牧ちゃんは白鳥は悲しからずやの詩のなかで、ブルーを敢えてふたつの表現で著しました。
青とあを。単に繰り返しを嫌っただけか、海と空のブルーは違う色だからか。
今回、初めて明暗以外の調色をした濃緑色を使った流星がほぼ完成。
古代から青と緑は無意識に混用されていました。
この流星では意識的に彩度を落としたアオにしたけど、写真じゃ伝わらないなあ。
魚雷搭載がまだなのと、台座の銘板ができてません。
モーターも元気で、ペラも回りました。ひと安心。
写真だと普通の濃緑色に見えますね。結構グレーなんだけど。
流星を愛知に作らせたのは、九九艦爆、彗星と急降下爆撃機の実績があったからでしょ。
現に流星は天体の名称なので、名前からみると艦爆です。2座だし。
一方、九七艦攻の後継は同じく中島の天山で、攻撃機は山の名前というルールに準じています。
脱線するけど、天山って、パッとしないし模型映えしないけど、堅実でいい設計だと思うな。
愛称:流星は艦爆なのに、符号はB7A2と、B7=艦攻なんですね。
海軍は両方できる機体を作らせておいて、混乱している様子がうかがえます。
大戦後半ではとりわけ速い方ではないし、翼のスパンが長く機敏な行動はできないだろうから、戦闘機からは逃げる一方なのに、翼に20mm砲は必要なのだろうか。
地上攻撃用?魚雷を落としてから敵艦を飛び越すときの機銃掃射用?
あんまり合理的思想の機体に思えないね。
急降下から引き起こしても大丈夫で、20mm砲も積めるような主翼の強度にしたら重くなって当然だわね。
モーターライズなので台座の裏側はこんな感じ。
この大きな機体を、片持ちで支えるには2mmのアクリル板でもかなりたわんで、補強が必要だった。
いまいちだったのは、主翼の航法灯。
UVレジンで透明な凸を盛ったが、粘度が緩くてUVで固まる前にモールドの円より広がってしまった。
アップで見たら塗りも悪いね。
UVレジンは注型を作って、固めてから貼るのが正攻法でしょうな。
土日が忙しかったので、月曜日は有給にした。
のんびり楽しむぞ。
ハゲチョロと絶妙の色調、キャノピー塗装も凄くシャープでリアル。
しかもペラ回し!
私も早くペラ回しに挑戦せにゃ・・・。
ところで、旧日本軍の飛行機や兵器全般に言えることですが、仰る通り「合理性」に掛ける部分が多いように思います。
機銃の弾丸さえ互換性が少なかったとか・・・。
結局、量産技術が未熟で数が作れないから、ムリに詰め込みすぎちゃうんでしょうね。性能的にはアベンジャーに勝る、と自慢しても意味がない。
そういう意味では、このキットに2ヶ月も掛けて、要求てんこ盛りで作るなんて、実物と同じ轍を踏んでてリアル?なわけないですよね。
欧米には古代ローマの軍事的な戦略が未だに根強く残っているようで「兵站で勝つ」という考え方や「片手に剣を持って、片手で握手する」という交渉術もそのひとつです。
兵士ひとりひとりを大切にして何とか生きて故国に帰そうとするのもそのひとつです。
大戦中の米国が機銃=ブローニング12.7mmに陸海空全て統一したのも兵站を考えての合理性です。
飛行機も防御と攻撃のバランスが取れた総合力と生産性重視の合理性が出ています。
こういう合理性が大戦時の我が国の戦略には欠けていたような気がします。
前線の飛行場を整地するのに、日本は人力で何週間も掛かって、あちらはブルドーザーであっという間、とか言う記録をみると、がっかりしますもんね。