孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

コンビニで働く老女

2017年11月19日 | 社会観察
近くに新しいコンビニが立て続けに開店したり、店名が変って新装開店したり、ますます
コンビニ全盛期の様相を呈している地元である。

しかし、私はこの便利なお店を利用するのは、正直言ってあまり気が進まない。近くにスーパーマーケットがあれば、そちらへ足が向く方である。

それは、価格がスーパーの方が安いからというわけではなく、何となくコンビニではのんびりした気分で商品を探したり選んだり出来ないからである。

すぐに欲しい物を、サッと入ってサッと入手するには確かに便利なので、そういう場面では迷わず利用するのだが、なるべくそうならないように心がけている。

 あなたもオーナーに?

近くに新規開店したコンビニは、最初の何日かはベテランの男性数人が手伝いに来ていた様で順調であったが、その後はあるバイトが見つかったのか、若い学生らしき青年が何人か交代で店番をしていたようだった。

しかし、その後寄ってみた時は、何と80歳くらいのおばあさんが一人でレジを切り盛りしていた。そのときは店内に3~4人の客しかおらず、さほど忙しそうでもなく、アルバイトの青年は棚の商品を並べたりしていた。

しかし、すぐにバタバタと客が増えてきて、客たちが次々にレジに向かうと、俄然お婆さんの表情が変ってきた。アルバイトもそれに気付き、すぐレジの応援に戻った。

2ヶ所のレジで客の応対を始めたのだが、客の買った弁当を温めたり、暖かい商品とそうでない商品を別々に袋に入れたり、箸は欲しいか、ポイントカードはあるかとか確認したり、暢気なおじさんの公共料金の支払いに応じたりとか、おばあさんは多忙を極めていた。



そのとき私は、晩酌の缶チューハイとおつまみの竹輪、ガラスケースのコロッケとフランクフルトを買ったのだが、おばあさんは習ったとおりに、常温のコロッケとソーセージを別々の袋に入れようとした。

私は先手を打って、「全部一緒に入れてください。箸もお手拭も要りません。ポイントカードもありません。」

そう言ってから、「やる事が多くて大変ですねえ。」と労をねぎらった。すると、おばあさんは、「ねぇ・・、ホントに・・」と言ってほほ笑んだ。

明らかにやりたくてやっている店番ではなく、アルバイトが見つからないので仕方なくやっているのだろう。オーナーは夜勤を担当しているのか、多分オーナーが自分の母に頼んでレジを任せている雰囲気だった。

「貴方もオーナーになりませんか?」という誘い文句に乗っかってコンビニを始めたものの、独自性の無い経営方法が否定されたり、細かな業務が次ぎ次ぎ増えていったり、考えていたほど利益は得られなかったりと、コンビニ経営は容易ではないそうだ。

おばあさんも、昔風の駄菓子屋でも任せられれば、絵になっただろうが、慣れないコンビニ言葉を口にしたり、眼を細めてレジの画面を見なければならなかったり、せせこましく動き回る姿は、私には哀れに見えて同情せざるを得なかった。

以前、このブログでも話題にしたと思うが、私は今でも、『コンビニは多すぎる、アマゾンは速すぎる』と思っている。


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