へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

あくまがきたりて尻をかく

2007-01-05 22:40:38 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

みなさん、事件ですよ~。
「ぎゃあっ
なんだなんだ、なんだ? おとうさんの叫び声がしました。
「やめろっ!誰だおまえはっ
ぼくたちはあわてて家を飛び出して、おとうさんに何が起きているのか確認しました。 すると、あのあやしい女の人がおとうさんに抱きついていました。
「助けてくれ~」
女の人はへびみたいにおとうさんにからみついて、
「光一さあん」
と頬をすりすりしています。 あぜん。 しばし、ぼくたちは立ち尽くしていましたが、
「こ~の、へんたい女っ
と、藤川先生が飛び膝げりとともに現れ、おとうさんもろとも女の人をけたおしてしまいました。
女の人はすぐに起きあがると、けたけたけたっと笑い声をあげて走り去ってしまいました。
「なんなの、なんなんだっ
おとうさんはひっくり返ったまま、真っ赤になって怒ってます。
「おまえ、ほんとに何にも覚えないの?」
藤川先生がおとうさんのそばにしゃがみこんで聞きました。
「知るわけないだろっ何度言わせるんだ」
「じゃあ、何でおまえを襲うんだろうねえ」
「早く起こせ」
「おまえ、もしかして腰ぬかした?」
おとうさんはひっくり返ったまま、ますます顔を真っ赤にしています。
「女に襲われたくらいで何なのっ
おばあちゃんが怒鳴りつけ、家の中に入ってしまいました。
おとうさんは、ひざを抱えて道路でごろごろし始めました。
おとうさん、情けない