都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
宮島達男 「Number of Time in Coin-Locker」 埼玉県立近代美術館
埼玉県立近代美術館(さいたま市浦和区常盤9-30-1)
コイン・ロッカー(1階)
「宮島達男 -Number of Time in Coin-Locker」(1996)
埼玉県立近代美術館は、常設や企画展以外にも、屋内外の彫刻や館内のデザインチェアなどに見所の多い美術館ですが、その中でも特に印象深いのがこの宮島のデジタル・カウンターです。ここだけは、原美術館も真っ青な現代アートの匂いが漂っています。見逃せません。
ともかく設置場所に意表を突かれます。エントランスを抜け、観覧券を購入し、その後は荷物を預けにいく。この一連の鑑賞への道筋の最後に、思わぬ所にてアートが待ち構えているわけです。この美術館に来て荷物をロッカーへ入れなくては意味がない。(?)必ず立ち寄るべきロッカーです。
ロッカー室入口から。ハッキリ言って遠目からだと殆ど気がつきません。
少し近づいて見ると…、何やらロッカーの上段に光る物体を確認することが出来ます。
さらにもっと寄って見る。そう37番のロッカーです。別に故障中の配線が収納されているわけではありません。これがれっきとした宮島の作品、「Number of Time in Coin-Locker」なのです。
もっと寄りました。ぐちゃぐちゃの配線に赤いカウンターがたくさん。無数の数字が刻まれています。
この作品のカウンターは、公募によって選ばれた150名の埼玉県民が、それぞれ自分の好きな速度に設定したものだそうです。そして各カウンターの裏には、設定者のサインまで記されている。まさに地元密着のカウンター。埼玉の150名の生命がここに集い、時を刻んでいます。
初めて行った時はこれが作品だということすら分かりませんでしたが、今ではこのカウンターに会えるということがこの美術館へ行く動機の一つともなっています。(ちょっとオーバーかもしれませんが…。)北浦和へお出かけの際は、是非たくさん荷物を持って、(?)このロッカーに預けてみては如何でしょう。思いもよらないカウンターとの出会いが待っています!
*関連エントリ
・宮島達男のデジタル・カウンター 東京都現代美術館から(2005/4/8)
・「宮島達男展 『FRAGILE』」 SCAI 3/25(2006/3/30)
昨日のエントリと合わせて拙い写真を失礼しました…。
コイン・ロッカー(1階)
「宮島達男 -Number of Time in Coin-Locker」(1996)
埼玉県立近代美術館は、常設や企画展以外にも、屋内外の彫刻や館内のデザインチェアなどに見所の多い美術館ですが、その中でも特に印象深いのがこの宮島のデジタル・カウンターです。ここだけは、原美術館も真っ青な現代アートの匂いが漂っています。見逃せません。
ともかく設置場所に意表を突かれます。エントランスを抜け、観覧券を購入し、その後は荷物を預けにいく。この一連の鑑賞への道筋の最後に、思わぬ所にてアートが待ち構えているわけです。この美術館に来て荷物をロッカーへ入れなくては意味がない。(?)必ず立ち寄るべきロッカーです。
ロッカー室入口から。ハッキリ言って遠目からだと殆ど気がつきません。
少し近づいて見ると…、何やらロッカーの上段に光る物体を確認することが出来ます。
さらにもっと寄って見る。そう37番のロッカーです。別に故障中の配線が収納されているわけではありません。これがれっきとした宮島の作品、「Number of Time in Coin-Locker」なのです。
もっと寄りました。ぐちゃぐちゃの配線に赤いカウンターがたくさん。無数の数字が刻まれています。
この作品のカウンターは、公募によって選ばれた150名の埼玉県民が、それぞれ自分の好きな速度に設定したものだそうです。そして各カウンターの裏には、設定者のサインまで記されている。まさに地元密着のカウンター。埼玉の150名の生命がここに集い、時を刻んでいます。
初めて行った時はこれが作品だということすら分かりませんでしたが、今ではこのカウンターに会えるということがこの美術館へ行く動機の一つともなっています。(ちょっとオーバーかもしれませんが…。)北浦和へお出かけの際は、是非たくさん荷物を持って、(?)このロッカーに預けてみては如何でしょう。思いもよらないカウンターとの出会いが待っています!
*関連エントリ
・宮島達男のデジタル・カウンター 東京都現代美術館から(2005/4/8)
・「宮島達男展 『FRAGILE』」 SCAI 3/25(2006/3/30)
昨日のエントリと合わせて拙い写真を失礼しました…。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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この美術館へ行った時には、私もまずこの作品にコンニチワしとります。実は「私」もこのロッカーの中に入っとりまして。カウントの速さを設定している時の気分は、今でも忘れられません。体に「もっと遅く、もっとゆっくり」と命令されているようなヘンな感じでした。
(コメント投稿に失敗しましたっ。先のコメントは消去願います。すみません!)
>はろるどさんの埼玉県立近代美術館シリーズ、楽しく拝見しております。
ありがとうございます!何やらシリーズもののようになってしまいましたが、
好きな美術館なもので色々書いてしまいました…。
>実は「私」もこのロッカーの中に入っとりまして
おお!そうでしたか!
バウムクウヘンさんの永遠の命があの美術館に!
カッコいいですね!
>体に「もっと遅く、もっとゆっくり」と命令
と仰ると、バウムクウヘンさんのカウンターはとってもゆっくりなのですね。
私もゆっくり時を刻むカウンターの方が好きです。
その人の生き様、そして鼓動などを表すのでしょうか。
バウムクウヘンさんのカウンターだけを拝見したくなってきました!