漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

波乱の親睦会(11/13) 英国でも哲学小説はすでに出てるでしょ?

2008年10月05日 12時29分41秒 | 第10話/波乱の親睦会

「トリストラム・シャンディ」では小説の冒頭で、ジョン・ロックさん(1632-1704)が
「人間悟性論」または「人間知性論」と日本では呼ばれている書物の中で説く、
「観念連合」の作用によって主人公の不幸な一生が確定してしまったというエピソードがあったり、
全編いたる所での内容の言及、構成に影響を及ぼしているらしいという事が読み取れると言われています。

 「トリストラム・シャンディ」にある例題があまりに分りやすいので、
ロックさんの「人間知性論」抄訳も「世界の名著第32巻」で以前に一応全部読んでみましたが、
抽象的で難しかったという印象意外、現在は頭の中にはほとんど何も残っていません…。
ヒュームさんの「人性論」抄訳も同時収録されていましたので読みましたが、
作者にとってはやっぱりとっても難しい内容なのでした。

 …ただヒュームさんの因果や原因と結果についての考え方は、作者の生活にも良い影響を与えていて、
作者、「ある事があった後」、「ある物を見た後」は悪い事が起きると自分の経験の積み重ねから信じ込んでいました。
その個人的経験の積み重ねから信じ込んでいるだけなのだと、ヒュームさんの考えを知って気付いた事により、
悪い事が起こらなくなったというよりも、「何か」と関連付けて悪い事が起こったと思う事をやめた事によって、
無用の心配に怯える時間が無くなり、怯える事で悪い事をかえって引き寄せてしまうという事が無くなったのでした。


 ヒューム殿、モデルになった歴史上の実在の人物は、
「英語で書かれた書物の中で、ここの所30年で書かれた書物の中では最高。」
と言っているらしいのじゃ。

じゃあ、他の国の言葉で書かれた本も合わせては何番なのかしらね?

占いで何色の服を着たらいい事があるとかラッキー・アイテムとかいうのも、
関係ないといったら関係ないもんね~。

占いを信じる事で内容が意識から無意識に入り込んで固定されて、
いつの間にか勝手にシナリオつーかプログラミングつーかまで出来上がってしまっていて、
いい事も悪い事も自分で引き寄せてしまってる事
ってあるよな。

TVドラマのベタ展開も、ドラマを見て来た経験の積み重ねによって、
こうなると思い込んでいる事を表現している
だけなのかもね。
何かが落ちたりすると、今ここにはいない離れた場所にいる親しい人に不幸が訪れたとかね…。

マンガとか映画とかもね。
そん中で、主人公が女を口説いたように自分もしたら上手く行くとか思って真似して玉砕したとかね。

私も、こういう時は彼氏やダンナがドラマみたいに答えてくれると思い込んでて失望した事が山ほどあったわ…。

戦争物や格闘物や難病物や主人公がどうしょうもない悪人で、死亡フラグが出ていながら、
該当人物が生き残って、しかも感動ファイナルな話
って誰か書けるのかな?



何度か書いていますが、ウォルポールさん、
ハリソンさんが大人しい顔して実は過激なシャンディ氏なのだと、
豊富な社交生活から得た経験からか、あくまでもオカン譲りのカンからなのかが不明なのですが、
もーガッツリ訂正不能状態で思い込んでいます。
来週は、もし当っているのならば、かなりドキツイ批評をハリソンさんの前で堂々と言い放つのでした。

〈次回の更新予定は10月11・12日〉