教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

障害児教育を(少しだけ)振り返る

2006年10月29日 | 障害者とともに
 特別支援教育が口にされる昨今ですが、私たちのT市では、30年以上も前から、すべての子どもたちの就学保障を行う取り組みがなされてきました。養護学校が入学を断ったため在宅になっていた子どもたちの家を訪問し、小学校への入学を案内するところから障害児教育が始まりました。

 T市で取り組んできた障害児教育については、誤解や無理解があります。そして、誤解や無理解を抱えたまま、次の世代に取り組みをバトンタッチせねばならない時期が迫ってきました。

 手元には20年前に作られた「どんどん」という自主編成教材があります。全国で始まった障害児教育の取り組みを踏まえ、教員・保護者・子ども・医師・地域作業所スタッフなどが集まって作った冊子です。この教材を紹介しながら、もう一度私たちのすすめてきた障害児教育について振り返ってみたいと思います。勿論、私の取り組みや経験は、T市の障害児教育の全てを包括するものではなく、不十分で、しかも私なりに解釈されたものも少なくないと思います。しかし語る者がいなくならないうちに、その一端を紹介したいと思うのです。