シンガポールが世界一住み易いだってえ??? 嘘だろ!!!
私も駐在員の端くれとして、シンガポールにわずか1年弱だったが、住んだことがある。
記事を読んで自分の経験を省みてみると、どうも信じられない。
【英国の人材会社、ECAインターナショナルはアジア人駐在員向けの「住みやすい都市」ランキングを発表した。アジア太平洋のトップはシンガポールで、世界でも1位だった。】
【世界1位は16年連続。日本の都市では大阪が世界、アジアともに5位、名古屋が同じく7位だった。】
どういう基準で調査したのか詳細は不明なのだが、海外赴任者を対象として、生活の質を調べているらしい。
大気汚染や台風、地震などの自然災害のないところが、外国人に評価されるのだろうが、私は、自然などまったく感じられない、無味乾燥の街並みや風景が、ほとんど耐えられないくらい嫌だった。
インドネシアに週末に旅行した時、農民たちの田植えや稲刈りの光景を車窓から観たときなど、嘘ではなく涙が溢れ出てきたほどだった。
取ってつけたような緑木
赴任したばかりの頃は、予想したよりも街には緑が多かったが、眼が慣れてくるとそれらも都市計画で植えられた街路樹でしかなく、普通の雑木林でもいいから、どこかに森とか林はないものかとキョロキョロしたものだった。
それに、暑がりの私にとっては、外を歩くには気温が高すぎる。とにかく赤道直下なので年がら年中、気が狂いそうなくらい暑い。
ビルの中は冷蔵庫の中のように冷房を効かせているので、何かの用事で外に出た時は、その気温差に倒れそうになるときがあった。
さらに、そういう環境で流しのタクシーを拾う時などは地獄である。しょっちゅうタクシーが通るところならいいのだが、運が悪いと15分も20分も炎天下で待ち続けなければならない。
名物「乗車拒否タクシー」
ようやく止まってくれたと思ったら、運転席の窓がスーッと下がって、運転手が行先を聞いてくる。行先を告げると、なぜか首を横に振って、サーッと走り去る。シンガポール名物の「乗車拒否」である。
シンガポールのテレビのニュース特番でも、外国人がこのことを口角泡を飛ばして批判していたが、「ああ、私だけではないんだな」とその時分かったのだった。
詳細はよく分らないが、現地の人に愚痴を言ったら、「アレはドライバーのシフトチェンジの時間帯によくある現象」だそうで、帰宅する方向なら客を乗せるが、そうでなければ拒否するそうだ。職業倫理など微塵も無いようだ。
人口わずか560万人の小さな島国だが、様々な人種が混在する多民族国家である。単一民族の日本から移り住むと、その居心地の悪さを次第に感ずるようになってくる。
エレベーターなどで、インドやスリランカ系の男性と一緒になると、その体臭に吐き気を催しそうになる。リトル・インディアという街はそれに香辛料の臭いが混じっていて、街全体がインドの臭いで充満している。
異国情緒?いや、臭い!
多民族と言っても、仕事ははっきり格差があって、近隣国からの出稼ぎ労働者たちでかろうじて国が成り立っている状況だ。
道路工事や建設現場を担当するインドやバングラデシュなどの男性たち、住み込みのメイドを担当するフィリピンやインドネシアの女性たち。
週末になると、彼らが集まる場所は決っていて、どこに行けば何人がいると誰でも知っている。
歩道でピクニックの比人
シンガポールは自由と民主主義の国だと勘違いしている日本人は相当いるのではなかろうか。
あの国には、言論の自由、出版の自由、報道の自由、集会・結社の自由など無い。冗談ではなく「明るい北朝鮮」と呼ばれ、政府を批判することは許されないのである。飲み屋で政権批判をしただけで逮捕されるところだ。
これは、昔、私が近所の中学生に英語を教えていた時、英語の教科書で目にした文章だが、【シンガポールは、ファイン・カントリー(fine country ) です。】というのがあった。ファインには、素敵なという意味と、もう一つ【罰金】という意味がある。
実際、街のいたる処に、「自転車乗入れ禁止・罰金1000ドル」とか「飲食禁止・罰金500ドル」とかいう掲示がされているのだ。もうあちこち、いたる処にである。
私も地下鉄のプラットホームであまりにも喉が渇いたので、ペットボトルのジュースを一口飲みかけた事があったが、気が付いてすぐに止め、あたりをキョロキョロ見渡したことがあった。どこかで、公安が見張っているんじゃないかと心配したからだった。
私の同僚だった青年は、禁煙の場所で喫煙を見つかり、5000ドル罰金を払ったと言っていた。しかも、違法に外国タバコを所持していないか、住居も調べられたそうだ。
日本の関係者は、IR(カジノなど)や観光政策、移民政策などで、どことなくシンガポールをお手本にするような気配を見せる時がある。
私は、もしそうだとしたら、それはとんでもない間違いであると思う。あんな国を参考にしてはいけない。私は大反対である。
今回の住みやすさ調査にしても、これはどこかに調査する側の作為が働いているのではないかと勘ぐりたくなる。あの国のどこが住み易いのだ?
私は、招待されても、二度と行きたくは無い。
私も駐在員の端くれとして、シンガポールにわずか1年弱だったが、住んだことがある。
記事を読んで自分の経験を省みてみると、どうも信じられない。
【英国の人材会社、ECAインターナショナルはアジア人駐在員向けの「住みやすい都市」ランキングを発表した。アジア太平洋のトップはシンガポールで、世界でも1位だった。】
【世界1位は16年連続。日本の都市では大阪が世界、アジアともに5位、名古屋が同じく7位だった。】
どういう基準で調査したのか詳細は不明なのだが、海外赴任者を対象として、生活の質を調べているらしい。
大気汚染や台風、地震などの自然災害のないところが、外国人に評価されるのだろうが、私は、自然などまったく感じられない、無味乾燥の街並みや風景が、ほとんど耐えられないくらい嫌だった。
インドネシアに週末に旅行した時、農民たちの田植えや稲刈りの光景を車窓から観たときなど、嘘ではなく涙が溢れ出てきたほどだった。
取ってつけたような緑木
赴任したばかりの頃は、予想したよりも街には緑が多かったが、眼が慣れてくるとそれらも都市計画で植えられた街路樹でしかなく、普通の雑木林でもいいから、どこかに森とか林はないものかとキョロキョロしたものだった。
それに、暑がりの私にとっては、外を歩くには気温が高すぎる。とにかく赤道直下なので年がら年中、気が狂いそうなくらい暑い。
ビルの中は冷蔵庫の中のように冷房を効かせているので、何かの用事で外に出た時は、その気温差に倒れそうになるときがあった。
さらに、そういう環境で流しのタクシーを拾う時などは地獄である。しょっちゅうタクシーが通るところならいいのだが、運が悪いと15分も20分も炎天下で待ち続けなければならない。
名物「乗車拒否タクシー」
ようやく止まってくれたと思ったら、運転席の窓がスーッと下がって、運転手が行先を聞いてくる。行先を告げると、なぜか首を横に振って、サーッと走り去る。シンガポール名物の「乗車拒否」である。
シンガポールのテレビのニュース特番でも、外国人がこのことを口角泡を飛ばして批判していたが、「ああ、私だけではないんだな」とその時分かったのだった。
詳細はよく分らないが、現地の人に愚痴を言ったら、「アレはドライバーのシフトチェンジの時間帯によくある現象」だそうで、帰宅する方向なら客を乗せるが、そうでなければ拒否するそうだ。職業倫理など微塵も無いようだ。
人口わずか560万人の小さな島国だが、様々な人種が混在する多民族国家である。単一民族の日本から移り住むと、その居心地の悪さを次第に感ずるようになってくる。
エレベーターなどで、インドやスリランカ系の男性と一緒になると、その体臭に吐き気を催しそうになる。リトル・インディアという街はそれに香辛料の臭いが混じっていて、街全体がインドの臭いで充満している。
異国情緒?いや、臭い!
多民族と言っても、仕事ははっきり格差があって、近隣国からの出稼ぎ労働者たちでかろうじて国が成り立っている状況だ。
道路工事や建設現場を担当するインドやバングラデシュなどの男性たち、住み込みのメイドを担当するフィリピンやインドネシアの女性たち。
週末になると、彼らが集まる場所は決っていて、どこに行けば何人がいると誰でも知っている。
歩道でピクニックの比人
シンガポールは自由と民主主義の国だと勘違いしている日本人は相当いるのではなかろうか。
あの国には、言論の自由、出版の自由、報道の自由、集会・結社の自由など無い。冗談ではなく「明るい北朝鮮」と呼ばれ、政府を批判することは許されないのである。飲み屋で政権批判をしただけで逮捕されるところだ。
これは、昔、私が近所の中学生に英語を教えていた時、英語の教科書で目にした文章だが、【シンガポールは、ファイン・カントリー(fine country ) です。】というのがあった。ファインには、素敵なという意味と、もう一つ【罰金】という意味がある。
実際、街のいたる処に、「自転車乗入れ禁止・罰金1000ドル」とか「飲食禁止・罰金500ドル」とかいう掲示がされているのだ。もうあちこち、いたる処にである。
私も地下鉄のプラットホームであまりにも喉が渇いたので、ペットボトルのジュースを一口飲みかけた事があったが、気が付いてすぐに止め、あたりをキョロキョロ見渡したことがあった。どこかで、公安が見張っているんじゃないかと心配したからだった。
私の同僚だった青年は、禁煙の場所で喫煙を見つかり、5000ドル罰金を払ったと言っていた。しかも、違法に外国タバコを所持していないか、住居も調べられたそうだ。
日本の関係者は、IR(カジノなど)や観光政策、移民政策などで、どことなくシンガポールをお手本にするような気配を見せる時がある。
私は、もしそうだとしたら、それはとんでもない間違いであると思う。あんな国を参考にしてはいけない。私は大反対である。
今回の住みやすさ調査にしても、これはどこかに調査する側の作為が働いているのではないかと勘ぐりたくなる。あの国のどこが住み易いのだ?
私は、招待されても、二度と行きたくは無い。