このところ続けてCDをアマゾンで購入。
私をブルーズの世界に引きずり込んでくれたのは間違いなく御大「マディ・ウォーターズ」なのだ、彼のニューポートジャズフェスティバルのライブアルバム「Got my MOJO workin'」を聞いた時の丸太ん棒でぶちのめされたようなショックは忘れる事が出来ない。初めて広尾に住んでいたS君の家に泊まった高校2年の時、世の中にこんな音楽がある事を全く知らなかった、翌日お茶の水のディスクユニオンに飛んでいきベスト版を速攻で買った。そして、延々と聞き続けてモジョワーキンをかけると裏面のハニービーが聞こえてくるのではないかと言うくらいに聞きまくったものだ。
勿論、それ以前から有名だったB・Bキングは知っていたがハートをわしづかみにしてはくれなかった、勿論かっこよかったしマディ以降BBも良く聞くようにはなったがマディとは比べ物にならなかったのだ。
マディ好きという事からそのバンドにいたバディ・ガイやリトル&ビッグ・ウオルター、ジミー・ロジャース、オーティス・スパンと聞きまくった。週に3回はお茶の水のディスクユニオンに行き、バイトの給料が入ればその半分近くをブルーズのアルバムをジャケ買いしていたのだが、ある日やけに素敵な名前のブルーズマンに出会った。
【Magic Sam】マジック・サム-WEST SIDE SOUL-
う~ん、ジャケットの写真もヤンキーのあんちゃんみたいでデザインもなんとなく泥臭い。初めて聞いてみた時の印象も「ブルーズじゃないジャン」っていうイメージだった。
そう、確かにスリーコードのブルーズ進行だがみょうにPOPなのだギターフレーズもあまりブルージーではない、しかし何か気になって事あるごとにこのアルバムともう一枚「ブラックマジック」を聞き続けていた。
そうしているうちにある日彼の「I need you so bad」を聞いている時に目から鱗が落ちるようにマジック・サムの良さが解ったのだ。決して上手ではない(当時はそう思ったが、実はジョンリー・フッカーをも彷彿とさせるワイルドギタリストだったのだが)ギターフレーズやけに甲高い声、しかし実に切ない、そう彼の歌声は切ないのだ。
改めてライナーノーツを読み直してみたところ彼は1969年(32歳)心臓発作でなくなっていた。私がブルーズを聞き始めた1971年頃にはすでに過去の人だったのだ、亡くなる直前までアメリカ・ヨーロッパではかなりな人気になっていたようだがあまり良いとは言えないプロモーターによって経済的には決して良くなかったようだ。妻子とも一緒に住む事が出来ずそろそろ一緒に暮らせるかもと思った時期に過密スケジュールの為の疲労による心臓発作で亡くなっていたのだ。
もし彼が亡くなっていなければ……
70年代以降のブルーズシーンはとてつもなく豊かな物だっただろう。バディ・ガイやBBに代表されるスクイジーな泣きのギタースタイル、それはE・クラプトン的なブリティッシュブルースフォロワーズのスタイルだ、そしてオールマンに代表されるような明るいからっとしたスライドギターのアメリカンホワイトブルーズ系、もしマジック・サムがここに加わっていればよりソウル・ブラックファンク系のスタイルが早い時期に花開いたかも知れない。このソウル系のスタイルはジョニー・ギター・ワトソンやルーサー・アリスンが一部マニアックなスタイルでやってはいるがここにマジック・サムが加わっていたら、切ない悲しみをたたえた声でサウンドはポップに、けっして臭いほどのためを作らないモダンなブルーズ。
あぁ、たらればの話はしてもしょうがないのだが、本当に残念でしょうがない。
久しぶりに彼のこのアルバムをじっくり聴いて、やはりただ者ではない!と思ったのだ。
私をブルーズの世界に引きずり込んでくれたのは間違いなく御大「マディ・ウォーターズ」なのだ、彼のニューポートジャズフェスティバルのライブアルバム「Got my MOJO workin'」を聞いた時の丸太ん棒でぶちのめされたようなショックは忘れる事が出来ない。初めて広尾に住んでいたS君の家に泊まった高校2年の時、世の中にこんな音楽がある事を全く知らなかった、翌日お茶の水のディスクユニオンに飛んでいきベスト版を速攻で買った。そして、延々と聞き続けてモジョワーキンをかけると裏面のハニービーが聞こえてくるのではないかと言うくらいに聞きまくったものだ。
勿論、それ以前から有名だったB・Bキングは知っていたがハートをわしづかみにしてはくれなかった、勿論かっこよかったしマディ以降BBも良く聞くようにはなったがマディとは比べ物にならなかったのだ。
マディ好きという事からそのバンドにいたバディ・ガイやリトル&ビッグ・ウオルター、ジミー・ロジャース、オーティス・スパンと聞きまくった。週に3回はお茶の水のディスクユニオンに行き、バイトの給料が入ればその半分近くをブルーズのアルバムをジャケ買いしていたのだが、ある日やけに素敵な名前のブルーズマンに出会った。
【Magic Sam】マジック・サム-WEST SIDE SOUL-
う~ん、ジャケットの写真もヤンキーのあんちゃんみたいでデザインもなんとなく泥臭い。初めて聞いてみた時の印象も「ブルーズじゃないジャン」っていうイメージだった。
そう、確かにスリーコードのブルーズ進行だがみょうにPOPなのだギターフレーズもあまりブルージーではない、しかし何か気になって事あるごとにこのアルバムともう一枚「ブラックマジック」を聞き続けていた。
そうしているうちにある日彼の「I need you so bad」を聞いている時に目から鱗が落ちるようにマジック・サムの良さが解ったのだ。決して上手ではない(当時はそう思ったが、実はジョンリー・フッカーをも彷彿とさせるワイルドギタリストだったのだが)ギターフレーズやけに甲高い声、しかし実に切ない、そう彼の歌声は切ないのだ。
改めてライナーノーツを読み直してみたところ彼は1969年(32歳)心臓発作でなくなっていた。私がブルーズを聞き始めた1971年頃にはすでに過去の人だったのだ、亡くなる直前までアメリカ・ヨーロッパではかなりな人気になっていたようだがあまり良いとは言えないプロモーターによって経済的には決して良くなかったようだ。妻子とも一緒に住む事が出来ずそろそろ一緒に暮らせるかもと思った時期に過密スケジュールの為の疲労による心臓発作で亡くなっていたのだ。
もし彼が亡くなっていなければ……
70年代以降のブルーズシーンはとてつもなく豊かな物だっただろう。バディ・ガイやBBに代表されるスクイジーな泣きのギタースタイル、それはE・クラプトン的なブリティッシュブルースフォロワーズのスタイルだ、そしてオールマンに代表されるような明るいからっとしたスライドギターのアメリカンホワイトブルーズ系、もしマジック・サムがここに加わっていればよりソウル・ブラックファンク系のスタイルが早い時期に花開いたかも知れない。このソウル系のスタイルはジョニー・ギター・ワトソンやルーサー・アリスンが一部マニアックなスタイルでやってはいるがここにマジック・サムが加わっていたら、切ない悲しみをたたえた声でサウンドはポップに、けっして臭いほどのためを作らないモダンなブルーズ。
あぁ、たらればの話はしてもしょうがないのだが、本当に残念でしょうがない。
久しぶりに彼のこのアルバムをじっくり聴いて、やはりただ者ではない!と思ったのだ。