寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

称号について

2012年01月30日 11時29分13秒 | 日記・エッセイ・コラム

 世の中のことは、フトしたことから(あるいは意図的にかもしれないが)思わぬ方向へ進んでしまうことがある。例えば、よかれと思ってやったことが、逆にその行為を責められることになったりすることがままある。

 ある私立女子大学で、A教員という女性の方が学会で発表するための要旨を論文と偽って報告書をまとめた。その結果、それを基に審査した人たちが、そのA教員を名誉教授に推薦して大学で認められてしまった。という話を最近耳にした。ここで、学術論文の定義を云々するつもりはないが、一応、研究成果をしかるべき論文誌に投稿し、審査の結果受理されてその論文誌に掲載されたものを学術論文という。学会によっては、学会で口頭発表するために書いた発表要旨も論文に認めることもあるという話を聞いたことがある。

 筆者にはどうでもよいことだが、それを話してくれた方がたは殊の外怒っていた。

 名誉教授というのは、ある大学で規則を決めてそれに該当すれば授与するというのが通例である。大方は勤続年数(そのうち教授経験年数が重要であるらしい)何年以上在籍していればよいというのが基本条件のようである。

 年数が不足している場合には、学問的に優れた業績を残し、大学の価値を高めるような社会貢献をしたなどという条件も加えられることである。

 前出のA教員の場合、どこがいけないのかと聞いたところ、口頭発表要旨を論文として履歴を偽ったということのようである。しかし、前記のように、口頭発表の要旨を論文として認める学会もあるので不問であると考えるが、A教員と同職場にいて共同研究をしたB教員が同じものを要旨と明記していることが問題だという。

 何の審査でもそうであるが、一度基準の程度を落としてしまうと、その後はずるずるとそれが前例とされることである。それを改善するのは大変な勇気が必要になる。

 問題になっている大学では、いろんなことがあるようで噂話をよく耳にする。例えば、件の大学では教員の定年を60歳と決めている。その後教員の資質によっては70歳まで常勤嘱託として勤務することができる。さらに72歳まで1年契約で2年間の非常勤嘱託を続けることができる。この制度はいろんな意味でよいところが多々ある。

 数年前に、C教員が何かの不都合で退職を迫られた際に大学との間で取引があったという。それは、C教員はやめてもいいから名誉教授の称号をくれといい、大学側は名誉教授にするので退職してくれということだったようで合意に達したという。その条件をC教員が呑んで顕著な業績もないまま名誉教授になったという。

 この大学では、かってセクハラ事件も発生したが、学生を悪者にして収拾してしまったという話も聞いたことがある。

 このように称号を巡っていろいろな取引の材料にするという大学の体質も問題である。

 そんな不正行為をしてまでほしいという名誉教授とは何なのだろうか。称号などというものはそれを持つ人の人格を反映するものであって、称号を持っているからといってその人の人格が云々されるものではないということである。称号を持って何か優越感を持つというのであれば、何おかいわんやである。

 件の大学は、最近数年の間に5から8件ほどの勤務に関する裁判案件を抱えているという。

 その他にも、学内での盗難事件が多発したために、教員室を はじめすべての錠前を交換したという話も聞いた。

 女子大学ということで、窃盗事件が発生しても警察への通報もしないということが続いているという。そういう体質もいろんな問題を誘発する原因になっているのかもしれない。

 このようなことは他の大学でもあるのかもしれないが、頻繁に不祥事になるような状態が連続して発生するというのは、大学の体質に原因があるのだろう。さらに遡れば、そのような状態に気がつかない経営トップの思考過程あるいは能力が問題なのかもしれない。

 


ウグイスの初啼きを聞きました

2012年01月24日 11時45分04秒 | 日記・エッセイ・コラム

 1月23日午前8時過ぎに我が家の北側に家の梅の木にウグイスが来て初鳴きを聞かせてくれました。まだ幼い音色で、”ホキョキョ”と啼いていました。1,2分啼いて飛び去りました。

 梅の花はもすぐ咲き始めることでしょうが、昨日はまだ開いていませんでした。そして今日の雪、ベランダや庭の芝生がうっすらと白くなっていました。ウグイスは学習能力があり、江戸時代にはウグイスの鳴き方の品、音色、などを競う会があったといいます。この時代には、ウグイスに鳴き方を教える人がいたそうで、金持ちに雇われていたようです.その人たちが、心血を注いでウグイスに鳴き方を教えたのでしょう。

 以前のことになりますが、我が家の周辺にウグイスが集まってきたことがあります。それは、我が家の庭の梅の木に、1匹のウグイスが来て啼きだしたとき息子が口笛で上手に鳴き真似をしたので、ライバルがいると間違えて集まってきたのだろうと思います。

 ウグイスは春告げ鳥ともいいますが、地方によっては夏でも秋でも啼くところがあるようです。小笠原諸島の父島では、7月の暑い時期にもたくさんないています。

 我が家の庭には、植えたことがないような木々が時期がくると花が咲き、やがて沢山のみをつけます。これらは渡り鳥が飛んできて糞の中に入っていた種子が芽を出したものでしょう。それらの鳥は初夏になるとうるさいほどに鳴き出します。当地は長寿の里といいますが、自然豊かな町なのです。


おかしいのは自分???

2012年01月19日 22時01分50秒 | 日記・エッセイ・コラム

 筆者の得る社会情報は、TV、新聞、新聞の電子版である。最後の電子版は、日本経済新聞と併読ということで本紙価格に1000円を加えるとすべての記事を読めるようになる。電子版だけだと高価格になる。我が家は、日経本紙は通常グ妻が読んでいる。電子版のよいところは、タイトルを見て、必要な記事だけを拡大文字で読むことが可能なことである。

 それはともかくとして、最近、どうもおかしいと感じる報道にしばしばでくわすことがある。消費税を数年後には段階的に10%に増加するという。その代わりに、国の予算を少なくするために、民主党はかねてからの予定通りに、国会議員数を比例代表部分で80議席減少する。それに小選挙区で6議席減少するという案を打ち出した。これに対して、野党の方は、賛成を示すような態度を示しながら、実はいろいろな条件を持ち出して、それがクリアしなければとか、もっと先にやる案件があるのでそちらを先にやるべきだなどど、結局廃案にしてしまおうという様子がうかがえる。

 つまり早い話が、議員定数減が政権獲得にどう影響するかということが問題であり、国会議員の各種の特権というか利権(という言葉が適切でないかもしれないが)を失いたくないということにつきるようだ。 国会議員一人あたり、年間一億円の歳費が必要なこと(新聞報道)など全く議論にならない。

 与党の方は与党で、増税や、制度改革を国会で通してから国民の審判を仰ぐという。かって小泉首相の時、郵政法案を通すかどうかについて民意を問うとして、国会を解散した。その結果圧倒的多数で信任を得た。そして郵政法案は改正された。(その結果、郵便局員の接客態度が一変したのはよかったが、それが予算にどんな影響を及ぼしたのかは不明である。)それほど重要な法案であったかどうかは別にして、その行動力が評価されたのかもしれない。

 もう一つは、日本の国家予算の編成についてである。収入が支出の半分にもならないのに膨大な予算を平気で?組むことである。その付けが貯まりたまって、千兆円を越えたという。年間予算の10倍以上になる。それはすべて借金なので、すべて利息の対象であり、利率が5%とすると毎年概算50兆円の利子(これは年間予算の半額に及ぶ)を支出していることになる。

 政府は、年金のことをよく持ち出す。将来は、労働者3(2)人で、一人の高齢者を支えることになるという。それならば、国の借金はどうなるのだろうか。ある賢人はいう。国の借金なんて、すぐ返済できるんです。と。その方法は、政策的にインフレーションを起こすのだという。その仕組みはどうやるのか不明であるが、またまた一般市民に塗炭の苦しみを味わえということにならないのだろうか。

 こんなことを考えずに、普通の生活をしていればいいのですよ。とその賢人は笑っていた。しかしその付けを誰かがどこかで払うことになるのは自然なことではないのだろうか。

 ここまで来ると、こんなことを考える自分がやはりおかしいのだろうか、と考えてしまう。

 かって何かの書物で読んだ記憶があるのだが、幕末期に来たオランダのカッテンデーキ大尉という人が、日本を植民地にするのは困難であり、利益にならないと本国へ報告したという。つまり、日本人の思想?の根底にあるのは、”お上”がやることはすべて正しい。だから逆らってはいけないということのようである。


新年囲碁大会で....

2012年01月07日 23時32分16秒 | 日記・エッセイ・コラム

 本日1月7日(土)、わが町の囲碁愛好会の打ち初め会があった。本日の碁会は、参段以上の人と弐段以下の人が弐人一組になって囲碁を打ち次いでいく、いわゆるペア碁であった。大会の運営者は、いろいろ工夫をしているので感心した。通常の大会は、4回行うのだがペア碁は、時間の関係で3回戦までであった。

 筆者は、初段の方と組んで戦った。1回戦は、二段と七段の組み合わせのかたであった。当方2子の置き碁であった。終始手厚くしかも積極的にせめた。その効あって大差で勝利した。2回戦は、三段の方と五級の方の組であった。向こう3子の対戦であった。三段の方とはいつも対戦していたので打ち方はわかっていた。初めから危なげなく終了した。3回戦は三級の方と七段の方の組み合わせであった。向こう先番で打った。三級の方は筋が良く中盤まで圧倒されていたが、その後筆者の勝負手を相棒が理解して下さり、さらに相手のミスもあって圧倒的勝利になった。

 かくして、三連勝で終了した。三連勝組が2組あり、スイス方式というので惜しくも優勝にならなかった。まあ、準優勝なら幸いである。

 筆者が囲碁愛好会に入って二年になるが、入賞したのは今大会が初めてであった。

 年頭から、今年はいい年になりそうだ。