哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

春日局 -浪曲定席 木馬亭-

2020-10-04 23:27:33 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
今月はひさびさ浪曲を聴きに浅草・木馬亭に・・・

「日本浪曲協会 木馬亭十月定席」

お目当ての澤孝子師匠がトリを務めます。

浪曲というと「節」と「語り」ですが、それがごく自然な物語の流れで繰り広げられ、まるで一つの歌劇のように感じられる浪曲が安定して演じられるのは聴きごたえがあります。

ひさびさの木馬亭は、例の騒ぎの関係で観客席が半分くらいの入り、でも昔からの常連さんに混じって、けっこう若い人も入場していて、思い思いに浪曲を楽しむ定席に・・・。

 

今日の演目は「唐人お吉」「山の名刀」「お民の度胸」「阿武松」「野狐三次」「蜆売り与吉」「湯島の白梅」そして・・・

澤孝子(曲師 佐藤貴美江)「春日局」

三代将軍家光の乳母お福こと春日局、竹千代(家光)徳川家康が織りなす、春日局というかお福という女性の一生を演目にした物語

講談でもおなじみなのですが、浪曲での春日局は初めてで、登場人物が織りなす語りとそれを盛り上げる「節」がドラマティックにしていきます。

お福の女性としての立場、お世継ぎとしての竹千代とのきずな、家康のかかわりかた・・・この物語の流れを澤孝子師匠が抑揚をおさえつつ、節に語りに情をもって熱く語りました。

ほんと、「聴き惚れる」とはこんなことなのでしょうか、見事な安定感をもって浪曲「春日局」を拝聴させていただきました。

落語・講談とともにまさにこれぞ「話芸」というものを、この一つの演目で十分堪能した気分です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする