迷歩録 ○○のために

　　朝焼けや　　高隅照らす　　グラデーション　　爽やかさ誘う　　初秋の風や


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ





　　　　　　未明からの雨がやみ、少し遅くなった夜明けとともに、東の空は朝焼けのグラデーション、早起き三文の徳

　　　　　綺麗な自然美を堪能できた。朝焼けができるという不安定な天気になる。その通り、とても不安定な天気の一日

　　　　　である。雷、雨、風、落ち着きなく繰り返される。

　　　　　　不安定と言えば、体操パワハラ問題である。○○選手のために、自分達は我慢をしているんだ、だから暴力問題

　　　　　を告発したのだという、協会副会長夫妻、犠牲的精神を前面に押し出して正当性を国民に訴える手法、それはそ

　　　　　れでいいのだが、国民は「○○のために」という言葉が詭弁であることには気がついているのではないだろうか。

　　　　　　親である者や、教育者特に教員が多用する「○○のために」というフレーズ効果があると思いですか？

　　　　　確かにっその要素を含んでいることはあるのだが。多くは自分の立場や名誉のために選手や、子供の方向性を強

　　　　　制していないだろうか。

　　　　　　援助者にありがちな、親切の押しつけ、おせっかい、勝手に自分がしたいからしておいて、「○○のために」自

　　　　　己犠牲的に援助したのと、恩を着せることを平気で言う援助者が多数いることも事実ではないだろうか。

　　　　　　自己責任の代理をしたり、自分に対する周りに批判を恐れて、選手や学生たちの自己責任を肩代わりして、あ

　　　　　なたのためだからと強制をする。そんな指導を行う教育者や援助者は多いのではないだろうか。

　　　　　　援助者は援助という行為は、自分の生活と名誉のために行っていることを肝に命じておかなければならない。

　　　　　医療現場でもよく患者のためにと言う言葉の裏にある私見を顧みる必要があるのではないだろうか。

　　　　　　教育現場でも進路や将来を決める時、学生のためにという言葉で、学生の自由を束縛していないだろうか。

　　　　　　福祉の現場で、利用者のためにという詭弁で、不愉快なことを強制していないだろうか？

　　　　　つまり、「○○のために」という詭弁を活用した援助者擁護、自己擁護はやめなければならない、そのことで援

　　　　　助技術の向上を目指すことができる。

　　　　　　全ては自分の為だから、そのことを心して援助という行為を行いたいものである。