寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

思い出話 [遺伝子診断について](20140211)

2014年02月11日 22時40分35秒 | 日記・エッセイ・コラム

  私がまだ大学生だった頃だから50年以上前の話になる。遺伝子を題材にしたSF小説が次々と出版された。多くは海外作家の書いたものの日本語訳のものであった。それらの中で最も私が衝撃を受けたのは、遺伝子診断によって妊娠中の胎児の選択をするというものであった。その結果為政者の思想を深く理解する人間だけの社会を構築する。つまり単一思想の社会に遺伝子を利用するというものであった。しばらくして自然出産を是とする人たちが水面下で組織を作り、反対運動を開始して単一思想社会を転覆するという結論であった。
 最近始まった遺伝子診断は、この小説の主旨とは全く異なる意味を持っている。私が現役だった頃、授業で優生保護思想の発生とその社会的運用によってアメリカとドイツで重大な人権問題が発生したことを説明した。そのような事情を説明した後で、遺伝子病に関するVTRを見せ、遺伝子診断とその可能性について説明し学生にアンケートを実施したことがある。遺伝子診断を行った結果によって妊娠中の子供の将来を決めることについてのものだった。解答結果については統計的な分析をしていないのでここには示さないが、遺伝子診断によって不幸な結果が発見された場合、出産するかどうかの判断は女性だけの問題では無いことを認識しなければならない。例えば、遺伝子に異常が発見された子を育てるための社会の支援をどうするかが問題になると言う重要な問題がある。 


思い出話「スウェーデンの印象(男女差別)」(20140209)

2014年02月09日 22時29分26秒 | 日記・エッセイ・コラム

 社会保障先進国と言えば、初めに頭に浮かぶのはスウェーデンですね。ストックホルムで学会があったとき初めて行きました。どんな国かと期待していったものです。
 しかし、初めに気がついたことは物価が非常に高いことでした。感覚的には日本の二倍くらいに感じました。それと食事も何かつましく感じました。例えば学会主催のバンクエットの料理は鮭のムニエル風のものが一人一切れそれと野菜が少々というものでした。それにビールがグラス二杯程度でした。ビールはもしかしたらジュースだったかも知れません。学会主催のワンデイツアーの昼食もほぼ同じでした。
 スエーデンで最も感心したことは町の中がきわめてきれいなことでした。人々は明るくとても親切でした。それが何故かと考えました。ほんの一週間の滞在で詳しいことがわかるとは思いませんが、社会保障がしっかり確立しているからでは無いかと感じました。
 学会はストックホルム郊外にある大きな建物で行われました。そこには病院もあって沢山の白衣を着た人たちが働いていました。そこで病院の医師と看護師に会う機会があり仕事の分担などをいろいろ聞くことが出来ました。その一部を紹介すると、スエーデンの病院では医師と看護師は同格の専門家として確立していると言うことでした。給料も両者は能力による差の他はすべて同格と言うことでした。その代わり看護師も患者に対して医師と同じ責任を持って仕事をしているという話でした。したがってカンファレンスでも対等な議論をしているようです。
 日本の病院の場合はどうでしょうか。私が通院している病院では看護師は何故か医師の補助的な存在のように見えます。
 スエーデンの事情を知ると中々興味深いことが沢山あるようです。 


囲碁の話 (20140202)

2014年02月03日 08時51分45秒 | 日記・エッセイ・コラム

 今日は当N町の囲碁愛好会と近くのH市の囲碁クラブとの親善対抗戦がありました。4名1組のチームをそれぞれA(7,6,5段),B(5,4段),C(4,3段),D(3段~級位者)の4組計16名の対戦になります(括弧内はおおよその段級位分けです)。対戦方法はN町のAチームとH市のAチームの総当たり戦のように各クラスが午前中2局、昼食を挟んで午後2局打ちました。いつもは接戦になるのですが今回は当N町が大敗してしまいました。7月には頑張りたいと思います。

 相手のBチームに高校生が1人いて、彼は4段で打っていましたがかなり強いと思いました。前回は2段で打っていたのに半年で2目腕を上げたと言うことはこの後どのくらい伸びるのか楽しみです。私がT大学を卒業してそこに就職し、学生囲碁部の新入生の指導に部室へ行っていたことがありました。夏休み前まではいろいろ教えることが出来ましたが、夏休みの合宿に行って帰ってくると3目とか4目も腕を上げているのに驚いたものです。前記の高校生は大いに期待できそうですね。

 この対抗戦では4戦全勝すると、当町に居住する日本棋院所属の小島九段の揮毫扇子を褒美にもらえます。四連勝したのは相手側2名と当町側1名の3名でした。その中に高校生の彼が入っていました。当町の4連勝者には幸運にも私が入りました。昨年の4月~今年1月までの不甲斐ない成績を少しは挽回できたかなと思います。今年は少し勝率を上げたいと思いますが、これから強くなるのは無理かも知れませんので昔を思い出していこうと思います。