へんたいみやけさんの本と映画とCDとキャバクラ

へんたい みやけ さんの仮想世界? 理想郷

「娼年」(しょうねん) 石田衣良

2011-05-31 | 本と雑誌
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集英社文庫 224ページ 400円+税
石田衣良さんの「夜の桃」「sex」系列の愛と性を描いた長編。この続編「逝年」が発刊されています。

20歳のリョウは大学生活にも恋愛にも興味を無くし、バーでアルバイトを続けるだけの退屈な生活をしていた。ある夜友達のシンヤが連れてきた御堂静香から「娼夫」に誘われ仕事を始める。仕事を始めて数週間で20代から70代、自分の体重の半分くらいから1.5倍くらいの女性とセックスをする。リョウは自分がなぜ売れっ子になるか分からないが、同僚のアズマに「普通のところが良い」などと言われる。そして数ヶ月の間、このクラブが警察に摘発されるまでクラブのトップとしての仕事をこなす。

セックスに関心の無かった醒めた大学生が娼夫(call boy)となり、様々なセックスに触れて欲望、愛情、快感を追求していく、そして自分の持っていた才能に目覚めていきます。セックスの描写は石田衣良さんならではの、美しい濁り無い透明度の高い描写。お安いポルノ小説とはクラスが違います。このセックスの描写があるから、その後のリョウの『もの思い』だけで小説が成り立ってしまっています。

リョウの行動、考えに対して共感が得られないところが多くあり。これは年の差? とか思ったり、こういう境遇に入ったらこうなるものか とも思ったり。
いろいろ考えさせてくれる小説です。
お薦めします。


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