ハリボテ小泉改革「道路財源の一般財源化」 12月11日

小泉総理のハリボテ改革も、道路財源の一般財源化までたどり着いた。ごたぶんにもれず、時期も具体的な方策も先送り状態。新聞の見出しになるほど、中身のある内容では決してない。国交省は、建設国債の償還にまわせば道路族も反対しないだろうと期待しているようだが、正直「だからどうなんだ」と言いたくなる。

小泉政権のこの5年間は、唯一「郵政民営化」、この一点のみに絞られる。しかもこの民営化は、米国からの年次改革要望書に応えるものであり、おこぼれにあずかる大手銀行と米国だけが喜ぶ内容であって、日本の国民の利益につながるものではない。

小泉政権の5年間の間に、肝心要の財政再建問題は、遅々として進んではいない。国と地方とを合わせて1000兆円に達する借金の、どれほどが縮減できただろう。来年度予算の国債発行額も、結局は最初の30兆円に戻っているではないか。しかも、4兆円の税収増があったから30兆円に抑えられたに過ぎず、事実上34兆円の国債発行と同じなのだ。

公共事業を削減したといっても、社会保障費の自然増の穴埋めにしかならず、毎年30兆円超の国債発行が5年間続き、差し引きおよそ200兆円の借金が増えたことに他ならない。小泉流の「小さな政府」の実態は、この有様だ。いったいどこが「小さな政府」なのか!!歳出削減どころか、5年前よりもこの国の借金は増えている。

おまけに、小泉総理の掲げる外交はメチャクチャだ。東アジア諸国との関係は、小泉総理の浅薄なアメポチ路線のおかげで、冷えきってしまった。民主党の前原代表でさえも、小泉政権との連立を意識しているのか、外遊先のアメリカで小泉チルドレン的発言の連発。アジアやロシアとの関係に春風を吹かせる人物は、いったい誰なのか。ポスト小泉は、アンチ小泉イズムを提唱する人物でなければならない。

ハリボテ小泉改革に、先の総選挙では多くの国民が騙されてしまった。小泉総理は、「郵政民営化」の一言を、お念仏のように唱えていただけにすぎない。公務員の数やその人件費総額も、よくよく見るとまったくと言っていいほど削減されてはいない。特殊法人や独立行政法人などは、単なる「天下り先機関」でしかなく、そこでは国民の税金が湯水のごとく人件費や各種経費となってドブに捨てられていく。道路公団の民営化は、益々談合をやりやすくさせてしまっただけだ。

「アンチ小泉イズム」が、真の改革につながるのだ。マスコミもこぞってチヤホヤするが、「ハリボテ小泉改革」には、意味がない。不正や詐欺をはたらいた悪徳業者にがんじがらめの森派や公明党に、真相究明の意志などない。マスコミの情報に踊らされたり操作されることなく、一人一人の国民が自らの思考によって、正しい道を見い出さなければならない時代が来ているのだ。
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