子どものころは「昭和」だった

頭も悪く、体も弱い子どもでした。そんな子ども時代を思い出すだけ綴ります。
頭の悪い、体も弱い子の成長後も書いてみます。

67. メジロ落し

2013年06月11日 | 疎開生活
受験勉強中も楽しみはありました。

その一つはメジロ落しでした。オスのメジロを捕まえるのです。これは冬の楽しみです。飼育するためのメジロかごは、とうちゃんに作ってもらいました。とうちゃんは器用に竹かごを作りました。

このかごと別のかごにオスのメジロを入れて山に行きます。オスのメジロは師匠のしんちゃんが飼っている鳥です。よく鳴くメジロでないと新しいメジロは捕まりません。

木の枝に二つの鳥かごを並べておきます。少し離れてわたしたちは隠れます。そして、しんちゃんがメジロの鳴き声を口笛で真似します。
かごの中のメジロがそれにつられて鳴きます。そこへオスのメジロが飛んできます。そして、さえずり合戦になります。と書くと、いとも簡単にメジロが来るようですが、なかなかオスのメジロは来ません。

近くにオスがいないらしいとわかると場所を移動します。

幸い、メジロが飛んできて、空いたかごの中に入るかトリモチで捕まえるかしたと覚えています。

しんちゃんは「メジロは高音を打たんと価値がなか」と選んでいましたが、わたしはそんなことにはお構いなく2羽捕まえてもらって養いました。野草を取ってきてすり鉢でつぶし、それに黄な粉を入れてすり餌を作ったように記憶しています。ミカンも半分にしてかごに入れました。
フンを取り出す、水浴をさせるなど世話はたいへんでした。

そして、メジロの鳴き声の練習をしました。メジロと鳴き声合戦をするためです。しっかり鳴いてくれるようにです。学校への行き帰り、しっかり練習をしました。勉強よりもメジロの鳴き声を練習したように記憶しています。

わが家の梅の木にメジロが来ることがあります。小学6年生に返ってメジロの鳴き声を真似てみますが、もう出来ません。

忘れるところでした。メジロは疎開から町に帰るときにかごを開けて放しました。


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