迷歩録 ゆがめる

　　雨の前　　畑耕し　　春準備　　雲垂れ込めて　　寒さや緩む


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　
　　　　　冬空に雲や垂れこめ、今にも雨が降りそうな、そんな天気の大隅地方、

　　　　どことなく冬の天気を実感する。気ままな冬の天気と、隣国の気ままな

　　　　状況がどこか似てる気もする。

　　　　　気ままになるのもいいが、その気ままが、歪んだ気ままである時、関係

　　　　者、関係隣国は困り果てる。そのことを楽しんでいるようにも見えてしまうのは

　　　　愚か者だからなのであろうか。

　　　　　法というものは人間の集団性を維持し、その維持によって人間社会が成り立つ

　　　　その事は国際社会も同じこと、そのために国際法というのがある。この国際法が

　　　　国内法より優先する、その法の支配によって国際社会はなりたっている。この法

　　　　が、自国の都合や、個人の都合で「ゆがめ」られることがあるということになれ

　　　　ば国際関係は破綻をする。過去にその繰り返しを行い様々な戦争という悲しい結

　　　　果を生んできたのではないだろうか。

　　　　　自国の都合とか大統領の都合とか、総理大臣の都合ではなく、国と国の関係を

　　　　前進させるために、必要な手段をとることが賢明な事ではないだろうか、

　　　　　その賢明なことに向かうために「ゆがめる」のではなく、逆行する方向で「ゆ

　　　　がめられる」ことがあるとしたら、国際法の無用論が起きてくることにもなりか

　　　　ねない。そうなれば、またも歴史の繰り返しということになる。国どうし強者も

　　　　弱者もない。平等に公平に国際法の下で話し合うことが大切なのではないだろう

　　　　か。

　　　　　いずれにしても、「ゆがめる」という事の自覚をして、国際的にも人民の幸福

　　　　を実現するためには、何がどのような話し合いが必要なのか、Ā国も、Ｂ国も、

　　　　Ⅽ国も、あるりとあらゆる国が、国際法の原点に立ち戻り、国際関係を考えること

　　　　が大切なのではないだろうか。

　　　　　家庭の法を「ゆがめる」のは、権力を持つ親であることが多い、そのことを自

　　　　覚しておくこともまた大切な事ではないだろうか。