坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

音楽の喜びを共有すること

2017-09-02 | 伝えたいこと




この夏、一番 感じる事の多かったことを書こうと思います


良い意味でたくさん感じる事があった出来事(コンサート)です

「感動しました!」「感激!」という書き方をすると なんとなく安っぽくなるので

やめておきますね




社会人1年生になったピアノ生徒が「会社の部長さん(女性)のファミリーコンサートで

ピアノを弾きます」と 練習していました


詳しい話を聞いて とても興味をそそられたので 

そのコンサートに行ってきました





生徒は 名前を聞いたら誰でも知っている 全国展開する英会話学校で講師を

しているのですが



就活をしていた去年、 面接で 「子供の頃から音楽とずっと一緒」

「それは ピアノと 中高大学と続けたSax 」 というような話をしたという事で

入社していない去年は そのファミリーコンサートで Sax を演奏し

今年は 「ピアノを弾こうかな」と言う事になりました



直接の上司ではありませんが

その主催者の方は ピアノの堪能な キャリアママ

2011年の 震災後、 思う事があり

同じくピアノをたしなむご主人、二人のお子さまとピアノ演奏を楽しむために

そして ごく身近な ご友人家族や 会社の若い人たちの ために

そのファミリーコンサートを提供されているようです


しかも 場所は 「おうち」でも はなく  成城の一軒家サロン

ピアノは ベーゼンドルファー


プロもたくさんコンサートに使うサロンなので 名前は知っていましたが


そこを借り切って ごくごく内輪の


会費もあってないような コンサートをなさる。。。




コンサートの全部を聴く事は出来なかったのですが


本当に プライベートな コンサートでした


主催の部長さんの 家族や姪ごさん

子供時代、塾時代の お友達一家

留学先でのご友人一家


会社の元同僚や そのご家族

会社の新入社員

なんと社長さんも ベートーヴェンの悲愴を2、3楽章弾かれました


すごく上手な人ばかりではありません


本当に 普通の人たち

子供が多いので 飽きないように ちいさなハンドベルで遊んでみるコーナーもあったり


ケーキや お茶の時間もちゃんとあります



最初に話だけを聞いた時は


時間も お金も 能力もある人の 道楽???かななんて思いましたが


良い意味で 裏切られました

ご自分の大好きな人たちと 大好きな音楽を 楽しむ時間を持とう
 

しかも ちょっと特別な場所で。。。



という素敵な心意気が あふれていました


誤解を恐れず 書くと


音楽に限らず お稽古事を 大人になるまで頑張った人や

発表することを仕事にしている人の一部には

「自己満足~~」に終始している方も少なくありません


難しいピアノ曲を フォルテで 速~く ガチャガチャと熱演して

満足してしまう・・・・

自己アピールばかりしてしまう

自分だけが 好きなものを 「いいでしょ! いいでしょ!」と押し付けの演奏




この部長さんには 全くそれがありませんでした

「この場所で 1年に一回集まって  音楽を楽しもうね」という素敵な優しい心にあふれていました



若い人の仕事の場は 以前にもまして 厳しくて 難しい事が多いと

思います

でも、この部長さんや(部長さんは ものすごく ピアノがお上手でした)
 

タジタジしてしまいながら、楽譜を見ながら、ソナタを弾き切った社長さん

この方たちの会社ならーーと  ちょっと親心も安心しました



そして


わたしも


もっと謙虚に 過ごしたい  と深く思いました