教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

中学生の成績に影響、ケータイ所有と途中退部《神戸新聞2008年12月18日(木)11:24》

2008年12月20日 | 教育資料
 中学生で携帯電話を持っている生徒と部活動を途中で辞めた生徒は、ともに成績が下降する傾向にあることが、尼崎市教委による「学力・生活実態調査」で分かった。調査の結果を中学の3年間で経年比較して調べたといい、同市教委は「生活習慣が学力に大きく影響を及ぼす状況が分かった」としている。

 市教委は二〇〇四年度から小学五年、中学一、三年、〇七年度からは小学三-五年、中学二、三年を対象に同調査を実施。学力調査は小学三、四年が国語と算数、五年が理科と社会を加えた四教科、中学二、三年はさらに英語を加えた五教科。全生徒について小学生から中学三年まで追跡する形で、成績や生活態度の変化を把握することも狙いとしている。

 〇八年度の中三を対象にした調査で、市教委は「何らかの理由で成績が下がり、退部する者もいる」としながらも、部活を続けた生徒は中一時の平均偏差値五一・四が、中三時には五一・五に上昇。一方、部活を途中で辞めた生徒は、四九・九から四六・五に下がった。部活に入っていない生徒は就寝時間が遅く、朝食を食べないなど生活が不規則になる傾向も分かったという。

 携帯電話については、中三の71・4%が「持っている」と回答。持っていないと答えた生徒の平均偏差値が中一時五二・二から中三時五二・九に上昇しているのに対し、中三になってから持ち始めた生徒は、中一時五二・三から中三時五〇・九に下がっており、市教委は「携帯電話が確実に学習の妨げになっている」とした。

 市学力向上担当課は「学校や家庭での学習時間以外の過ごし方が学力に大きく影響する。家庭との連携を強めながら、対応を考えていきたい」としている。