三省堂書店がポイント制を導入…。

「本屋さんもポイント制 三省堂、本格導入で全国波及へ」(asahi.com)
三省堂書店は10日から、東京の神田本店など4店舗でポイントをためると金券がもらえるサービスを始める。4月末までに実施店舗を25店舗にまで拡大する予定だ。大手書店によるポイントサービスの本格展開は初めて。これまでポイントサービスに強く反対してきた書店団体も容認姿勢に転じつつあることから、他の書店にも広がりそうだ。

神田の三省堂はよく利用するので、一消費者としてはなかなか有り難いサービスだと思います。しかし、よく記事を読むと、たくさんの制約があることに気付かされます。特に、金券が5月と11月だけ使用可能というのは、一体どのような意味があるのでしょうか。ちょっとよく分からないシステムです。

ところで、ポイントカードといえば、すぐにカメラ系の家電量販店やCD店などを思い出します。これらは5%や10%が当たり前の世界ですが、この三省堂のポイント制は、本と雑誌一冊につき3ポイントという、かなり謎めいた加算システムを採用するそうです。また、ポイントの還元は、34冊分100ポイントで300円券です。これを一冊1000円の雑誌や本で考えた場合、34000円分で300円の還元となります。この例に限れば1%以下の還元率です…。このお世辞にも高いといえない割引率については、再販制と絡んだ複雑な事情に配慮した結果なのでしょう。(細かい話ですが、1%程度なら、クレジットカードで買う場合のお得度と大差ないかもしれません。)

私は再販制の詳しいことは全然分かりません。しかし、少し前にはCDの輸入盤に関する法改正もありました。今後どのような方向へ進むのか全く予想もつきませんが、いつかは、amazonの洋書セールのような大特売が和書でも可能となるのでしょうか。今回の三省堂の取り組みは、今後の書籍流通の様々な可能性を占う一つの出発点となるのかもしれません…。
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