような門あとを過ぎると

120426_5.jpg

三の丸尚蔵館がある。

小さいスペースだが、

維新以後、献納された美術品をちょっとずつ見せる施設。

いまは、内国勧業博覧会に出された絵画や工芸品を展示中。

柴田是真「漆絵画帖」、荒木寛畝「孔雀之図」など、

うならせる作品を見られました。

う~ん、あと2回の展示替えもおさえないと。

三の丸尚蔵館

「内国勧業博覧会-明治美術の幕開け」

~7月8日(日)

120426_6.jpg

517日にリニューアルオープンするパレスホテルのあたり、

石垣の積み替え工事をしているので、

枢密院の建てもの(1921年竣工)が丸見え。

さらに御幸通りのほうへ歩いていると、

突然目の前に馬車が。

車室には私服警官らしき人物がひとり。

うしろには黒塗りの車列。

予行練習らしい。

120426_7.jpg

お馬さんは生き物なので、

そりゃ場所をわきまえませんわな。

120426_8.jpg




エルミタージュと三都

2012-04-24 23:30:00 | 日記

国立新美術館

「大エルミタージュ美術館」展。

120424_1.jpg

あまり興味はないのだけれど、

ポスターのマティスの絵は見てみたいなあと思った。

ルネサンス期の、ぶよぶよ裸の絵とか、

宗教(キリスト教)の絵は、

なんかめんどくさい。

だいたい田舎のロシアやろう?とか偏見の塊。

でも意外によかった。

なんせ、パッと目が覚めるような発色。

16世紀から20世紀まで、

1世紀ずつ5期、各20点前後が展示されていて、

おのおのテーマが掲げてあり、わかりやすい。

しかし、所蔵総数300万点以上って、どういうことか!

16世紀はいただけなかったが、

そのあとの段階からの絵がいい。

ぜんぜん知らない画家ばかりなので、

覚えてないのですが、これはよかったです。

むしろ20世紀のアバンギャルドは弱かった。

120424_2.jpg

国立新美術館

「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」

~7月16日(月)

以後、名古屋市美術館、京都市美術館を巡回するそうです。

さてそれから、

おお急ぎで大江戸線に乗って新宿に出て、

京王新線にのりかえて東府中へ。

府中市美術館「三都画家くらべ」

120424_3.jpg

前期は「花と動物」がテーマで、

すでに後期「人物画くらべ」の展示。

江戸中期以降の、京、大坂、それに江戸で

活躍した画家たちの人物画の相違を

わかりやすく見せてくれる。

もちろん上方の圧勝ですが。

蘆雪の「なめくじ図」が、

後期にも展示されていたのは、

やはり、これは見て欲しいという

学芸員のアツイところなのだろう。

タイトルの「江戸」は「江戸時代」ということかな。

府中市美術館

「三都画家くらべ 京、大坂をみて江戸を知る」

~5月6日(日)




ヨコハマヨコスカストーリー

2012-04-21 23:30:00 | 日記

神奈川県立歴史博物館

「ヨコハマヨコスカストーリー」。

これほど、なんとなく出かけて見た、

という展覧会はない。

「これっきりぃですかぁ~」の連想だけ。

「二つの港町の戦後文化」というサブタイトル通り、

焼け野原に占領軍が進駐し、

その後、ヨコハマとヨコスカに米軍が居座わるのを、

たんたんと地図や写真で示してある。

120421.jpg

会場の入り口に置いてある無骨なジープ、

じっさいに追浜で組み立てられて、

占領中の日本(Occupied Japan)を走り回ったあと、

フィリピンだかでお役御免になった車体だそうだ。

チョコレート、ドブ板通り、本牧、ジャズ……、

進駐軍兵士に接する心得などが記されたチラシもあったが、

敗戦後の感覚ってどんなもんだったのだろう。

そういう生の体験を、けっきょくあまり聞けないまま、

過ごしてしまったような。

ヨコハマヨコスカでのそれは、

なんとなく「プラス」イメージが強い。

そんな懐古感のある展覧会でした。

神奈川県立歴史博物館

「ヨコハマヨコスカストーリー 二つの港町の戦後文化」

~6月17日(日)




燕子花と八橋

2012-04-20 23:30:00 | 日記

根津美術館「光琳」展。

根津所蔵の「燕子花図」(国宝)と、

メトロポリタン美術館所蔵の「八橋図」を、

ならべて展示、という展覧会でした。

これも1年延期されたやつ。

120420.jpg

一定の図案の配列を、コピー&ペースト、という発想は

いまに続くものだから、

これを300年まえにやった光琳はすごい。

でも、思ったほど感激というのはなかった。

どうもさいきん麻痺してるな。

根津美術館「KORIN」展

~5月20日(日)




堀野正雄とロベール・ドアノー

2012-04-19 23:30:00 | 日記

雨の夜、寄ってみた。

恵比寿ガーデンプレイスにある、

東京都写真美術館、

まずは「写真家 堀野正雄の世界」。

堀野正雄(190798

なんかもっとファッション関係の写真かと思ったら、

報道写真方向の写真が多かった。

それで、ちょっと皮肉っぽい視線が入ってて、

じっくり見る。

女学生がガスマスク付けて行進する画なんか、

笑いなしでは見られんやろ。

120419_1.jpg

写真の世界は、なまじ歴史が浅いゆえに奥が深い、

ような気がする。

とくに戦争前後の、

枯渇感とか、表現方法も模索とかが、おもしろい。

いまの写真は、アイデアありきかな。

まあアイデアが出るのがすばらしいのです。

120419_2.jpg

続いて、ロベール・ドアノー(191294)、

「パリ市庁舎前のキス」で有名な人というと、

ああ、あの写真ね。

120419_3.jpg

写美の玄関わきに、大きな写真が貼ってある。

レジスタンス活動から、

さいきんのパリの町なかの生活を捉えたものまで、

どの写真もほのぼのしていて、

こっちもじっくり楽しめた。

子どもと犬と、それに若い女の子、

写真はこの3つのモチーフに限る。

「ベアト」も見ようと思っていたが、

この2つで力尽きた。

東京都写真美術館

「幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界」

56()

「生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー」

~5月13日(日)




ホノルル美術館の北斎

2012-04-14 23:30:00 | 日記

またまた日本橋、三井記念美術館「北斎展」。

これは、たしか去年くるはずが、

地震とか放射能とかで延期になったやつか。

120413_1.jpg

ここ数年、肉筆画に魅せられてるので、

版画はイマイチ。

保存状態は抜群にいい。

後期は全点展示替えだそうです。

はす向かいの奈良県観光紹介所

「奈良まほろば館」のまえに、

またこの子。

来月また行きますよ。

120413_2.jpg

せんとくん、奈良朝装束篇。

三井記念美術館

ホノルル美術館所蔵「北斎展」

~6月17日(日)




ぶらぶら日本橋

2012-04-06 23:30:00 | 日記

ブラタモリでやってた、

日本橋の鰹節屋が経営する立ち食い蕎麦屋

放映の翌日にかけつけるとは、

我ながら…

120406_1.jpg

昼間はすごい人だったと、

常連さんと店員の話し。

たしかにダシはうまい!ちょっと甘いが。

思わず飲んでしまった。

蕎麦は、まあ普通です。

120406_2.jpg

ネギが入れ放題なんだが、

国産のものだそうで、

常識の範囲だといいけど、

範囲外と思う人は自主的に

お金を入れよとボックスがある。

このままでは値上げになるが、

値上げしてでも国産、

値段はこのままで中国産、

というアンケートもあって

120406_3.jpg

で、今日は三井記念美術館の「茶会への招待」。

週末で終わるのであわててかけつけた。




KATAGAMI Style 世界が恋した日本のデザイン

2012-04-05 23:30:00 | 日記

三菱号館「型紙」展。

プレオープンにもぐりこむ。

号館、まだ入ったことなかった。

これは美術館にするしかない建てもの。

しかも、見にくい。

120405_1.jpg

江戸小紋など、細かい染め模様の日本の型紙を、

ヨーロッパの人びとが大事に取っておいてくれた。

日本には、こんなもの集めてるところはないそうだ。

染め物のほか、壁紙など、

当時のヨーロッパのアーツ&クラウツ運動などに、

えらく影響を与えた。

アール・ヌーボーも、

もとはこのあたりから生まれたそうだ。

って、ほんまやろか。

日本万歳、でいいんかなあと、

ちょっと疑問に思った。

しかしまあ、きれいです。

こんな細かい模様を、

よくも連続的に染められるものだ。

再現ビデオを館内で上映してるので、ぜひ!

あと、三菱の再現のこだわりがスゴい。

展示とともに、ビル内の装飾もじっくり見るべし。

120405_2.jpg

東京駅復原工事、

ついにベールが取られて全貌が。

中央口のデザインは

あまり変わらなかったのでよかった。

ということにしよう。

しかし銅板の輝きがへんちくりんやわ。

三菱一号館美術館

KATAGAMI Style

世界が恋した日本のデザイン

527()