狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

大阪府知事の涙

2008-04-24 07:22:48 | 阿呆塾
             

大阪府市町村会館で行われた、今年度大阪府本格予算編成について、知事と市町村長との意見交換会の一こまである。このテレビは、ボクが診療に行った歯科医院の待合室のものを撮った。

各市町村長が、つぎつぎと予算の再検討や、見直し、白紙撤回という厳しい意見を述べたのに対し、橋下知事は意見の最後、「大阪を建て直したいので、今、一度、ご協力お願いいたします」と声を詰まらせ涙を見せ、市町村長らに協力を呼びかける、その涙のシーンを何回もアップで写し出した。
会場から一人だけ、橋下知事に拍手を送った首長があったのだそうだ。その人物追跡という週刊誌的内容のドキュメンタリー番組である。

ボクは殆どテレビを見ないので、橋下府知事の素顔をみたのは、今日が初めてであった。このテレビが、まことしやかにその拍手の主を追っていたのを興味深く観ていたのだが、その途中でボクの診察の番が来てしまった。
 帰宅してから、ネットで「大阪府知事の涙に拍手」で検索してみた。しかし
「"大阪府知事の涙に拍手" に一致する情報は見つかりませんでした。」の検索結果であった。「に拍手」を取ったら、その時の模様が様々のサイトに載せられていた。
折角なので、その中のひとつを引用してみる。

毎日新聞電子版によると、橋下徹大阪府知事は13日、30歳以下の若手職員330人を集めて朝礼を行った。橋下知事は「朝礼を9時にやりたいと言ったら『超過勤務になる』と言われた」として、朝礼は始業時刻の9時15分から開始された。橋下知事は「たかだか15分、始業前の朝礼で超過勤務手当だと言うなら、税金で給料が賄われている皆さんの執務時間、私語やたばこ休憩は全部(給与を)減額させてもらう」と職員批判をした。これに対して、女性職員が立ち上がり「今どれだけサービス残業をやっていると思ってるんですか」と反発。「あなたは労働者をバラバラにするようなことばっかり言っている」と反論した。

 民間企業なら正規の就業時間より5~10分早めに集まって朝礼をやるのは当たり前で、これを「超過勤務になる」と反発すること自体が民間の意識とズレている。

 この朝礼で発言した女性職員は「どれだけサービス残業をやっていると思ってるんですか」と言うが、そもそもサービス残業は法令違反である。民間企業ではサービス残業の実態が発覚して、労基署の指導で残業代を払わされるケースが増えている。府職員のサービス残業分を清算して残業代を払うことになれば、その原資は府民の税金なのだ。サービス残業を声高らかに自慢しないでもらいたい。

 またこの女性職員は、自らを労働者だと言っている。これはあくまで私見だが、公に奉仕する立場にある公務員が労働者であってはならないと考える。もちろん己を捨てて滅私奉公せよというつもりはない。だが、労働者としての立場を主張するべき立場ではないだろう。

 公務員としての立場でものを考えたなら、始業時間前の朝礼を「超過勤務」などという発想は生まれないはずなのだ。【了】


これに似たような事が、大阪府とは規模こそ違うけれど、隣市でも起きたことがあったのだ。
市長の強引な改革に反対する声も大きく、反対派もその後の市長選に候補者を立てたが及ばず、再選を果たした現市長が、着々業績を上げているような身近な話を聞いているので、なおさらこの記事に思いを深くした次第なのである。

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