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山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

古典的な会議:めんどうかい156

2018-08-28 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
古典的な会議:めんどうかい156
――第12章:「会議道」入門
 講演でこの話をすると、きまって大爆笑が起きます。でも笑いごとではないのです。本当にあちこちで見かけられる、ごく古典的な会議の一駒なのですから。

◎ショートストーリー
 朝、会議のはじまり時間が過ぎている。営業リーダーは電話をしているし、メンバーは経費精算や日報書きをしている。リーダーの電話が終わる。
「会議をはじめるぞ。早く会議室へ入れ」と、小脇に書類を抱えたリーダーが叫んでいる。
「先月は残念ながら、未達に終わった。今月は、失敗は許されない。絶対に目標数字をカバーするのだ。おれが営業マン時代は……」 
 営業リーダーは、一方的にしゃべりまくっている。言葉の頭には、判で押したように「おれが」がつく。営業マンに、顧客攻略状況の発表をさせる。営業リーダーは、何やら書類にサインをしている。

まともに、聞いているメンバーなどいない。ノートすら広げられていない。パソコンに何かを入力している人。電卓を叩いている人。意味のない時間だけが、ゆっくりと過ぎてゆく。
「いいか、今月はおれに恥をかかせるな。とにかく、何でもいいから、売ってこい」
「今月はキャンペーンをやる。販売目標の達成率ナンバーワンには、10万円の特別経費を支給する。2位は5万円で……」
「新しいパンッフレットが届いている。安藤、おまえが中心になって、ポイントの整理をしろ」
 
 最近の会議では、ペットボトルの持ち込みは当たり前になっています。これは仕方がないとして、空の容器がいつまでもテーブルの上にあるのは見苦しいものです。会議って、規律の世界なのです。だらしない状態から良質の議論が生まれないことについては、先に触れたとおりです。

何も決まらない会議:めんどうかい155

2018-08-27 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
何も決まらない会議:めんどうかい155
――第12章:「会議道」入門
 何も決めない会議は、これからは「会議」と呼ばないでほしいと思います。「集まり」とか「定例会」などと称してもらわなければなりません。
 みんなで知恵を出し合って決める。決めたことは、みんなが実践する。次回の会議で、実践したことを検証する。会議とは、そうした循環になっていなければなりません。営業リーダーは、絶対権限者ではありません。ファシリテーターに徹するべきなのです。

 ファシリテーターには、2つの役割があります。ひとつは中立的な会議の進行役。もうひとつは、会議にシナジー効果(相乗作用)を生み出すことです。だから、自らの主義主張を押しつけてはならないわけです。

 会議とは、合意する場でもあります。もちろん、営業リーダーには、主義主張があるのは当然です。それをチーム全員で意見交換し、チームの決定事項として決めなければなりません。これが会議の道筋なのです。

 同行のところでも触れましたが、「面談」「合意」「実践」は、営業リーダーが関与する営業活動の鉄則です。会議も同じことです。「検討」「合意」「実践」の流れを作るのが、会議というものなのです。それゆえ会議は、「合意事項」を決める場というわけです。

時間割のない会議:めんどうかい154

2018-08-26 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
時間割のない会議:めんどうかい154
――第12章:「会議道」入門
 プログラムに、時間が書き込まれていない会議も散見されます。タイムマネジメントができない営業リーダーに、特徴的な会議です。会議にはシマリがなく、だらだらと続けられています。いつ終わるかも、わかりません。こういう会議は、疲れます。集中力が、失しなわれてしまうからです。

 会議案内を見ただけで、リーダーとしての実力が判断できます。営業リーダーの重要な2つの「道」のうち、「同行」は垣間見ることができません。しかし「会議案内」は、見せてもらうことが可能です。

◎一般的な会議案内
「会議案内」
 表記の件、下記の通り開催します。

日時:
場所:
議題:
以上

 この「会議案内」は、「葬儀案内」と似ています。「議題」を「式次第」とすれば、葬儀案内と間違いかねません。会議は葬儀のように、粛々と進めればいいものではありません。

「会議案内」の冒頭には、営業リーダーとしてのメッセージがほしいものです。出席者に対して、準備すべき点も明記してもらいたいと思います。

会議とは、何かを決めるために集まる場です。何かを決めるためには、事前に考えておいてほしいことがあるはずです。最低でも会議案内では、その点に訴求してもらいたいと思います。
時間割のある会議は、参加者の集中力が増します。ムダ話や脱線も少なくなります。

黄ばんだメニュー:めんどうかい153

2018-08-25 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
黄ばんだメニュー:めんどうかい153
――第12章:「会議道」入門
 田舎の食堂で、ときどき黄ばんだメニューと遭遇することがあります。何10年も更新されたことのない、献立表です。しかし、価格の欄だけは、幾重にも修正を加えた紙が貼ってあります。
 これと似たような、チーム会議の案内書を見たことがあります。毎月、プログラムはいっしょ。開催日だけが、張り替えられているわけです。

私はそうした「会議案内」を、黄ばんだメニューと呼んでいます。頑固といえば聞こえはいいのでが、黄ばんだメニューには「無策」と烙印を押したくなります。チームの置かれている環境や市場の変化で、メニューは変わらなければなりません。黄ばんだメニューの店には、季節を感じさせる味がありません。

 黄ばんでいても、メニューがあるだけ、まだマシだといえるかもしれません。メニューすらない、店もあります。そうした店の主は、横柄な振る舞いをしています。客は黙って座って、食えばいいといっているかのようです。
同じような、営業リーダーがいます。会議案内すら存在しません。「命令する」「提出させる」の世界にいる営業リーダーには、これらのタイプの店主が意外に多いものです。「聞き取る」「考えさせる」店の主とは、明らかに経営方針が違います。

電話が鳴っている:めんどうかい152

2018-08-24 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
電話が鳴っている:めんどうかい152
――第12章:「会議道」入門
 書類が散乱したオフィスで開催される営業会議。途中で電話は鳴るし、宅配便の荷物が届きます。そのたびに会議は中断され、ここぞとばかりに提出書類を書きはじめる営業担当者たちがいます。最悪の会議風景です。 

会議は、静かな環境で開催したいものです。公共施設なら、安く借りられます。電話や出入り業者を遮断して、会議に集中できる環境にしなければなりません。
ときどき、急なアポイントメントが入ったと会議を中座する営業担当者がいます。それを許す上司がいます。携帯電話のスィッチを入れたまま、会議をしているチームもあります。得意先からの、急な依頼に備えてのことのようです。

こんな環境での会議に、シナジー効果は生まれるのでしょうか。シナジー効果とは、相乗作用のことです。会議は同行と同じで、上司と部下の真剣勝負の場です。ともに努力して、最高の効果を発揮しなければなりません。
劣悪な環境から生まれ出るものは、その環境に支配されています。したがって、そこからは良質なものは生まれません。「会議道」の原点は、会議の場を整えること。これを忘れてはなりません。


部下を憂鬱にする会議:めんどうかい151

2018-08-23 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
部下を憂鬱にする会議:めんどうかい151
――第12章:「会議道」入門
「会議の日は憂鬱(ゆううつ)だ」という人は、思いのほか多いものです。会議が追求の場になっているためです。聞こえてくるのは、営業リーダーの怒声のみ。こんな会議からは、何ひとつ生まれてはきません。
 部下たちは、ひたすら会議の終わりを待っています。拷問のような長い時間の終焉(しゅうえん)を待っているわけです。そんな彼らに、「なぜ、会議がいやなの?」と質問してみました。
「役立つことが何もないからです」と瞬時に、答えが返ってきました。

 役に立たない会議。こうした感想を持つ営業担当者はたくさんいます。もう一度、原点に戻って考えてみたいものです。会議は何のために開催するのでしょうか。会議の主人公は誰なのでしょうか。会議では、どんな生産物を獲得すべきなのでしょうか。ここを明確にしないかぎり、部下たちの不満は消えることはありません。

 会議は先月と今月をつなぐために、開催されるべきです。
・先月の反省を糧に、今月を新たな決意で乗り越える。
・先月やり残したことを確認し、今月それをやりとげる。
・新たな情報を加味して、戦術を練り直す。
会議とは「新たな気づきの場」でなければなりません。
いうまでもないことですが、会議の主人公は部下たちなのです。営業リーダーは、部下たちに有益の明日への土産を持たせるのが責務なのです。会議を憂鬱な一日にしてはなりません。

はびこる一人称:めんどうかい150

2018-08-22 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
はびこる一人称:めんどうかい150
――第12章:「会議道」入門
「人間系ナレッジマネジメント」では、一人称から二人称への転換を訴求しています。「おれが、おれが」の世界を、「きみは」「きみたちは」に変えるのです。

 営業リーダーの多くは、「おれの若いころは……」といった用法で、一人称を多用しています。陳腐化した昔の例を引き合いに出し、部下たちを説き伏せようとしています。誰もまともに聞いてはいないのですけれど。

 部下たちが押し黙っているのは、ポジションパワーのせいです。納得しているわけではありません。それを、自分の言葉の説得力と勘違いしているわけです。一人称は不思議に、自分自身を鼓舞する力があります。それゆえ周囲は白けることになります。

 会議では極力、一人称の使用を避けたいものです。「きみはどう考えるのか?」「きみたちの意見はどうなのか?」と、二人称を用いてもらいたいと思います。自分の経験の範疇(はんちゅう)でしか語れない営業リーダーは、部下から浮いてしまいます。

常に自己中心のモノサシで、物事の判断される部下はたまりません。「今朝の新聞にこんな記事が載っていたけど、ドアオープナーとして使えないだろか?」
こんなことがいえる上司になりたいものです。

「おれ」を連発する営業リーダーは会議が終わると、強引にチームメンバーを「おれの店」に引き連れてゆきます。全員で飲む時代は、とっくに終わっています。それがわからないのは、「おれ」だけかもしれません。

典型的な営業会議:めんどうかい149

2018-08-21 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
典型的な営業会議:めんどうかい149
――第12章:「会議道」入門
 では少し典型的な営業会議を、覗いてみることにしましょう。

◎ある営業会議(午前)
(部下たちは経費精算などで忙しい。時計は10時を回っている)
上司「そろそろ会議をはじめるぞ」(部下たちは会議室へ)
上司「佐藤はお客さんの用事で、午後からの出席になる。まずは先月の売りだけど、進行率は支店で最下位だった。おまえたち、やる気があるのか」
(部下の携帯が鳴った。電話を耳に、部下は室外へ向かう)
上司「まあ、終わったことをクドクドいっても仕方がない。これから、今月の積み上げを行う。気合を入れて、でっかい数字を書き込んでくれ」(ホワイトボードを叩き、自分の席に戻る)

◎ある営業会議(午後)
(上司は積み上げの数字を見ながら、不満をぶつける)
上司「海老原、A社の見込みはゼロだけど、どうなっているんだ」
海老原「まだ在庫があるそうで、再来月には何とかなります」
上司「だめだ。押し込んでこい。200でいいな」(数字を修正する)
海老原「わかりました」
上司「あと2000足りない。沢田、おまえは300の上乗せ。どっかで、数字をひねりだせ」(上司のガミガミが続く)
……(ダラダラ)
上司「きょうの会議はここまで。これからみんなでエッちゃん(居酒屋)のところへ行くぞ」

◎昔風営業会議まとめ

・会議の日はきまっているが、会議案内がない
・ダラダラと会議がはじまる
・営業リーダーが一方的にしゃべりまくる
・それぞれの部下に先月の報告をさせる
・今月の積み上げを時間をかけて実施する
・「おれが」の一人称を連発する
・明日の糧になることが見つからない
・会議終了の時間がわからない
・会議が終わったら、上司の馴染みの店に連れて行かれる

顧客攻略状況の発表:めんどうかい148

2018-08-20 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
顧客攻略状況の発表:めんどうかい148
――第12章:「会議道」入門
 営業リーダーたちの討論を通じて、「顧客攻略状況の発表」は「積み上げ」を前提として存在していることを知りました。営業リーダーたちは、先月努力した結果が、今月にどうつながるかを確認したかったのです。

「知らない顧客の進捗状況に、関心を持つMRはいるのだろうか?」
疑問を投げかけてみました。
「そういわれても、会議の席しか聞く機会がありませんから」
「重点顧客に対する攻略状況を把握するのは、大切なことです。しかし何とか会議以外の場で、できないものだろうか?」
再度、質問を投げかけてみました。
 
1人の営業リーダーが手を挙げました。
「実はMRに指摘されて、私のところは、やり方を変えました。午前中はMRとの個別面談にし、その間、彼らは提出書類などの内勤をします。個別面談は15分くらいですが、顧客に対するヒアリングはそこでできます」

 この営業リーダーは、積み上げも廃止したと発言しました。それも個別面談で、やってしまうということでした。
「わずか15分で、2つのことができてしまうわけですか?」と私。
「最初は2つを紙で提出してもらい、電話でやりとりします。面談はその後ですから、そんなに時間はいりません」
 ちょっとした工夫で、会議は変わります。変わらないのは、最善の方法を学んでいないだけのことです。部下にとって刺激的な会議をやりたいものです。

「優秀な営業リーダーの会議を見学したいですか」という質問に、「はい」と70%の営業リーダーが答えました。もちろん見学も大切なことですが、私は優秀な営業会議のビデオ作成を推奨しています。これなら時間のあるときに、交通費をかけないで実現可能なわけですから。

理想的な会議を知らない:めんどうかい147

2018-08-19 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
理想的な会議を知らない:めんどうかい147
――第12章:「会議道」入門
 ほとんどの営業リーダーは、理想的な会議に関して説明ができません。前記の通り知っているのは、自分の上司だった人の会議だけです。優秀な営業リーダーが運営する会議は、見た経験がありません。必然、会議は我流になっています。
 
日本ロシュ(現中外製薬)の営業企画部長時代に、さまざまなチーム会議に参加しました。ショックだったのは、緊張感が欠落していることでした。雑然とした雰囲気のなかで進められる会議には、ピンと張り詰めたものが認められなかったのです。

 こんな「場」からは、何も生まれないと思いました。どこの会議も、ディスカッションのカケラもありませんでした。会議は「提出物」を集め、「報告」させる場でしかなかったのです。

 生産的な会議に改める必要性を、痛感させられました。誰一人として、会議のあり方など教わっていないのですから、主催者である彼らを責めるわけにはゆきません。

 営業リーダーを集めて、「会議」について話し合いました。チーム会議の時間的なウエイトは、次の通りでした。この数字も、SSTメンバーの報告と同じでした。「①顧客に関するテーマ」は全体の半分を占めていたのです。製薬企業ゆえ勉強の時間が多いのは、当然だったと思います。

①顧客に関するテーマ(攻略状況などの発表)   48%
②学術資材の勉強会                   22%
③連絡事項の確認                     13%
④イベント(説明会など)などの進捗状況の確認    9%
④ その他                            8%

CPを受講した製薬企業のプログラムは、ほぼ前例のようなものでした。製薬企業以外の会社では、③連絡事項の確認と④イベントの進捗状況が合わせて20%ほどでした。