夕方から池袋で打ち合わせがあったので、
あいまに板橋区立美術館へ。
無理のない、ごく自然な流れ。
成増からバスで10分。
不便といえば板橋区自体が辺境なだけで、
のぼりを立てるほどではないと思いますよ。
区立の美術館のなかでは、
ひとつ抜きん出た存在の「板橋」。
とくに江戸絵画の企画展はマニアックさで定評がある。
今回は「実況中継EDO」。
「写生」「真影」を追求した江戸時代の作品に注目。
伊能忠敬の日本地図もふくめて、
江戸時代の博物画はあなどれない。
植物、魚類では
同時期のヨーロッパのものに
ひけをとらない。
あっちにはボタニカルアートという
ジャンルがある。
地図や建築などの版画もそうやね。
しかし、人物描写は主観が入りすぎるんかな。
あと、なぜか虎や犬、子どもの絵はヘタやな、江戸は。
建築物は投影法以前に、
写そうという発想がないようだ。
小笠原のウミガメの等身大図があった。
表と裏と、側面と。これはスゴい。
はるばるたずねて、ゆっくり過ごせる
板橋区立美術館「実況中継EDO」は
1Fのトイレに行くと、
デュシャン風の便器とミッフィー風の耳がみられる。
デュシャンの「泉」は、
ふだん使いの便器を展示物にした、
逆転の発想の「芸術」だが、
この使用できる便器は
牛波(NIU-BO)氏の「泉水」という作品。
うんちくは便器のうえに掲示してあるので、
小便器をつかえるひとは行ってみてください。
毎年ボローニャ展をやるからかな。