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2022年は客観的な予想を心がけます。

京都大賞典(GⅡ)回顧

2011-10-09 22:14:09 | 回顧
【馬場】Aコース。開幕週の絶好の高速馬場。

12.8 - 11.0 - 11.8 - 12.7 - 12.6 - 12.3 - 12.8 - 12.5 - 11.8 - 11.1 - 11.4 - 11.3=2:24.1
(60.9-58.1)

 ここでは負けられないローズキングダムが秋緒戦を順当に勝ち上がった。中間の攻め馬では完歩の小さい走りで決してデキは良くは見えなかった。加えて59㌔。メンバーに恵まれたとはいえ、不安要素はあった。レースでは7番枠から馬任せでポディションを取りに行く。各馬の出方を見ながら1角からスッと4番手のインに落ち着く。ペースの落ち着いた2角から少し行きたがる面と内へモタれたが、問題ない程度。向こう正面ではスムーズに折り合う。3角の上り坂に差しかかるところで内へモタれる。悪い癖を見せかけたが、鞍上がすぐに修正し4角から直線にかけてはスムーズに加速する。直線は鞍上の右ステッキと体と左手綱で真っすぐ駆け抜ける。首を水平に使い、グーンと加速する。最後は外から詰め寄られたが、着差以上に差を感じさせる切れ味で差し切った。開幕週のパンパン馬場で持ち味の切れ味を存分に発揮できたし、右回りで課題だった内へモタれる点も鞍上の渾身の騎乗でカバーできた。ここは相手に恵まれたのは確かだが、天皇賞へ向けて視界の明るい内容だった。叩いて確実に上積みを望めるし、何より左回りに替わるのは強調材料だ。

 久々のビートブラックは中間に坂路で3週続けてびっしりと追われ、好仕上がりだった。発馬直後に鞍上が意図的に手綱を引っ張り、控えるように促す。一旦バランスを崩す仕草を見せたが、すぐに行き脚がつき、スーッと好位に取り付く。向こう正面からは離れた5番手で流れに乗る。4角手前の下り坂から手綱をしごきスパートを開始させる。4角ではズブさを見せて外からジャガーメイルに被される苦しい形に。一瞬は飲み込まれそうになったが、直線は大きなフットワークで一完歩毎に力強く伸びる。ゴール前で右手前に替えてもうひと伸び。内、外から挟まれる形になりながら勝負根性で差し返した。大型馬の久々を考えれば申し分ない内容。長いところが合っている。

 立て直したオウケンブルースリが復活の兆しを見せてくれた。元来、腰に不安を抱えて今春は本調子には程遠いデキだった。この中間は3週続けてびっしり追われ、いい頃の動きに戻りつつあった。その証拠に発馬してからの行き脚がいつも以上に良く、一時は先行争いに加わろうかの勢い。これはトモが入っているからである。2ハロン目からはスッと後方に控えるも、それほど前とは離れずインをぴったりと立ち回る。4角の下り坂を利してスパートを開始させ、スムーズに加速して直線もインを突く。2着馬と馬体を併せ、激しい追い比べに。ゴール前で僅かに屈したが、久々にグッとくるレースを見せてくれた。本来は底力勝負でこそのタイプ。瞬発力勝負に対応できたのも評価できる。叩いて本番が楽しみになった。疲れやすい体質だけに中間の攻め過程には注意が必要。

 久々のジャガーメイルは下見どころから気負いが目立っていた。レースではスッと後方に控えて外めに持ち出す。道中の折り合いはスムーズで4角の下り坂から理想的にスパートする。直線は2着馬を被せに行き、一気に前を捕えるかの勢いだったが、外へ膨れる。そこから立て直して末を伸ばすも、ゴール前で内へ切れ込んでしまい、そこを2着馬に差し返されてしまった。久々を考えればいい内容だった。

 超良血馬フォゲッタブルがようやく復活の兆しを見せてくれた。今春は鞍上に反抗する面を見せ、気持ちが走る後方に向いていなかった。宝塚記念当時は、中間の攻め馬で前の馬を追い抜いてゴールする感覚を覚えさせ、馬に自信を取り戻させる稽古を繰り返した。変わり身を期待したが、レースでは発馬でモタれてレースに参加することができなかった。鞍上の川田騎手としてはハナを奪うつもりだったはずだ。この日はゲート内でチャカチャカしてモタれ掛けたが、何とか真っすぐ出る。直後に鞍上が手綱をしごいてハナを主張する。外のネコパンチがハナを奪ったために2番手に控える。いつもなら掛って反抗するが、この日はスムーズに2番手から折り合うことができた。首を上手く使い、スナップの利いた走りは3歳秋の菊花賞当時を彷彿とさせるもの。直線は切れ味に勝る上位馬に屈したが、最後まで諦めない走りをしていた。実力馬がようやく走りに自信を取り戻した。前進あるのみだ。


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