都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
宮島達男のデジタル・カウンター 東京都現代美術館から
東京都現代美術館(江東区三好)
常設展示 第13室
「宮島達男 -Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever-」
宮島達男(1957~)のいわゆるデジタル・カウンターは、都内のあちこちでも見ることができます。例えば原美術館の「Time Link」(1989)は、曲線が印象的な美術館の一室で、黙々と時をカウントし続ける何やら刹那的な作品であり、また、東京オペラシティーの大階段にある「Time Passage」(1996)は、夜になるとまるで数字が口を開いて語りだすように点滅し始める、音楽的なリズムすら感じさせる作品です。しかし、私が見た宮島の作品の中で最も素晴らしいと思うのが、この東京都現代美術館の常設展示室にある「Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever」(それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く 1998年)です。
常設展示の最後でどっしりと待ち構えるこの作品。部屋の照明はもちろん落とされていて、暗闇の中から浮き上がるカウンターの眩いばかりの点滅をじっくり堪能することが出来ます。また、部屋には作品からちょうど良い場所に椅子が置かれていて、腰掛けながら「永遠」を感じることもできる。私も大概この椅子に腰掛けながら、都市のイルミネーションの点灯を眺める感覚で、巨大なカウンターが作り上げる「無限空間」を見ていますが、しばらくすると何やらカウンター一つ一つが細胞で、作品全体が不思議な生き物のような、そんな妙な気持ちにさせられることもあります。見ていくと次第に落ち着いていくカウンター。この美術館でなくてはならない、私とっては一番居心地の良い場所です。
最近の宮島の作品では、青色のダイオードを使用した作品もあるそうです。無限の青の点滅は、一体どんな印象を与えるのでしょうか。是非見てみたいものです。
*私が見た宮島の作品
Time Link(1989) 原美術館
Time Passage(1996) 東京オペラシティ
Number of Time in Coin-Locker(1996) 埼玉県立近代美術館
Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever(1998) 東京都現代美術館
Counter Void(2003) 六本木ヒルズ
海外はもちろん、豊田や直島にも作品があるようです。みなさんのおすすめの「宮島」がありましたら教えて下さい。
(おけはざまさんのブログに、ファーレ立川にある「LUNA」の写真が載っています。)
常設展示 第13室
「宮島達男 -Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever-」
宮島達男(1957~)のいわゆるデジタル・カウンターは、都内のあちこちでも見ることができます。例えば原美術館の「Time Link」(1989)は、曲線が印象的な美術館の一室で、黙々と時をカウントし続ける何やら刹那的な作品であり、また、東京オペラシティーの大階段にある「Time Passage」(1996)は、夜になるとまるで数字が口を開いて語りだすように点滅し始める、音楽的なリズムすら感じさせる作品です。しかし、私が見た宮島の作品の中で最も素晴らしいと思うのが、この東京都現代美術館の常設展示室にある「Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever」(それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く 1998年)です。
常設展示の最後でどっしりと待ち構えるこの作品。部屋の照明はもちろん落とされていて、暗闇の中から浮き上がるカウンターの眩いばかりの点滅をじっくり堪能することが出来ます。また、部屋には作品からちょうど良い場所に椅子が置かれていて、腰掛けながら「永遠」を感じることもできる。私も大概この椅子に腰掛けながら、都市のイルミネーションの点灯を眺める感覚で、巨大なカウンターが作り上げる「無限空間」を見ていますが、しばらくすると何やらカウンター一つ一つが細胞で、作品全体が不思議な生き物のような、そんな妙な気持ちにさせられることもあります。見ていくと次第に落ち着いていくカウンター。この美術館でなくてはならない、私とっては一番居心地の良い場所です。
最近の宮島の作品では、青色のダイオードを使用した作品もあるそうです。無限の青の点滅は、一体どんな印象を与えるのでしょうか。是非見てみたいものです。
*私が見た宮島の作品
Time Link(1989) 原美術館
Time Passage(1996) 東京オペラシティ
Number of Time in Coin-Locker(1996) 埼玉県立近代美術館
Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever(1998) 東京都現代美術館
Counter Void(2003) 六本木ヒルズ
海外はもちろん、豊田や直島にも作品があるようです。みなさんのおすすめの「宮島」がありましたら教えて下さい。
(おけはざまさんのブログに、ファーレ立川にある「LUNA」の写真が載っています。)
コメント ( 7 ) | Trackback ( 0 )
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僕が観たことがある宮島作品もはろるど・わーどさんが挙げられたものと同じです。
案外気付いていないだけかも知れないですが・・・。
ちょっと思ったんですけど、たとえばBUNKAMURAザ・ミュージアムとか森美術館あたりで宮島達男展なんて企画してくれないですかね。(笑)
青色のダイオードで作られたカウンターの映像を見たことがあるのすが、それはもう美しいものでした。
出来ればこの目で見てみたいのですが…。
>ザ・ミュージアムとか森美術館あたりで宮島達男展
宮島の大規模な個展というのは興味津々ですね。
森美術館などは、実現もありそうですが、
さてどうなんでしょうか。
リンクありがとうございます.
(3・4月はバタバタしており,blogを読むのも書くのもおざなりで,コメント遅くなりました.)
宮島達男展も面白そうですね.
写真やパネルで紹介っていうのではなく,街中が作品って感じの宮島達男展が見てみたいです.
>街中が作品って感じの宮島達男展が見てみたい
そうですよね。
個人的にはヒルズの外にある作品イマイチなのですが、
それでもパブリックアートとして面白そうな題材なので、
ピッタリかと思います。
谷中で開催中の「FRAGILE」宮島達男展に行って来ました。
お散歩がてらテクテクと散策しながら観に行かれるとよいかもしれません。
お勧めです。
この作品、本当に素晴らしい!の一言です。
午前中に木場に行って企画展を後回しにして
常設展のこの部屋に直行すると、一人でぼんやり
できることが多いです。
>青色のダイオードで作られたカウンター
「MEGA DEATH」という作品でしょうか?
(cf.http://www.operacity.jp/ag/exh05.php)
まだ実際には観た事はないのですが、さぞ
かし美しくて凄い作品なのだろうと思います。
確か去年熊本で展覧会があったようなのですが、
機会が作れないまま会期終了となりました。残念です。
こんばんは。
宮島展、早速行かれましたか。
私もこれは絶対チェックするつもりです。
また拙い感想を書いたらTBさせていただきますね!
@code_nullさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。
>この作品、本当に素晴らしい!の一言です。午前中に木場に行って企画展を後回しにして常設展のこの部屋に直行すると、一人でぼんやりできることが多い
あの空間の贅沢さはたまりませんよね。
目がチカチカしてくるまでいつも居てしまいます…。
>青色のダイオードで作られたカウンター
「MEGA DEATH」という作品でしょうか?
実は私もオペラシティの展覧会を見ていないものでして…。
そのリンク先の青色ダイオードの作品も是非拝見したいのですが…。
熊本も結局行き損ねました。
とりあえず現美で大規模な個展を希望します!