GSゲルマニウム原人の退屈な日々

見わたせば、気になることばかりなり・・

ブルースセッションでもどう?

[アダン] 田中一村

2006年05月21日 23時42分55秒 | 美術
「アダン」を見てきました。

追っかけをしている絵描きが居ます、一人は「靉光」そしてもう一人「田中一村」

「靉光」の絵を見るために広島に行ったり、「田中一村」の産まれた栃木に行ったり長く住んだ千葉に行ったり、比較的近所で展覧会があればがんばって行きます。
田中一村については一見素朴派かと思えるような大胆な構図で南国の画を描く人と初めは思っていたのですが、だんだんそれ以外の作品も見て、その恐るべき描写力に驚愕してるうちに彼自身の生き方を知り大ファンになったわけです。

今回、松山善三(そう私のマドンナ高峰秀子様の旦那様です♪)の脚本で一村の半生が映画化されたわけで、これを見ない訳にはいかないじゃないですか!
実は主演の榎木孝明、古手川裕子は出来れば眼にしたくない役者さんで、これは全く生理的な物なので説明不可能なのですが多分今までやってきた作品が私にはあわなかったのでしょう。
そんなわけで一歩マイナス面からまづこの作品を見なくてはいけなかったのですが、無駄な心配でした。

いや、榎木孝明さん、古手川裕子さん、ありがとう、私は田中一村をそして彼の姉を目撃しました。(ちなみに榎木氏は私と同い年)
そう、スクリーンには本当に田中一村が居たのです!とくに奄美に行ってからの一村に関してはドキュメンタリーを見る想いです。
動く一村がそこにいる!本当にそう思いました。もちろん彼の半生は何冊かの本、画集で心得ています、あのエピソードが抜けてるとか、もっとこうだったらとか考えてしまうのはファン追っかけとしてはしょうがないことですし、わずか2時間の映画の中に要約して表現しなくてはいけないことなので問題なしです。

ようするに田中一村という人によっては奇人変人、しかし自分が画を描き始めた頃、何か表現として物を作り出した頃の純粋さを一生維持しつづけた「純粋芸術家」の生涯が記録されただけで満足です。

この作品は、現在画を描いたり、彫刻を作ったりするすべてに人に見てもらいたい。
作品で生活することはもちろん悪いことではないし、それが出来る人はすばらしいことだと思うけれど、かつて自分の作った作品が売れるとか売れないかなど全く考えずに、時間も忘れてただひたすら描きたい物を描き続けた頃、作りたい物を作り続けた頃を思い出すためにも、一生純粋に絵描きであった男の生涯を見てもらいたい、そう思わせてくれた映画でした。

そして、野望をもちましたぞ!来年には奄美に行きます!一村の終焉の地を訪ねます。

あぁ、夢が一つ生まれました。
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4 コメント

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ありがとう! (dave_pine)
2006-05-22 07:46:22
おはようございます!

朝の忙しい時間に 失礼します!!



昨日の弊ブログの記事に TBいただき、

誠に有難うございました。



当地は、栃木県なので 田中一村が

地元出身の画家だったことを 思い出しました。

聞いた事は有ったのです(笑)!



映画が良かったとは、ほんとに良かった。



榎木さんの印象も変わったようで、

安心いたしました(笑)!!



この映画は 拝見してませんが、

リアルに画家をやっている俳優が

為せる演技だったと思います。



いずれにせよ、TBどうもです。

これからも よろしく どうぞ!!



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ありがとうございます。 (ゲルマニウム原人)
2006-05-22 08:33:03
コメントありがとうございます。本当に真面目に作った映画だと思います。勿論、あくまで映画として作っていますから気になる点問題点はあるし実際の一村のいた場所とは違うという方もいるかも知れません、架空の人物も登場します。でも良いのです、一村のことが、この純粋画家が居たことが何らかの形で残ってくれたことが嬉しいのです。
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はじめまして (ろ~ず)
2006-05-24 00:26:40
はじめまして、ろ~ずです。

TBさせていただきました。

私もイメージが崩れるのでは?と不安でしたが、そんな心配は無用でした。

近いうちにぜひ奄美に行ってみたいと思いました。
返信する
どうもです (ゲルマニウム原人)
2006-05-24 08:22:52
ろ~ず様

細かいことは抜きにして、良い映画でしたよね。

これからもよろしくお願いします。
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