最近、錦糸町Pappy'sの水曜ブルースジャムが楽しくてしょうがない。
すでに、10回以上続けてきて常連さんも大勢できてきた。なによりもこういった企画を続けるには常連さんあっての事で本当に感謝している。
16歳位の時、広尾に住んでいた高校の同級生SH君の家で生まれて初めてマディ・ウオーターズを聴いた。かろうじてBBキングくらいは知っていたしゴスペルのマヘリア・ジャクソンとかも大好きだったけれど、ジャニスとかジミヘン、クリームなどの当時のロックのルーツの一つであるブルーズの親方に出会った衝撃は大きかった。それまでグループサウンズと歌謡曲を聴いて育ち、ラジオの森山良子フォークカプセルを小6で聴いていたくらいの、単なるいちフォーク少年だったのがその日から、広尾の明治通りの交差点で悪魔に魂を売ってしまった。
しかし根っから音楽に関しての才能は持ち合わせていないせいか、譜面はおろか、何拍とかまったくわからず(勿論、今も)フレーズのコピーなどもほとんど出来ない、ちょっと複雑なコード進行の曲を転調しろとか言われるとメモに全音半音とか絵を描いて指で数えて書き直さなくては出来ないレベルなので何十年もナンチャッテなブルーズギタリストだったわけだ、当然、これからもそれにかわりはないのだけれど。
ブルーズはとにかく、そんな私に優しかった♪基本の三つのコードさえわかればなんとかJAMセッションに参加できるし上手い下手ではなく「ココロよ!」と言い逃れも出来てしまう。そう言いつつ、JAMの相手のやってる事を一生懸命眼で追って参考にしたりする事が出来るので今さらながら勉強になるのが「Wednesday blues jam」なのだ。
とは言うものの、こりゃ少しは復習しないとマジでやばいぞこりゃな感じになってきたので、本当に久しぶりにフレディ・キングのアルバムを買ったのだ。これは、なかなかのベストな内容で、欲しかった「ハイダウェイ」や「サンホセ」が良い状態で入っているのが嬉しい。
ブルーズには三大キングと言われるBBキング(1925年9月16日~)、アルバート・キング(1923年4月25日~1992年12月21日)、フレディ・キング(1934年9月3日~1976年12月28日)が居るのだが知名度ではBBがトップだろう。どちらかというとJAZZ系チャーリー・クリスチャンなどの影響を多く受けているのがBBだ。
アルバートは一番ロック系ブルーズマンに影響を与えているだろう。レフティでノーマルギターをそのまま逆さまに弾くのでフレーズも音も独特、逆にファンダメンタルなブルーズファンからは一時評判が悪かったが(I'll play the blues fo youはぼろくそに言われていた)あの胡散臭さはとても好きだ。
さて、フレディは三大キング(三大テノールより古いんだぜ)のなかで一番若く、そして一番早く亡くなったのだが、思うにマディやBBのような大物の次の世代マジックサムやルーサー・アリスンなどに一番影響を与えたのではないか。ブルーズが白人達の間ではよりロック色を強める一方、黒人層ではよりソウルミュージック色を強くしていったと思う。フレディがかつて流行した「BUMPミュージック」をふんだんに取り入れたアルバムを出しているところからもより若い黒人層にアピールしようとしていたのではないかと思っている。
彼の、ステージングは決めポーズのオンパレード、まるで、浪曲師か演歌歌手、歌舞伎役者の様でああいったところも白人うけと言うよりより泥臭い層にうける要因の様な気がする。
あのゴリラの様な巨漢、大きなギブソンのセミアコES335がまるでレスポールくらいの大きさにしか見えない程の巨漢、大きすぎてショルダーストラップが回せなかった程の巨漢♪たぶん、そのせいで40代で心不全、まぁ、しょうがないか。
昔、私はあまり彼を高く評価していなかった、がしかし、改めて聴いてみると非常に格好良いということが理解できるように成った。今年は、フレディ強化年としよう。
若い頃のフレディの演奏
マジックサムもやっていたジョンリー・フッカーみたいなブーギー超格好いい!!ジョンリーって考えてみるとすげ~かっこよかったんだなぁ。(次は、ジョンリーに再注目かな)
最晩年、サムピックで演奏してたのがわかりやすい。