ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

ずっと探していた場所は*日々のつれづれ*

2017年04月30日 | Weblog
お山に春がきた、と思っていたら、夏のような日もあって。

父と息子は、毎日あれこれ忙しく、楽しそうです。

小屋づくりも着々と。

今年は、去年よりも広いです。

“みんなが長々と休めるように”

父の願いです。


息子は、大好きな柿の木に登るため、梯子作り。


縄をくくりつける場所を、ちょっと調整すれば、安定しそうですね。

息子がそのことを発見するまで、何にも言わないでおきましょう・・・と思っていたら、

すぐに気づいて、祖父と調整の相談をしていました。



そんな二人を眺めながら、わたしは、大好きな、このふるさとの山に居て、大きな発見をしていました。


山は、どんな山でも、人への支えや愛を感じられるものですが、

先祖が大切にしていた土地は、そのレベルが半端ではなく高い。


わたしの祖父母、曾祖父母が大切にして、想いをこめて使っていた山。

わたしの両親が、同じように想いをこめて使ってきた山。

幼い頃のわたしを、ずっと見守ってきてくれた山。


いま、ここを駆け回る息子を、この土地も木々も、本当に嬉しそうに受け止めています。

息子が登ると、喜びにその身を震わせている木々。

息子が駆け回ると、共に踊り出したそうにしている草花。

心地よく疲れ、うたた寝をする息子の頬を、そっと撫でていく風。


そこに、わたしの祖父母の心があると、わたしの曾祖父母の心があると、確かに感じるのです。

曾孫、玄孫である息子を、どんなに可愛いと思っているでしょう。


そういえば、息子は、御先祖様に手をあわせ話しかけることが好きです。

みんなの無事と幸せをお願いしているんだそうです。


きっと、御先祖様たちは、山を吹き抜ける風として、木々のそよぎで、花のかおりで、息子に応えているのでしょう。

互いに、語りかけ、応えながらの日々。

この山で学び生きることのできる息子は本当に幸せなんですね。

改めて、深く感動してしまいました。



この山に、同じような願いをもつ人や子どもたちが集まってくれることは、本当に嬉しいことですが、

みんなが、家族の森を持てたら、そこで学び暮らすことができたら、もっともっと素晴らしいと思うのです。



わたしの父も母も、いつかは、肉体を離れ、御先祖様として見守る存在になります。

きっと、この山にも、二人の心が溢れるのでしょう。



この山を守り、大切にしていきたい・・・。

わたしがずっと探していた場所は、息子にとって最高の学びの場は、

他のどんな素敵な場所やスクールでもなく、この山だったのです。









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