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この写真は、隣村Z寺で2006.3に行った「托鉢」の出で立ちである。ただしZ寺さんは天台宗で、禅宗ではない。
本文とは関係ない。謝。
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反戦塾頭ましま学兄から、拙ブロ愚「阿呆寿司」に、「こんにゃく問答」なるT.B.をいただいてしまった。
ボクもこの噺は知ってはいた。
しかし、誰が演じたかまでは記憶にない。
そこで「谷下山房」の蔵書(?)を調べる事になる。
「古典落語」全4巻 飯島友治編 筑摩書房
これには載っているだろうと踏んでいたら、なんと!
載っていない!落語のネタになりそうなモノガタリである。
うんにゃ。ネットは、イワナミやちくまより情報は正確だった。
江戸で食い詰めた「熊」が、田舎住まいをしている「六兵衛兄ィ」のところへ転げ込む。悪い遊びで髪の毛が抜けてしまった「熊」をみて、今は蒟蒻屋を営んでいる「兄ィ」は、無住になっている村はずれの破れ寺の住職にはめ込む。
一日、二人が庫裡で酒盛りをしているところに、訪なう声。熊公が出てみると旅僧「拙僧は諸国行脚の雲水。ご当寺門前を通りましたところ“不許葷酒入山門”とありますれば禅家と拝察。修行のため一問答願わしゅう存じます」。驚いた俄住職の熊公が、一所懸命居留守で追い払おうとするが、旅僧はテコでも動かぬ構え。困り果て六兵衛に相談すると、知恵者の彼は「無言の行」でやればよかろう、と和尚になりすまし応じることにする。
さて、本堂で対面し、旅僧はいろいろ問うが、和尚勿論無言。
旅僧は、さてはと察し、やおら両の手の指で小さな輪を作り、胸の前からズイと突き出す。
和尚も何を思ったか、手にしていた払子代わりのハタキを襟に刺すと、これも両手指で大きな輪を作って押し戻す。
旅僧、ハハッと恐れ入り、今度は両手を広げて突き出す。
対する和尚は、片手を開いて応える。
旅僧、再度低頭し、必死の形相で指を3本差し出す。
和尚、すかさず人差し指で右目の下目蓋を引きながらベロをだす。
旅僧、「到底拙僧の及ぶところにあらず。両三年修行を致しまして……」と蒼惶として退散する。
驚いた熊公、逃げ帰ろうとする旅僧をつかまえ、一体どうなっていると訊く。旅僧答えて、
「さては禅家荒行の内、『無言の行』中と拝察し、されば無言には無言にて問わんと、
『大和尚、ご胸中は?』とお尋ね致しましたるところ
『大海の如し』とのお答え、まことに以て恐れ入ったる次第。
続いて、
『十方世界は?』とお聞き致しましたるところ、
『五戒で保つ』とのお答え。何ともはや……。及ばずながら今一問と存じ、
『三尊の弥陀は?』との問いには、たちどころに
『目の下にあり』と……。
まことにもって愚僧など遠く及び申しませぬ。今一度修行して出直して参ります。御前体、なにとぞよしなに……』と走り去る。(ネット落語「蒟蒻問答」のさわり より)
…そのあと、「こんにゃく問答」と続くのだが、
このお噺は、今はなき春風亭柳橋の得意とした落語とある。
ボクはこの「柳橋ファン」の1人だった。古典では「時そば」、新作(?)では「早慶戦」など。
機会があれば、もう一度柳橋の声を聴いて見たい。
しかし、小生の「阿呆寿司」に「蒟蒻問答」をわざわざ張り付けて下さった、ましま翁も、ずいぶんヒトがワルイ方だなぁ…。感謝。
実は、書く種に困り該記事書き終えてから尊亭を訪問しました。このあと、問答はどう続くのかなと一瞬考えてしまったもので、つい…。
それはさておき、幣塾の参考文献は佐橋法龍『禅』角川選書です。柳橋師匠でしたか。あの独特の語り口を思い出します。 ご免。