貧々自適

仕事のかたわらデジカメを構えたり
季節のうつろいや人の優しさに触れ感激する
そんな貧乏オヤジのつれづれ帳です

最後の夏

2005-07-19 00:33:41 | よもやま話
全国各地で「甲子園」を目指した高校野球の地方予選が始まっています。
3年生のほとんどは、「最後の公式戦」ですね。
日頃の練習の成果を惜しみなく発揮し、頑張ってほしいと思います。

7月15日、娘の高校も初戦があり、4/22付に登場(?)した「カレシ」の応援(と言いつつ『どんなヤローか?』見にいった…笑)に、仕事そっちのけで行ってきました。
相手は甲子園の出場経験が全国屈指の名門校(今大会は第一シード)とあって、まず勝ち目はなく「せめてコールド負けだけは…」と観ていましたが、終盤まで接戦という大健闘、よく頑張ったと思います。
娘のカレシのテキサス安打で完封負けも免れ、よかったよかった(笑)

朝日新聞が、いい記事を書いてくれています。
4/22付で私が書いた「エースの急死」について、事前の取材記事では選手たちに余計なプレッシャーを与えない配慮からか、一切触れていませんでした。敗退が決まったあと初めてそのことにも触れ、小学校のころから亡くなった前エースとバッテリーを組んでいたキャッチャー(娘のクラスメートで、アダ名は『ガメ』だそう)のコメントが泣かせます。朝日新聞にも感謝です。
前にも書きましたが、一回戦敗退が常の娘の高校のような弱小チームでも、甲子園へ行けるような強豪高でも応援している我々にとって、選手たちから与えてもらう「感動(=彼らの青春そのもの)」に軽重はないのです。

10年以上前、卒業して25年近く経つ我が母校も甲子園に出場しました。
選抜大会を含め3回(だったかな?)甲子園の舞台を踏めた後輩たちは幸せだなぁと思いますし、アルプススタンドで後輩たちと応援、勝利のあとおよそ25年ぶりの「校歌」を歌ったとき、すっかり「オジサン」になった私なぞ思わず涙腺が…

野球人気のかげりが何かと取り沙汰されてますが、ヘンな駆け引きのない試合をすれば(ファンが)戻ってくると思います。
たとえば「満塁策」以外の敬遠なんて、応援している「いいプレーを見たい」というファン無視もいいところです。
昔、職場で論争(笑)にもなったんですが、夏の甲子園での「星陵・松井の全打席敬遠」はいくら勝つ(しかも高校野球で!)ためとはいえ、敬遠を監督の指示でさせられたであろう選手には、何も「いい想い出」が残らなかったのではないか?と思います。
仮に打たれたとしても「自分の一番いい球を全力で投げたのに、いとも簡単に打たれた。松井はスゴイ!。いま、その松井は大リーグの名門チームでクリーンアップを打ってるよ」という想い出こそ価値があると思うんですが…
スーパースターになった松井と、同じ時期に青春時代を過ごし、同じスポーツをして同じ舞台(それも甲子園)で戦った、なんてごく一握りの選手にしか経験できないことなのに。
あだち充の「H2」のなかに『勝った試合より、負けた試合から多くの教訓を学ぶもんだ』ってセリフがありましたっけ。

野球の面白さの一つとして、3点リ-ドされてて9回ウラ二死走者なしカウント2-0と追い込まれても「逆転」できる可能性のあるスポーツって、そうはないでしょ?
人生と同じで「勝負はゲタをはくまで分からない」という、いかにも日本人が好みそうなところがありますよね。