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缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

新たな鯨肉缶が登場!

2016-04-26 10:07:28 | 

芸人のなかには、鯨肉を食べて縁起を担ぐ人がいるとか、いないとか。

鯨の音読みは「げい」。鯨を食べて芸(げい)を磨くと、こういう洒落なのであります。

ということで今回は鯨缶。4月に発売されたばかりのニューフェイスだ。

 

ぱかっと開缶。

芸肉、じゃなかった鯨肉はすじの部分を使っている。だから品名は「鯨すじ煮込み」である。

にんじんとこんにゃくも入っていて、それらをもつ煮込みのような味付けに仕上げてある。

しょうがをしっかり利かせ、ややピリ辛で、にんにくのコクもある。それらが具材にまんべんなく染みこんでいる。

面白いのは、鯨肉特有の獣っぽい匂いがあまりしないこと。僕はあの匂いが好きなのだが、クセがないということは、これまで鯨が苦手だった人にもいいかもしれない。

 

煮込みとなれば、ほら。

木綿豆腐を食べよい大きさに切って、ねぎも青いとこをちょいと刻んで、一緒に煮てやる。

少し水を足すと焦げ付かないですよ。

 

かくのごとし。

折しも若葉が芽吹くころ。昼は温かいが夜は冷えるという、そんな季節にはあつあつの煮込みが美味しいわけで。

でも、合わせる清酒は冷やがいいわけで。

いや、ぬる燗でもいいし、なんなら飛び切り燗でもよし。

つまりは、美味しい煮込みにはどんな酒でも合うということ。

 

固形量:65g

内容総量:110g

原材料名:鯨肉、にんじん、こんにゃく、しょうゆ、発酵調味料、砂糖、しょうが、動物たん白加水分解物、にんにく、唐辛子

原産国:日本(販売:共同船泊 製造:岩手缶詰)

参考価格:税込380円くらい

 


血のサラミ

2015-10-09 10:36:07 | 

 これは友人からいただいたドイツの缶詰。

 ROTWURSTと書いてあるが、ROTが“赤い”あるいは“血液”で、WURSTは“サラミ”なのだそうな。

 すなわちこれは血のサラミの缶詰なのだ。

 ドイツに限らず、ヨーロッパでは肉、脂肪といっしょに血を入れるサラミがあって、独特のこくとうまみがあり、好きな人には

「たまらない...」

 という。

 僕も一度、食べてみたかったのであります。

 中にはきっと、この写真にあるような、あらかじめ薄切りにされたサラミがぎゅうぎゅうに詰まっていることだろう。

 そんな期待に胸がふくらむ。では、いざ開缶...。

 

 えーと、これはホラーですか?

 薄切りどころではない。べとべとのペースト状である。

 色が生々しい。腕に鳥肌が立ってきた。

 あまりの禍々しさに耐えられず、フタをしてしまった。この缶詰には、便利なことにプラスティックのフタがついているのだ。

 

 こうして冷蔵庫に入れ、いったん冷却することにした。常温で開けたために、中身が柔らかくなり、あのような惨事が起きたのだ。

 腕の鳥肌も落ち着かせねばならぬ。

 そうして、翌々日に再び開缶...。

 

 かくのごとし。

 冷却されたことによって脂肪も肉もかたまり、禍々しさは消え失せた。

 こうしてみると、サラミの皮をむき取り、中身だけを詰めたように見えてくる。

 となれば、これはとても便利で贅沢な缶詰ということになる。

 まずは香りだが、クローブのようなぴりっとした香りが強い。そこにタイムやイタリアンパセリのような香りも混ざっている。

 そして、全体的にはレバーペーストっぽい匂いがしており、それが濃い。

 おそらくそれが血入りサラミの特徴なのだと思う。

 ではいよいよ、ひと口...。

 むっ。クローブの風味がとても強い。

 そこにレバーペーストっぽい香りと味が立ち上がってくる。

 しっかりとした塩気。かたまりの肉と脂肪にここちよい歯応えがある。

 豚肉の臭みや血の臭いはない。飲み込んだあとで、かすかに鉄分っぽい匂いがしているが、それをスパイスとハーブが全員で抑え込んでいるという印象である。

 その力は、あたかもラグビーW杯で活躍した日本代表選手のように強靱である。

 結論。この缶詰は冷却して食べたほうがよい。

 

 

内容量:200g

原材料名(訳が間違っていたらすみませぬ):豚肉(36%)、脂肪、肉汁、豚の血(8%)、玉ねぎ、全乳(2%)、食塩、スパイス、ハーブ、ブドウ糖、調味料、酸化防止剤、アスコルビン酸、亜硝酸Na

原産国:ドイツ

 


鯨アヒージョ缶、試作からレポート その1

2015-08-04 08:50:38 | 

読者諸賢よ!

「金華さば味噌煮」で知られる木の屋石巻水産で、新たな缶詰の開発が始まった。

それは鯨のアヒージョ缶であります。

これまで鯨缶といえば、甘辛く煮付けた大和煮がほとんどだった。しかし僕は密かに

(あの脂の乗った鯨肉でアヒージョを作ったら、ものすごくウマいだろうな・・・)

目論んでいたのだ。

その思いを昨年、同社の開発担当S氏に話すと

「やってみましょう!」

と、とりあえず試作をすることになった。

そうして出来上がった試作品がこれ。試作であることを示すため、フタには大きく“バツ”印がつけられている。

 

 

ぱかっと開缶!

フタを開いた刹那、にんにくとオリーブオイルの芳香が一気に拡がった。

モーレツに食欲をそそる匂いであります。

 

 

かくのごとし。

鯨肉の表面が白っぽくなっているのが興味深い。箸で割ると、中の身はもっと濃くで鮮やかな色合いである。

これはオリーブオイルで煮たことによるのだろうか。

こうして皿に盛りつけると、ますます匂いが発散し、もう、我慢がならぬ。

大きな切り身をひと口、ぱくり...。

むっ。これは、ウマい。

にんにく、唐辛子、オリーブオイルというアヒージョ特有の香りが口いっぱいにふくらんで、笑いながら鼻腔から抜けていく。

弾力のある肉を噛んでいると、例のワイルドな鯨の匂いが立ち昇ってくる。

しかし、大和煮よりもずっと穏やかである。

塩味がやや薄い。薄味好きの僕にはちょうどいいが、製品化するにはもう少し塩分を足した方がいいだろう。

なぜなら、加工食品というもの、薄味だと

「味が薄い。パンチがない」

という評価につながることが多いのだ。

逆に、しっかりと濃い味にすると、不評は少なくなるという。

ともあれ、これは試作段階でのレポートである。これからどんどん味がブラッシュアップされていくことであろう。

そんなことを頭の片隅で思いつつ、鯨肉を夢中で噛みしめ、飲みこむ。

突然、脳が指令を出した。

(ビールを摂取せよ!)

その指令に素直に従い、冷蔵庫から冷えすぎビールを取り出して、んぐんぐ...。ぶはーっ。

そこにまたまた鯨肉を追加投入。

まさに至福であります。

 

木の屋石巻水産は、大阪の辻学園 調理・製菓専門学校と、新たな鯨缶を生み出すべく共同開発を行っている。

同校生徒が試作した8品の中にも鯨アヒージョがあり、それは校内コンペで最優秀賞を受賞したのだそうな。

さもあらん。やはり、鯨肉はアヒージョと相性がいいのだ。

同社は現在、辻学園から監修を受けつつ、商品化を目指している。

そこで僕は、さらに別バージョンの試作も提案してみた。

あらかじめ鯨肉を砂糖醤油に漬けこんでから、アヒージョに仕上げるのだ。いわば和テイストのアヒージョである。

これもいずれ試作品が送られてくると思うので、またレポートしたいと思う。

乞うご期待!

 

 


ザ・クオリティ

2015-01-26 17:27:41 | 

 国分といえば、進撃の「缶つま」シリーズで知られている。

 しかし、昔からのブランドK&Kには、この牛肉大和煮のような定番缶詰が揃っている。

 上の画像は、その牛肉大和煮を湯煎して、フタを開けたところ。

 この肉の大きさよ。サシの入りかたよ。

 高品質とはまさに、このこと。


新春スクープ! 熟成肉の缶詰が登場!

2015-01-12 13:29:35 | 

 読者諸賢よ!

 何と、国分「缶つま」に熟成肉を使った新シリーズが登場する。

 屠(ほふ)ったばかりの肉よりも、1週間、あるいは2週間と時間を経ることでうま味が増す。これが熟成肉であります。

 しかし、ただ置いておけばいいというものではなく、温度と湿度を一定に保っておかねばならない。

 適度な風の流れも必要だそうな。

 そうした手間の分だけ、熟成肉は高価になる。何となれば、この缶つま熟成シリーズも高級缶として登場するわけだ。

 シリーズの中から、今回は2品を独占スクープでお届けしたい。まずは「北海道短角牛<ロースト>」であります。

 熟成はドライエージング製法で、味つけにはフランス・ロレーヌの岩塩を使用している。

 予定価格は税別2,000円と、思わず立ち上がりそうになるほどいいお値段。

 

 開缶! 牛脂のうっとりする香りが立ち昇ってくる。

 

 そしてこちらが「群馬県産氷室豚<グリル>」。

 氷室豚とは、豚肉の凍る-1.5℃以下にならないよう管理された低温庫(氷室)で熟成させる豚肉のこと。

 予定価格は税別650円であります。

 

 開缶! こちらは豚肉らしい匂いの合間に、焦げ目の香ばしい匂いもわずかに感じられる。

 ということで...。

 いよいよお味見であります。

 

 北海道短角牛ロースト、かくのごとし。付け合わせにオリーブを添えた。

 ころりとした切り身を頬張って、まずひと噛み。

 噛み切った肉のあいだから、コクのある脂のうまみが飛び出してくる。コクはあるが、重たくない脂だ。

 そしてやはり、香りがいい。畜肉臭さのないところにも熟成具合を感じる。とても美味しい。

 味つけは塩と香辛料のみ。塩っぱすぎず、ちょうどいい塩梅であります。

 

  氷室豚、かくのごとし。

 赤身主体で舌触りはあっさりしているが、それでいてパサつきはない。

 噛んでいると、じわりと品のいい脂を含んだ肉汁が出てくる。塩気は強めだ。

 レモンが合いそうだったので、レモン汁をふりかけ、さらにスライスを添えた。レモンの酸味は塩気を和らげる効果もあり、好みの味となった。

 

 熟成シリーズは今春3月の発売予定。

 この価格帯からすると、高級食品店やデパートなどに並ぶのだろうか。

 自分で買って食べるには勇気がいる価格だが、友人宅で食事会などするときのお土産にいいのではないか。

 

【北海道短角牛ロースト】

 固形量:40g

 内容総量:60g

 原材料名:牛肉、牛脂、大豆油、食塩、香辛料

 原産国:日本(東京・国分)

 予定小売価格:2,000円(税別)

 

【群馬県産氷室豚グリル】

 固形量:50g

 内容総量:60g

 原材料名:豚肉、香辛料、食塩、果実調味料

 原産国:日本(東京・国分

 予定小売価格:650円