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2022年は客観的な予想を心がけます。

第48回グランプリ宝塚記念(GI)

2007-06-23 22:06:40 | 最終結論
◎ インティライミ
○ ポップロック
▲ ウオッカ
△ カワカミプリンセス
×ダイワメジャー
×アドマイヤムーン

【見解】
 宝塚記念史上初となるフルゲートによる一戦。GI馬7頭が集結し、その他にも近3年のダービー2着馬が出走するなど、豪華絢爛。盛り上がること間違いない。
 今夏の阪神開催は異様なほどの高速決着が続く。これは明らかに宝塚記念を意識して作られたもので、競走馬の脚元にかかる負担は相当だ。直前の雨でソフトな馬場になったほうが馬のためにはいい。
 展開面を考えるとハナはB着用のアドマイヤメイン。ペースメーカーの役割を果たすだろう。これが逃げればテンから緩みない流れになる。2番手以下も53㌔のアサクサキングスに、マイソールサウンド、ローエングリン、シャドウゲイトと早めに動きたいクチが揃い、後続も速い流れでの追走となる。それを3角過ぎからシャドウが動き、連れて外からメイショウサムソンが進出。人気を背負うアドマイヤムーンも触発されたように動くだろう。高速馬場を考えても、皆が前へ前へと意識が動くのは当然。狙いはその直後、もしくはワンテンポ遅らせた仕掛けのできる馬。
 本命は完全復活を遂げたインティライミ。前走の金鯱賞3着は休み明けで攻め不足。道中は緩みない流れを好位追走。3角で他馬が早めに競りかけるなか、逃げ馬がバテた煽りを受けて位置取りを落とす。そこから直線で内を突いて盛り返してきた。流れを考えれば4角で脚をタメられたことが幸いしたかに見える。だが、この馬は三分三厘で除々に加速して持ち味を発揮するタイプ。決してスムーズな競馬ではなかった。思い起こせばディープ世代のダービー2着馬。厳しい流れを4角で早めに動き、ラスト1ハロンまでディープを脅かした走りは記憶に新しい。それは将来を約束されたものだった。だが、その後は競走馬にとって致命的な爪の病で一時は引退の危機に陥った。更に昨秋からは気性難で全く力を発揮できない日々が続いた。それがメンコを付けた前走で折り合うことに成功。一筋の光明を見出した。そして、佐藤哲を背にしたDWでの最終追いが圧巻だった。顎をグッと引き、シャープな脚捌きで唸るような気配。余力残しの手応えで6ハロンから78秒5-12秒2は文句なし。筒一杯だった昨秋の天皇賞とは雲泥の差だった。完全復活を遂げた今、ダービー当時のロングスパートを披露する時がやってきた。メイショウサムソンをマークし、ワンテンポ遅らせた仕掛けができれば。35秒台中盤で上がってこられる展開は理想的だ。

 同厩舎のウオッカばかりが注目を集めているが、ポップロックも負けていない。前走の目黒記念は585を背負い、入れ替わりの激しい流れを我慢。直線で前が壁になっても慌てず、直線半ばで満を持して追い出し完勝。2着馬とは7㌔差あり、休み明けで仕上がり途上だったことを考えれば文句なしの内容だった。昨年暮れの有馬記念では直線で立て直す不利がありながら2着。追ってから渋太い脚が持ち味で、底力もある。2200㍍は若干短いが、行かせれば前に行く脚もあり、対応できる。そして、何と言っても底力の要求される流れになるころがいい。鞍上には天才・武豊。先週のディアチャンス、目黒記念のポップロックのレースぶりを見ても、仕掛けどころが絶妙。仕掛けのタイミングが明暗を分ける今回、これほど頼りになる男もいない。

 ウオッカは激戦続き。今年は早くも5戦目を迎える。この中間は息を整える程度の調整で上積みは望めない。51㌔は有利だが、前走とは比較にならないほど厳しい流れが予想される今回、初の古馬相手だけに決して楽ではない。凱旋門賞を考えれば休んでほしかった。


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