印度ヒマラヤは崖っぷち

非人情的、破壊的、創造的。又崇高、峻嶮。

ぬやまひろし

2011-12-09 19:54:13 | 日記
司馬遼太郎の友人にぬやまひろしさんがいることを教えてもらった。ひらがなである。

八幡坂を上っているときだ。八幡坂を上れば、もう下ることしかない。坂の上の雲はその坂を上り切るまでの物語で、そのあとは下り坂、つまり第二次世界大戦へとはいっていくことを示唆している。

そしてそのことを司馬遼太郎は次の作品でぬやまひろしの事を描いているという。ここ田端文学館にもあるという。田端文化村のしおりの人物の中にのっていると言われるが載っていないと食い下がる。

最後に文学館に戻ってどこにあるのかきくと、司馬遼太郎さんや、中野重治さんら5人で写った写真をさす。えっ西澤隆二としかのってないけど。そのひとがぬやまひろしであった。

かれは豪快な人であったという。死にそうな病気の作家仲間がいれば遠くまで行って看病したそうだ。

仙台文学館の常設展示の「学都・仙台の青春群像」のコーナーに、魯迅、樗牛、泡鳴などに続いて「ぬやまひろし」とあるらしい。彼(本名、西澤隆二)は仙台の旧制二高を中退して上京、中野重治たちと『驢馬』を創刊、やがて非合法活動で逮捕投獄され終戦までを獄中で過ごした人だ。

そしてその数奇な生涯と人物の一端は、司馬遼太郎の『ひとびとの跫音』に活写されている。ようだ。

個人的には、若い時に愛唱した彼の作詞になる「若者よ 体を鍛えておけ」のメロディーが懐かしく蘇る。

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