不用品回収でトラブル急増=積み込み後に高額請求―国民生活センター
2022/11/04 04:34
引っ越しや自宅整理の際に利用される不用品回収サービスを巡る料金トラブルが急増しているとして、国民生活センターが注意を呼び掛けている。インターネットやチラシで安い定額プランを紹介していても、不用品をトラックの荷台に積み込んだ後、高額な費用を請求されるという。
同センターによると、不用品回収のトラブルは近年、増加傾向にある。昨年度の相談件数は前年度比443件増の2231件で、2018年度より877件多かった。今年度は9月末までで857件に上り、昨年度の同時期(870件)並みで推移している。
昨年度に相談があった事例の平均支払額は約21万円で、約500万円を業者へ振り込んだケースもあった。年代別では20代が20%と最多だった。
広告で「定額パック」や「トラック詰め放題」をうたう業者から、人件費や廃棄費用を別に請求され、回収を断るとキャンセル料を取られたり、手持ちの金がないと近くの銀行で金を引き出すよう求められたりした。
九州地方の20代女性は、引っ越しで不用品を回収してもらうためにインターネットで業者を探し、「軽トラックパック7000円、2トントラックパック2万5000円」との広告を見て申し込んだ。当日、不用品の積み込みが終わると、回収費用などで25万円を請求された。早く部屋を出る必要があったため、料金を支払ったが、その際「クーリングオフはできない」と書かれた書面にサインさせられたという。
国民生活センターの担当者は「自治体が許可を出してホームページで公表している一般廃棄物処理業者を利用し、作業前には料金を確認してから利用してほしい」と話している。