鎌倉に住んでる

うまいものを食べて飲んで、のんびり暮らしたい。

狩野一信展

2011-04-29 23:30:00 | 日記

地震で相当被害が出たらしい、

江戸東京博物館。

当初、315日より開催予定が、

ようやくはじまった。

「五百羅漢 幕末の絵師 狩野一信展」

110429.jpg

狩野派400年、最後の絵師狩野一信が

増上寺に収めた五百羅漢図100幅を一挙に公開、

と一年まえから、妙なチラシをまいてた



ほかにも成田山新勝寺所蔵の巨大仏画など。

入り口、第1幅めからじっくりみていく。

21対に10人の羅漢さんが入ってる。

50組で計500体の羅漢さん。

羅漢さんには天使のように、光背が丸くついてる。

細い毛先で描かれた羅漢の表情や、

さまざまな人物、動物の表現に感嘆する。

ところが、とちゅう30幅くらいから

だんだんと怖くなってくる。

なかには正視できないものまで。

気の小さい人は、このへんは飛ばしたほうがいい。

西洋画の陰影法遠近法をまねたもの、

さまざまな表現のものがでてきて、

ぐいぐい引き込まれていく。

これはすごい!

狩野一信、まだまだ研究途上で、

どういう人だったかわからないことが多いそうだ。

NHK2年ほどまえに「五百羅漢」を描き上げていく様子を、

余貴美子と嶋田久作で再現したドラマをやってた。

110429_2.jpg

四つ足の巨大建築。力士が四股をふんでる姿とか、

できたときは何の冗談かと話し合った。

どんな揺れ方をしたんだろうか菊竹清訓1993年設計による。

九州国立博物館とか九段の昭和館とか、さいきんの曲線の建物とは

まったく異なる印象。メタボリズムとは、メタボになること?

と、好きなことを書いてみる



「五百羅漢 幕末の絵師 狩野一信展」

江戸東京博物館

73()




西丹沢へ

2011-04-24 23:30:00 | 日記

今日は釣り。

早朝、西丹沢自然教室まえに到着するも、

眠くて眠くてしようがない。

少し離れた広場にクルマを停めて寝る。

たっぷり眠って起きたら午後。

なにしに来たのやら。

しかし、昨日の大雨がウソのような快晴。

新緑のなかヤマザクラとヤマブキが見ごろ。

あまり見込みはなさそうだけども、

林道のゲートまえにクルマを置いて沢におりる。

110424_1.jpg

西丹沢は花崗岩質。河原が白っぽいのが特徴。

川虫を探してひっくり返す小さな石まで、

マーブル柄なのがいい

2時間で100メートルほど釣りのぼる。

先行者の足跡だらけにもかかわらずヤマメが2匹出た。

2時間釣ったといっても、

うち30分はエサ探し、

あと30分は枝にひっかかったしかけの作りなおし。

渓流釣りはなんの修行か、

ぶつぶつ禅問答。

110424_2.jpg

釣ったら断然食べる。こんなきれいな魚を食べずにおれるか

思いのほかフライの人が多かった。

彼らはたいがいキャッチ&リリース。

河原でワタを抜いてると視線をあびる。

甘露煮にしたら白いごはんがおいしいのに。




府中~町田とかけずる

2011-04-23 23:30:00 | 日記

天気は大雨予報

昼から首都高湾岸線を東京へ、

それから新宿線をうねうね行って、

中央道・調布インター。

途中、前が見えなくなるほどの豪雨も、

府中では止んでた。

ケヤキだろうか、新緑が雨に濡れてきれい。

細かい花が道を埋め尽くしてる。

府中市美術館「江戸の人物画」

110423_1.jpg

蕭白や若冲のカットが地下鉄のドアのところに貼ってあって、

早く行かなければ早く行かなければ、と毎朝せかされてた

ん?

浮世絵、さいきん言う江戸絵画、蘭画、

そして西洋画の受容。

人物画、というテーマが

ちょっと中途半端な結果に。

こういうのはいつも難しい。

でも、こういう切り取り方のときにしか

出てこない画家もいるので、

おもしろくもある。

常設で明治以降の人物画もやってた。

こっちはおもろい。

あと、牛島憲之。



急いで町田に向かう。

悩んだ結果、関戸橋から鎌倉街道。

新しくトンネルができてて

思いのほか早く着いた。

20年来、来たい来たいと思っていた、

町田市国際版画美術館。

110423_2.jpg

「駒井哲郎」展。

「国際」「版画」美術館を名乗るだけあって、

銅版画のしくみがくわしく解説されてる



銅版画の温かい、

いや粗っぽいような、

じつは細密なのが

気になってしようがない。

浜口陽三、長谷川潔、そして駒井哲郎。

おもに戦後活躍するこの3人のなかで、

駒井哲郎の大規模な展覧会はワタクシ的には初めて。

福原コレクションというそうだ。

110423_3.jpg

立派な図録を買うたので、しっかり読まねば


府中市美術館「江戸の人物画」は5月8日(日)まで、

町田市国際版画美術館「駒井哲郎」は6月12日(日)まで。

「駒井」展は前期と後期で展示作品総入れ替え。




ぽかぽか陽気の恵比寿へ行く

2011-04-14 23:30:00 | 日記

山種美術館

「ボストン美術館浮世絵名品展」

恵比寿の駅からずっと坂道を歩いてのぼる。

暑い!しかも恵比寿なのに中高年が多い!

なんと、中高年たちがそのまま山種美術館へ入っていく!

ただでさえ地下の狭い美術館。

中高年がぎっしりつまってました。

地震で一時閉館していたので、

展示終了間際に殺到しているらしい。

「錦絵の黄金時代―清長、歌麿、写楽」と

サブタイトルがあるように

鳥居清長、喜多川歌麿、東州斎写楽を中心に、

勝川春章、鳥文斎栄之、歌川豊国など。

110414.jpg

ボストン美術館といえばビゲローコレクション。

フェノロサが屏風や絵巻など伝統的な絵画を収集したのに対し、

ビゲローはあらゆるものを集めた。

二束三文だった浮世絵版画が、

世の中にたくさん残ったからいいのだが……


役者や遊女だけでなく、

市井の人を描いたものも多い。

「難波屋おきた」

「高島屋おひさ」

「日の出屋後家」

「笠森おせん」

……

江戸の町では、評判の看板娘がいまのアイドル。

門前の水茶屋、楊枝屋の店先には

その娘見たさに行列ができ、

ブロマイド(浮世絵版画)が大量に刷られた。

くろうと路線に飽きて、

薄化粧の純朴に戻ってくるのは、

いつの世も同じなのか。


山種の展示は17日までだが、

続いて千葉市美術館へ巡回の予定。

千葉市美術館

426() 65()




桜を見に行く

2011-04-10 23:30:00 | 日記

110410_1.jpg

段葛は例年になく混雑今年は花がてんこもりに咲いてる

人ごみを避けて頼朝の墓へ。

鎌倉幕府を開いたといっても、その墓所さえ不明確。

江戸時代中期、頼朝の末裔を名乗る島津重豪によって整備され、

最近になって周辺の土地とあわせて島津家から鎌倉市へ寄贈された。

110410_2.jpg

頼朝の邸宅であった大倉御所跡の背後に建つ「頼朝の墓」

石段の下の白旗神社でお弁当を食べて、

帰りは八幡さんを横切って扇谷へ向かう。

ひたすら人ごみを避けて歩く。

110410_3.jpg

和辻哲郎の旧宅を移築した川喜多邸が公開されていた

ソメイヨシノももちろんいいが、

谷戸を区切る尾根に1本2本と咲くヤマザクラがきれい。

110410_4.jpg

浄光明寺の桜。この奥の石段のうえの収蔵庫に、

尊氏がそのまえで後醍醐に叛旗をひるがえすかどうか、

悩んだという宋風の阿弥陀三尊像が収められている。


ちょっと時間が遅くて、仏さまも17日まで特別公開の

「覚賢五輪塔(国指定重要文化財)」も拝められなかった。

とにかく人の出がすごかった。

毎春、満開の桜の下で酔いつぶれたいなあと思うのだが、

鎌倉ではなかなか実現できそうもない。




今城塚古墳

2011-04-02 23:30:00 | 日記

3回めの帰省は今城塚古墳。

6世紀前半の大型前方後円墳。

真の継体天皇陵といわれているが、

宮内庁は継体陵として、

この今城塚から南西2キロほどにある

5世紀中葉の太田茶臼山古墳を比定しているので、

この今城塚は国指定史跡にすぎない。

以前は荒れ果てた墳丘に柵もなく立ち入り自由で、

周濠が途切れた池でフナ釣りをしてた。

110402_2.jpg

周濠部は芝生に、墳丘に沿って石貼りがされて、

すっかり前方後円墳だ

それが15年ほど前から学術調査がはじまり、

また北側にある丘陵地帯で

この今城塚に埴輪を供給した

工房(新池遺跡)がみつかったり、

祭祀場面を再現したとみられる埴輪群が

当時の配置のまま発見され話題となった。

それで、このたび整備工事が終わり、

隣接地に博物館が開館したのでみてきました。

110402_1.jpg

田んぼのあぜだったところに埴輪群のレプリカが並べられている

復元された埴輪群はもちろん、

調査中にみつかった竜山石、二上白石、

それに熊本県宇土産の馬門石をつかった

それぞれの家型石棺実物大模型があり、

墳丘内をイメージした展示は

なかなか見ごたえがあった。

110402_3.jpg

ずいぶんめかしこんでた

ほかにも、すぐ近くの未盗掘であることがわかっている闘鶏山古墳や、

大規模な平地集落跡である安満遺跡の紹介があり、

市内から多数出土している三角縁神獣鏡なども展示してある。

ちょっと不便なとこですが、

一度行ってみてください。

高槻市立今城塚古代歴史館