都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
SCAI THE BATHHOUSE 「横尾忠則-in the bath」
SCAI THE BATHHOUSE(台東区)
「横尾忠則-in the bath」
2004/10/19~11/27
こんにちは。
昨日のことですが、谷中にあるギャラリー「SCAI THE BATHHOUSE」で、横尾忠則氏の新作の個展を見てきました。日暮里駅から谷中霊園を抜けて静々と歩くこと6~7分。この界隈は散歩するのもなかなか楽しいですね。
ところで私は、何年か前に、木場の現代美術館で横尾さんの大規模な個展を見たのですが、その時に、何と言うか、結構な衝撃を受けまして、それ以来、少し気になる作家の一人になっていました。(「またどこかで見られたら良いなあ。」と言った感じです。)今回の個展は、会場のギャラリーが銭湯跡を利用しているということで、タイトルもズバリ「in the bath」!です。横尾氏が、今、浴場に関連させた作品をどうしても制作したいのかどうかは定かではありませんが、ともかくも、会場には女性の入浴シーン(どうもこう書くと卑猥な感じになってしまいますが・・・。)がたくさん描かれていまして、実に壮観な空間がつくられていました。
写真にもありますが、ギャラリーの入り口に「女」と書かれた暖簾がかけてあり、それをくぐるところから一気に「お風呂屋さん」のムードになります。入り口すぐには、脱衣場ということなのか、何人もの女性たちが奇妙な面持ちで衣服を脱いでいる作品がありました。そして、その先の大きな空間(すなわち大浴場。)には大きなカンバスに描かれた何枚もの入浴風景が・・・。それらは、どれも一見同じような感じを受けるのですが、よく見ていくと色彩感、視点、タッチなどが絶妙に異なり、同じ入浴の中にも様々なドラマ(?!)があることを思い知らされます。どの女性も何やら魅惑的なポーズで、まるで見ている私たちを意識しながら、それをあざ笑うかのように一生懸命体を洗ったり浴槽に浸かったり・・・。何故か浴槽には帆船が浮かんでいたりしてリアリティーが微妙にない所も面白いのですが、作品の中にある場所や時間の設定もごちゃごちゃでわからないようになっているので、本当に摩訶不思議な雰囲気が体験できます。
SCAIの運営が、通常の画廊の形式なのかは知りませんが、まあ、いわゆる「ギャラリー」であるようなので、当然ながら入場料は無料、そして興味がある作品は購入可となっています。作品は全部で8枚ありまして、お値段は1枚50000米ドルとなっていました。私が行った時点で既に3枚売れているようでしたが、興味のある方、ここは思い切ってどうでしょうか!?(私は絵はがきのほうで・・・。)
*この後、芸大美術館でやっていたという「ひびき・かたち・そざい-東西の改良楽器をめぐって-」を見ようと思ったのですが、既に会期が終了していました。残念・・・。
「横尾忠則-in the bath」
2004/10/19~11/27
こんにちは。
昨日のことですが、谷中にあるギャラリー「SCAI THE BATHHOUSE」で、横尾忠則氏の新作の個展を見てきました。日暮里駅から谷中霊園を抜けて静々と歩くこと6~7分。この界隈は散歩するのもなかなか楽しいですね。
ところで私は、何年か前に、木場の現代美術館で横尾さんの大規模な個展を見たのですが、その時に、何と言うか、結構な衝撃を受けまして、それ以来、少し気になる作家の一人になっていました。(「またどこかで見られたら良いなあ。」と言った感じです。)今回の個展は、会場のギャラリーが銭湯跡を利用しているということで、タイトルもズバリ「in the bath」!です。横尾氏が、今、浴場に関連させた作品をどうしても制作したいのかどうかは定かではありませんが、ともかくも、会場には女性の入浴シーン(どうもこう書くと卑猥な感じになってしまいますが・・・。)がたくさん描かれていまして、実に壮観な空間がつくられていました。
写真にもありますが、ギャラリーの入り口に「女」と書かれた暖簾がかけてあり、それをくぐるところから一気に「お風呂屋さん」のムードになります。入り口すぐには、脱衣場ということなのか、何人もの女性たちが奇妙な面持ちで衣服を脱いでいる作品がありました。そして、その先の大きな空間(すなわち大浴場。)には大きなカンバスに描かれた何枚もの入浴風景が・・・。それらは、どれも一見同じような感じを受けるのですが、よく見ていくと色彩感、視点、タッチなどが絶妙に異なり、同じ入浴の中にも様々なドラマ(?!)があることを思い知らされます。どの女性も何やら魅惑的なポーズで、まるで見ている私たちを意識しながら、それをあざ笑うかのように一生懸命体を洗ったり浴槽に浸かったり・・・。何故か浴槽には帆船が浮かんでいたりしてリアリティーが微妙にない所も面白いのですが、作品の中にある場所や時間の設定もごちゃごちゃでわからないようになっているので、本当に摩訶不思議な雰囲気が体験できます。
SCAIの運営が、通常の画廊の形式なのかは知りませんが、まあ、いわゆる「ギャラリー」であるようなので、当然ながら入場料は無料、そして興味がある作品は購入可となっています。作品は全部で8枚ありまして、お値段は1枚50000米ドルとなっていました。私が行った時点で既に3枚売れているようでしたが、興味のある方、ここは思い切ってどうでしょうか!?(私は絵はがきのほうで・・・。)
*この後、芸大美術館でやっていたという「ひびき・かたち・そざい-東西の改良楽器をめぐって-」を見ようと思ったのですが、既に会期が終了していました。残念・・・。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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「横尾忠則in the bath」行かれたご様子。
この人突然変なテーマ決めて集中して描くことあるみたいです。
以前、Y路地の風景画ばっかり描いた展覧会を原美術館で観た事あります。
それにしても、早く観にいかないと、会期が終わってしまう。
それでは、また。
コメントありがとうございます。
私もY字の交差点の作品を現代美術館でたくさん見ました。まだすごく記憶に残ってます。
確かに変なテーマですよね。Y路地って。
展覧会の会期は、油断しているといつの間にやら終了ということが多いです。
私も芸大の楽器展を見逃しました・・・。
横尾忠則-in the bathにようやく行ってきました。とっても良かった。
TBさせていただきました。よろしくお願いします。
こちらからもトラックバックさせていただきました。
横尾展、行かれましたか。
横尾さんがいらっしゃったなんて羨ましい限りです。
風呂屋跡のギャラリー、なかなか面白いですよね。