GSゲルマニウム原人の退屈な日々

見わたせば、気になることばかりなり・・

ブルースセッションでもどう?

お寺の楽しみ方

2006年05月08日 00時12分33秒 | 長野
戸狩では元々お寺でライブの予定だった。

高源院というあじさいで有名なお寺さんらしい、曹洞宗のお寺さんで本堂内には禅宗らしく本尊は釈迦牟尼佛、尻に敷く坐禅用坐蒲が沢山用意されています。
ここでライブって言うのもインデアンハープやらクラシックギターやらの一般的にはイージーリスニング・BGM的な穏やかな音楽には良いのだろうけれど、ドラムありエレキありのポップスバンドには本堂内はちょっと罰当たりな感じだし、うっかりドラム代わりに木魚でもたたいてしまいそうで、床は畳なのでビートに合わせて体でも動かそうものなら本尊まで飛び出して来そうであ~る。

他のメンバーはお寺マニアではないので早々にスキー場の方へ行って蕗の薹やらスキー客の落とし物やらを探しに行ってしまったのだけれど、そこは神社仏閣好きの私としてはもうすこし本堂内を探索しなくては行けません。
まずお寺見学の基本、本堂の裏手に回ります。残念、とくにサプライズはありませんでした。たとえば雑司ヶ谷の鬼子母神のように日蓮宗のお寺の場合、日蓮が個人的に信仰をしていた「妙見様(北極星)」を奉っていることがあり、本堂の裏の北側に当たる所などに小さなほこらがくっついていたりします。そういった隠しアイテムを見つけるのが寺社巡りの楽しいところ。

さて、高源院本堂の中は本尊の裏手まで回って見ることができ(住職が外で掃除中)隅々まで見学してきました。おもしろい物は片隅の天井近くの小さな棚に並んでいました。
そう、十王像と脱衣婆です!
十王と聞いてもわからない方が多いと思いますがいわゆる「閻魔大王」のことです。もともとは中国道教などの影響から鎌倉期に日本ではやった信仰ですが禅宗や浄土宗のお寺でよく見かける物で十王という位なので10人いて、人が亡くなったとき生前の罪を審理するために初七日から七日毎に裁判を受ける死者に減刑嘆願が出来るわけです。

それぞれに秦広王(初七日)・初江王(十四日)・宋帝王(二十一日)・五官王(二十八日)・閻魔王(三十五日)・変成王(四十二日)・泰山王(四十九日)平等王(百ヶ日忌)・都市王(一周忌)・五道転輪王(三回忌)と担当官が居るのですが閻魔様だけがやけに有名なのが不思議ですが、閻魔様とはこの世で一番最初になくなった「人間」なんだそうでそのために死者の国の王になったそうです、最終的に判断をする裁判長が閻魔様という事のようですね。

新宿の御苑のそばに「大宗寺」というお寺がありますが、こちらの閻魔様と脱衣婆は非常に良くできていて一見の価値ありです、言い伝えではこのどちらかの像が子供を食べてしまったことがあるとか(^^;)

脱衣婆はしょうづかの婆とか「正塚婆」といわれ地獄の入り口にいます。
この婆さんが亡者の衣服をはぎ取りその衣服を一緒に仕事をしている「懸衣翁(けんえおう)」に渡すと傍らの枝に衣服を掛けます。そのときの枝のしなり具合で罪の重さを量るそうです。

死ぬときは「革ジャン」や「ウールのコート」などはやめましょう♪
コメント (2)
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