ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

“いただきます”*日々のつれづれ*

2016年01月31日 | Weblog

再び、『野性の実践』から。


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世界はただ見ているだけではない、耳を澄ましてもいる。

(中略)

人間以外の存在は、自分たちが殺され食料として食べられるのを気にしてはいない。

だがそのさい彼らは、喜びと感謝の言葉が人間の口から聞かれることを期待しており、

自分たちが粗末に扱われることをひどく嫌う。

(中略)

アイヌの人々は、「シカ、サケ、そしてクマは我々の音楽が好きで、人間の言葉に魅せられるのだ」と言う。

だから彼らは、狩りの獲物に歌を贈り、感謝の言葉を口にする。

ときに彼らのために踊り、それなりのお返しをする。


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これは、「祭り」の本当の意義ではないかと思います。

たくさんの恵みをありがとう、と、感謝をこめて、

歌、踊りを捧げる。



神社の神さまは、すべてのいのちの代表者だと、わたしは考えます。


神社の神さまから、伝えてもらうのです。

わたしたちの糧となってくれた、たくさんのいのちたちよ、本当にありがとう、と。

あなた方の好きな歌を歌い、踊るから、どうか楽しんでください、と。



アイヌの人たちや、世界の先住民の人たちは、大自然との対話を大切にしながら暮らしていたのですね。

とても理想的な在り方だったと思います。




現代のわたしたちにも、「祭り」が残されています。

そして、こんなに素晴らしい言葉を受け継いでいます。


“いただきます”

“ごちそうさまでした”




大切に、言おう。

みんなが耳を澄ましている、それを感じとりながら。

みんなの心に届くように。

そっと。









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