SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

いつか来た場所05

2007-06-23 | いつか来た場所
魔境の地へ行くと、膨大な距離を歩くことになった。
石灰で真っ白になった町をとめどなく歩く。
国土地理院の地図だけを持って、地図上の地形を確かめたり、表記された集落を目指してひたすら歩く。
車の運転など、まだ先の先であった中学生から高校生の頃だ。
20キロぐらいはいつも平気で歩いていた勘定だ。

ある小さな採石工場を通りかかった時、何かの予感がして、日曜で誰も居ない敷地に入っていった。
小高い丘を登ると、泥にまみれた採石場に、クネクネに曲がった細い線路を見つけた。飽きずにずっと眺めていた。
誰も居ないと思っていた場所だったが、作業員が現れて作業を始めた。
それでも誰も私を邪魔だとか危険だから退去しろなんてことは言わなかった。
「何でこんなもの撮ってるのか」とか、「どこから来た」とか、「駅からここまでどうやって来た?」とか興味深く話しかけてくるのであった。
そんな時代だった。

撮影は OLYMPUS OM-1, Tamron ZOOM 80-200mm
コメント (5)
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