ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

宝石 *日々のつれづれ*

2015年05月30日 | Weblog




午後の海、光の帯ができる頃。

この美しさが大好きで、このごろよく、訪ねます。



わたしの家は、森のそばにあり、海へも車で10分ほど。

いつでも、どちらへも、行けます。





わたしは、夏の森へは、あまり入りません。

森は、冬から春にかけての間が、いちばん好きです。



冬の森は、飾り気がなく、みんなが素顔で、ひたすらに祈っています。

春の森は、勢いに溢れ、願いに溢れ、希望に輝いています。



夏の森は、植物と動物たちのいのちが満ちていて、わたしは、入ることに躊躇いを感じます。





そのかわり、夏は、海に行きます。


たいていは、黄昏のころ。

少しだけ風が涼しくなる、夕暮れ前のころ。

光の帯が生まれるころ。



光の帯は、ダイヤモンドのような小さな輝きから始まります。

それが、だんだんに増えていき、やがては壮大な帯になります。


そこへ至る、一秒一秒は、目を見張る美しさです。







お日さまが描く、光の帯。

そこを渡っていけるのは、誰でしょう。



軽やかで神秘的で美しい、何か。




でも、こんなに心惹かれるのなら、わたしの心のどこかにも、その神秘的な何かが、息づいているのでしょうか。







ふと、我にかえると、潮騒のおと。

波は、砂にレースの模様を、幾重にも残していきます。






持ち帰ることのできないものばかりだけど・・・

たぶん、それらを見た人の心には、

数えきれないほどのダイヤモンドが輝き、細やかないくつものレースが、その輝きを縁取っているのです。



もしかしたら、それは、宝石よりも素晴らしいアクセサリーになっているのかもしれません。



その人の心によみがえるたびに、外からではなく、内から、輝くものだから。














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