Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

閉伊川の雪どけ水の流入始まる

2010-04-12 | 閉伊川調査
 閉伊川第一堰堤では,雪どけ水が流入し始めた。水温は4月10日午後3時10.5度であった。これまでのデータでは,ワカサギの遡上がスタートする水温である。雪どけが始まると急に水温が下がる。手を入れると冷たい。水の色は,白濁したみどり色をしている。水位は堰堤上流端で水位3(約30cm)といったところか?
木々は少しずつみどりの目を出し始めているがまだ冬の装いに近い。気温の上昇と合わせ,水温も徐々に上昇し,水位は低下する。約ひと月程雪どけ水が続く。水位が低下する前の雪解け水が豊富な時期が,ワカサギの産卵遡上やその他の魚(サクラマス,アメマスなど)の遡上には適しているようだ。逆に言うと,雪解け水がないと魚は遡上しにくいということ。そして,産卵後にはエスチュアリー(汽水域,海水と淡水が混じるところ)ではブルームによって増えたプランクトンが仔稚魚が食べる餌として待っているのである。これほど,ドラマティックな季節はない,と調査を初めて16年毎年同じように思うのである。

 

2010年度第1回閉伊川大学校が開催される

2010-04-12 | 閉伊川調査
 閉伊川大学校が開催され,今年度の方針が話しあわれた。今年は3年目となり,北上川の方,宮古の方,旧川井村の方など,新たに参加者が加わった。

本年度は,昨年度に引き続き地元の小学校とタイアップした活動を展開することになった。
「森・川・海と人が共生する安らぎのまち」を目指す宮古市に,何らかの貢献ができればという願いから,
「旧川井村の山々から新里そして河口域の宮古湾まで,一環とした教育活動を実現したい。」
「閉伊川大学校は地域の皆さんと学校とが一体となった取り組みをしたい。」
「世界自然遺産への登録をするにはどうしたらいいか?2014年に開催される世界的なESDの大会に貢献できないか?」
「閉伊川だけではなく,田老,山田,大槌の方にも声をかけ活動の輪を広げていきたい。」

といった意見が出された。
 本年度は,「閉伊川大学校におけるキャパシティビルディングに関する研究」としてさんりく基金から支援を受ける。
 次回は,5月21日金曜日午後18時から,宮古市中央公民館分館において,今後の活動について具体的な話し合いが行われる。