現在公開中。監督はクリント・イーストウッド。主演はレオナルド・ディカプリオ。
お話は実在の人物、FBIを組織化し、長く権力の座にいた初代長官(フーバー長官、と言えばピンと来る人も多いと思います)の半生を綴ります。
あまりにも有名な人物で、数々の陰謀やスキャンダルにも関与してと言われているので、緊迫したサスペンスを期待して見たのですが・・。
イーストウッドだから、そんなサスペンスにはならなかった。正直少しがっかり。どれほどドラマチックに、はらはらどきどきさせられるか、と思ってましたが。
そう、イーストウッドは、人物を、人との交流や事件を淡々と描きます。それは人物や事件から少し離れた視点で、冷静に描いているから。事件よりも人物を描こうとするのです。だからある意味リアルなんだけれど、映画としては、私的には、物足りなくなってしまうのです。
その抑えた脚本や演出のおかげで、出演者の演技も抑え気味。ディカプリオにしても、ナオミ・ワッツにしても、ジュディ・デンチにしても、いくらでも感情を爆発させる演技をして、ドラマチックに出来るのに。
唯一感情が爆発したのは、副長官(アーミー・ハマー)との禁断の愛のシーンのみ。
人間ドラマとしては良い出来かもしれませんが、私には物足りない映画となってしまいました。
TVの人気ドラマ『ゴシップガール』のチャック役、エド・ウェストウイックが、口述筆記者の役で一番最初に少しだけ出てきます。
アーミー・ハマーは、『ソーシャル・ネットワーク』でCG合成の双子役だった人ですが、現在新作続々の人気者になっています。ディカプリオくんは童顔だけれど実は背が高く、その彼よりさらに背が高いハマーは、正当な美男子で、声がまた惚れ惚れする低音で素敵なのです^^
公式HP→http://wwws.warnerbros.co.jp/hoover/index.html